- 2021年7月8日
- イベント
体験授業型オープンキャンパス、ご参加ありがとうございました!
こんにちは、歴史遺産学科です。
7月4日(日)の体験授業型オープンキャンパスでは、リピーターですでに顔なじみの方から新規の方まで、多くの高校生にご参加いただきました。ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!
歴史遺産学科では、増渕麻里耶先生に「染料と顔料の基礎知識」について授業をしていただきました。
建造物、仏像、紙類、布類などに彩色された彩色文化財にはたくさんの種類があり、様々な素材からできていますが、彩色材料の種類、環境によっても劣化のしやすさが変わります。
たとえば、有名な葛飾北斎の『富嶽三十六景』の中の一図、神奈川沖浪裏では、経年劣化によりこれほどまでに色に違いがあります。
出典:Warakuweb「北斎の名作「神奈川沖浪裏」美術館ごとに色が違うって知ってた?【アート】」 https://intojapanwaraku.com/art/1849/
保存修復をしていく上でも、色材が何なのかを見極めることが極めて重要になってきます。
そこで、今回の授業では、まずは基本の「染料と顔料の違い」を見分けることができるように、3つの演習を行いました。
<演習1:顔料と染料の違いを見比べよう!>
合成インディゴ顔料を水に分散させた色水で染めた濾紙、その色水に溶解剤を加えた後に染めた濾紙との違いを観察しました。
色が違いますね!酸化により、さらに色は変化していきます。
<演習2:紺紙金泥経の紺紙の素材を観察してみよう!>
ここで、デジタルマイクロスコープの出番です。
肉眼では見えないミクロの世界を覗き見ます。
浮世絵と、紺紙金泥経の紺紙を観察しました。
染料、顔料のどちらが使われているのか、じっくり考察しました。見極めが難しいですね!
<おまけの演習3:藍染のオリジナルマスクを作ろう!>
さて、最後にお楽しみのオリジナルマスク作りです!
まずは、作りたいデザインを考えてコットンマスクを輪ゴムで縛ります。
輪ゴムで留められた部分には染料が入らず、白くなります。
さあ、いよいよ水の中でゴムを外します。どんな柄になっているのか、ワクワクドキドキしますね!
こちらのマスクは記念にお持ち帰りいただきました。
ご参加くださったみなさま、マスクは気に入って下さいましたでしょうか?
こちらは1日前に学生スタッフの先輩が作成したマスク。よく乾かすと、このような色になります。
また、教員個別相談コーナーでは、学科長の仲先生と大林先生がお話をさせていただきました。
サポートをしてくれた、3回生、4回生の学生スタッフのみなさんです。いつもありがとう!
また、歴史遺産学科では、以下の日程で、歴史研究クラブのオンラインワークショップを行います。
歴史研究クラブ オンラインワークショップ
////// 写真立てを作って、伝統的な屏風の構造を学ぼう! //////
7月24日(土)13:00~16:00 Zoom
7月25日(日)13:00~16:00 Zoom
※両日とも、同じ内容です。お申込みいただいた方に、材料を事前にご自宅にお送りします。
屏風に貼る、ご自身の好きなお写真をご用意いただきます。
<お申込みはこちらから ↓>
////// 8/1 (日)ブース型オープンキャンパス //////
※紙漉き体験、紙繊維の顕微鏡観察、土器の接合体験、歴史遺産クイズの盛り沢山4つのワークショップをします!
<お申込みはこちらから ↓>
////// 8月28日(土)、8月29日(日)体験授業型オープンキャンパス //////
「歴史遺産を読み解く方法」
私たちの周りには古い建築、工芸品や絵画、庭園や遺跡など、たくさんの歴史遺産があります。専門家はこれらから、作られた年代や当時の技術、修理の有無や本物か偽物かまで、一目で読み取っていきます。なぜそんな事ができるのでしょうか。ポイントは目の付け所です。今回は皆さんにその技を現地でお教えしましょう。
<お申込みはこちらから ↓>
みなさんのご参加をお待ちしております!