文芸表現学科

インタビュー

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2020年5月18日  インタビュー

【先生紹介04】作家・山田隆道先生

 

こんにちは、学科スタッフの大賀です。

大学では、いよいよ今週から前期授業がはじまりました。

京都市内の小・中・高校でも、一部オンラインで臨時授業が行われているようですが、

当大学では、前期中は全てオンラインでの授業となりました。

 

学生のみなさんにとって、オンラインでの授業には戸惑いもあるかと思いますが、「この状況をどう活かすか」、新しい価値を見出す試みとして、この状況をともに乗り越えていけたらなと思っています。

 

 

さて今日は、「エンターテイメント」、「笑い」と言ったらこの方、

作家の山田隆道(やまだ・たかみち)先生をご紹介いたします◎

 

 

 

 

【先生紹介04】作家・山田隆道先生

 

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作家の山田先生は、主に創作の授業を担当してくださっている先生です。

授業では、学生が肩の力を抜いて、本来の力を発揮できるよう、「楽しい」を大切に授業を展開してくださっています。

(たまに楽しすぎて、これはコントショー…?と錯覚してきます(大賀談))

 

また、学科のキャリア(進路)担当もしてくださっていて、キャリアの授業では、学科の学生たちが、学科での学びを卒業後も活かせるよう、そして続けられるよう、細やかな支援・指導をしてくださっています。

 

そんな先生に、これまでのお仕事をお訊きすると「作家です」と一言。

いや、先生、作家でもいろいろあるじゃないですか…! 

「一言じゃ言えないんだよ」ということで、今回も、先生のご専門とその魅力をお教えいただきました◎

 

 

 

先生の専門領域とその魅力について教えてください。

 

この学科では、主に小説と脚本の創作指導を担当しています。僕自身、作家として長く活動してきましたから、その経験を学生に還元しているわけです。

なお、作家といっても、僕の場合は小説と脚本だけでなく、漫画原作者、放送作家、コント作家でもあります。今思えば本当に節操なく多様なジャンルを書き散らかしながら、物書き界隈の末端と隙間で拾い食いしてきました。我ながらうさんくさいです。

ただし、そんな中でもひとつだけ共通している点があるとすれば、それは「言葉によるエンタテインメント」ということでしょうか(うさんくさいですね)。僕の原点は放送作家、コント作家でしたから、そこで養われたエンタメ精神は根深いものがあります。業と俗っぽさの塊なんですね、僕は。

だから、僕は学生にエンタメの話をよくします。エンタメとはすなわち生き方だと思っています。けれど、「生き方とはなにか」みたいなものを説くつもりはありません(うさんくさいですし)。煙に巻くようで申し訳ないですが、エンタメとは生き方であると辿り着くまでのプロセスが重要で、そこを学生に歩んでほしかったりします。うさんくさいですが。

 

 

 

「うさんくさい」を連発する先生に、うさんくさくない、オススメの本をお訊きしました◎

 

 

 

 

山田先生のおすすめ本を教えてください

 

こういう暗澹たるご時世だからこそ、僕は「笑い」をテーマにして、おすすめ本を選びました。

笑いって救いだと思うんですよね。

 

①『レイ・クーニー笑劇集

(Ray Cooney (原著), 小田島 雄志 (翻訳), 小田島 恒志 (翻訳)/劇書房)

大学時代、僕がコントを書き始めたときにもっとも参考にした本です。笑いや喜劇の基本構造って悲劇の客観視なんですよね。そして、その悲劇が卑俗なものであればあるほど、客観的には滑稽に見える。喜劇と悲劇は紙一重なんです。この物語はまさにそれです。

 

 

②『頭の中がカユいんだ』(中島らも集英社文庫)

人間は絶望的な悲劇にもそのうち飽きる、絶望的な悲劇すらもそのうち笑えてくる。この小説の主人公が抱えている問題はとても重くて切実なんですが、作者はそれすらも大笑いしていると思うんです。

 

 

③『浄土』(町田康講談社文庫)

短編小説集です。2作目の『どぶさらえ』は特に笑っちゃいました。最初におすすめしたレイ・クーニーはとても論理的に笑いを書いているのですが、これはもう、そんなのも関係ないというか、なんというか、とにかくもうアホですね。すごいです。

 

 

④『現代語裏辞典』(筒井康隆文藝春秋)

辞書パロディの元祖的存在であるアンブローズ・ビアス『悪魔の辞典』と迷ったんですが、個人的に筒井版シリーズの、中でもこれが一番好きです。ちなみに普通の国語辞典も見方によってはコントですよ。しょうもない言葉についても、えらい学者が大真面目に解説しているんですから、ドリフの博士コントと構造が似ています。

 

 

⑤『蒲団』(田山花袋青空文庫)

一般的には明治時代の自然主義文学を代表する私小説として有名ですが、現代のエンタメ的な視点で読んでみると、けっこう笑いの基本構造に近いものがあって、今風に言えば「ラブコメディ」だと思うんです。

 

 

 

 

少し、単調になりだしているこの日々に、気分を変えられる「笑い」の本。

みなさん、ぜひ、読んでみてくださいね◎

 

 

それでは最後に、このBLOGを観てくださっている、在学生、そして「文芸」に興味を持ってくださっているみなさんへ。

これから、オンライン授業で活用していく「ZOOM」との付き合い方について、メッセージをいただきましたので、お伝えします◎

 

 

 

 

 

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学生のみなさんへ

 

みなさん、ZOOMなどのミーティングアプリには慣れましたか? 

 

僕は3月下旬ごろからZOOMを使い始め、最初は不安と戸惑いが大きかったのですが、ZOOMに日々接しているうちにだんだん慣れてきて、気づけばZOOMのことが好きになって、一時期はZOOMに夢中で四六時中ZOOMのことばかり考えるようになったんだけど、そのせいかZOOMとの距離が近くなりすぎて、だんだんZOOMのことがうざくなってきて、ZOOMの些細な不具合にまでいちいち腹を立てるようになってきたから、4月の末ごろには思いきってZOOMと別れることまで本気で考えたんだけど、5月のゴールデンウィーク中に持て余した時間をZOOMに救われて、そこでZOOMの良さにあらためて気づかされたっていうか……、うーん、なんていうんだろ、とにかくそれ以降はZOOMのことが前よりもっと好きになって、今ではZOOMのことが好きだってことすら考えないような当たり前の存在になったっていうか……まあ、これが愛ってやつなんでしょうね。

 

だから、僕はもうZOOMが手放せません。そのうち、みなさんとリアルにお会いできる日が来るとは思いますが、そのときもみなさんと対面しながらZOOMでお話しするという、海辺でプールに入るみたいなわけのわからないことをするかもしれません。言わばオフライン型オンラインですね。寂しがり屋の一人好き、みたいなもんです。

よろしくお願いします。

 

 

 

 

オンライン生活が明けた後の山田先生は、どうなっているのでしょうか。

みなさん、ご期待くださいね。

 

 

 

 

 

 

【先生紹介】、前期中はまだまだ続きますので、どうぞ、お楽しみに◎

 

 

(スタッフ・大賀)

 

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