日本画コース

【日本画】2年生~フレスコ画制作~

本課題では、西洋技法を学ぶことで相対的に日本画を理解することを目標に、フレスコ画制作に取り組みました。

 

 

学部2年生ということで、基礎的な静物モチーフを描いています。

 

自然物と人工物を各自が自由に選び、

さらに白い紙で各々が任意の立体を作り構成しました。

 

静物課題は入試でも採用されるモチーフですが、その歴史は古く、洋の東西を問わず多くの芸術家が取り組んできました。

 

フレスコでは、まず支持体(今回はパネルを使用しました)に漆喰を塗り、その漆喰がまだ生乾きの間に水または石灰水で溶いた顔料で描きます。

 

技法名のは、この生乾きの状態を

「フレスコ(新鮮)」

と呼んだことに由来するそうです。

 

本技法では1日に描くことの出来る仕事量を計算して壁を塗りついでいく区分を

 

「ジョルナータ(giornata=一日分)」と呼び、

1日に描ける部分が限定される為、慣れない画材に苦戦しながらも真剣に取り組みました。

 

フレスコにおいては制作の計画を詳細に決めてから描き始める為、

本課題では下書きの時間を大きく設けました。

 

さらに中間講評を行い、

学生それぞれの指針を示してもらいました。

 

方針が固まったら、

皆んな一気呵成に描き上げました。

 

講評会では、作品を一同に並べ、

お互いの作品を鑑賞しながら先生方の講評を聞きます。

 

自身の作品のことを聞くだけでなく、学友の作品を見ることで、自身の作品を振り返る機会にもなります。

 

このように本校の日本画科では、伝統的な日本画だけでなく、

様々な技法を学ぶことでそれぞれが自身の日本画を考えて制作するようになっていきます。

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