文化財保存修復・歴史遺産コース

【歴史研究クラブ ご参加ありがとうございました!】ハンコの祖先「円筒印章」をつくってみよう!その①

こんにちは、歴史遺産学科です!

12月19日(土)は歴史研究クラブで「ハンコの祖先「円筒印章」をつくってみよう!」をテーマに勉強会を実施しました。歴史研究クラブは、歴史遺産学科が主催で行っている歴史好きな高校生・受験生限定の勉強会です。いつもは対面形式で行っていましたが、今回は対面とオンラインを同時に行うハイブリッド授業で行いました!

オンラインではなんと海外からもご参加いただきました!お申込みしてくださった皆様、本当にありがとうございました!!

今回、授業をご担当くださったのは、文化財科学、考古科学がご専門の増渕先生です。

 

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ハイブリッド授業のため、このような感じで、対面で実施している教室の雰囲気も中継してお伝えしました。

 

さて、今回の歴史研究クラブでは、ハンコの祖先である「円筒印章」をテーマにしていきますが、今、ハンコと言えば、河野行革担当大臣が、各省庁に行政手続きの際のハンコの使用について、廃止を求めた「脱ハンコ」がニュースになりましたね。

みなさんも普段の生活の中で、荷物を受け取る時の受付印や、学校へ提出する書類に必要な保証人印等、様々な場面でハンコを目にする機会があるのではないでしょうか??

 

参加者にもこの「脱ハンコ」制度について、賛成か反対か、意見を聞きました。オンライン参加者の方は、チャット機能を使って、積極的に意見を出してくれました!実際に発言してもらった意見を少し紹介したいと思います。

【賛成派】ハンコを探すのが面倒、署名だけでいいような気がする。実印は必要に感じるが、他の種類のハンコだったら誰でも買えるから意味がないような気がする。

【反対派】押印がないと書類の信頼性がなくなるような気がする。せっかくの日本の伝統文化が衰退していくのでは・・・。

 

ハンコと筆跡によるサインを併用すればいいのでは、という中立的な意見もありましたが、やはり白黒はっきり結論をつけるのは難しいテーマですね・・。

 

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さて、ここは歴史研究クラブ!ハンコの歴史について掘り下げていきましょう!

日本における最古のハンコは、歴史の授業で習った金印ですね。「漢委奴国王」という文字が記され、権威を示すものでした。ここ京都でも、都が京都に遷都した平安時代より官印の制作が広まり、「京印章」という伝統文化が生まれました。日本でも時代の流れとともに、ハンコや花押などのサイン(署名)が形を変えながら、現代まで印章文化が継承されてきています。

一方、今回のテーマである「円筒印章」は今から約5000年前のメソポタミア文明から使われています。当時は石材やガラス等の様々な円柱の材質に模様や文字を彫り、生乾きの粘土板に転がして、印影を記していました。

 

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講義の後はいよいよ円筒印章の制作をします!制作については、その②でご紹介します、お楽しみに!!

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