- 2021年6月10日
- イベント
歴史遺産学科オープンキャンパス ご来場ありがとうございました!
京都芸術大学では6/6(日)にオープンキャンパスを開催いたしました。ご来場くださったみなさま、ありがとうございました!
歴史遺産学科では、今回も盛りだくさんの4つのワークショップを体験していただきました。
また、相談コーナーでは、学科長の仲先生にたくさんの質問をお寄せいただきました。
まずは、木村先生の『歴史遺産クイズに挑戦してみよう!!』です。
歴史遺産、文化に関するクイズに挑戦していただきました。
初級編、中級編、上級編、それぞれ10問の問題があります。
たとえば中級編のこの問題、みなさん答えは分かりますか?
Q 日本刀の材料をつくるたたら製鉄の「たたら」の語源は何か?
(1)炉 (2)ふいご (3)鋼
答えが分からなかった方、ぜひ調べてみて下さいね!
次に杉本先生の『考古学者に挑戦 土器を復元しよう!』です。
壊れた陶器の破片をボンドで接合してもとの形に復元します。破片の形はいろいろ、パズルのように全てのパーツがそろうとは限りません。考古学の基本技術の体験です。
ここからは、実際に授業で使用している実習室でのワークショップです。
大林先生、伊達先生の『和紙を漉いてみよう!』では、まず紙についての基礎知識から学びました。
古文書や絵画に使われている和紙は、日本の優れた歴史遺産の一つです。
「世界最古の紙はどこが発祥?」「洋紙と和紙の違いは?」「布と紙の違いは?」などなど、答えられそうでなかなか難しい問題ですね!
さあ、次はいよいよ紙漉体験です。
こちらは「楮(こうぞ)」の繊維質を取り出し、細かく柔らかくしたものです。
水に入れ攪拌します。
それで紙漉をしてみると、、、あれれ? 繊維が偏って上手に漉けません。
実はこれ、あるものが足りないのです。
何を加えたら上手に均等に漉けるか分かりますか?
そうです。足りなかったものは、「ねり」です。
「とろろあおい」が有名ですが、大林先生はオクラ1ネットからペットボトル1本分の「ねり」を抽出したそうです。ただし、オクラのねりを使うと紙も若干緑色になるとか! おもしろいですね。
「とろろあおい(ビニール袋)」 「オクラから抽出したねり(ペットボトル)」
「ねり」は、紙の繊維と繊維を接着するために使われていると思われますが、これは間違いで、「ねり」の役目は水中で繊維の分散を助けるためで、接着力はありません。
「ねり」を加えて漉くと、こんなに上手に漉けましたよ!
また、「透かし」を入れることにも挑戦しました。
好きな柄を和紙で切り取り、それを挟んで漉きます。
何回か漉いた後、今度は型紙を取り除き、また漉きます。
すると厚みに差ができます。
こちらが完成した和紙です。ハート柄がとてもかわいく浮き出ていますね!
最後に増渕先生の『紙の繊維を見てみよう!』です。
紙漉き体験の後に、顕微鏡でミクロの世界をのぞいていただきました。
紙は、原料によっていろいろな形の繊維があります。
今回は、なんと本物の古文書からサンプリングを行いました!
顕微鏡で観察し、繊維を見分けることで原料をあててみました。
こんなに細かなところまで観察できるんですね!
最後に、歴史遺産学科3回生の5名の学生スタッフです。今回も大活躍してくれました!
次回は、7月4日(日)の、体験入学オープンキャンパスです。
歴史遺産学科では、「染料と顔料の基礎知識」の授業を行います。
美しい絵画作品を彩る色材にはさまざまな種類があります。この授業では、そのような色材を理解するための第一歩である「染料と顔料の違い」について、彩色文化財の観察や藍を使った実験を通して学んでいきます。
興味をお持ち下さった方は、下記URLよりお申込みの上、ぜひご参加ください。お待ちしております!
https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc07-04_08-28_29/