- 2021年8月5日
- イベント
歴史研究クラブ「屏風を作ってみよう!」
こんにちは、歴史遺産学科です。
7月24日(土)、25日(日)、歴史遺産学科歴史研究クラブでは、オンラインワークショップ「屏風を作ってみよう!」を開催いたしました。
両日合わせて21名の方にご参加いただきました。ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!
屏風は奈良時代から絵画や書を鑑賞する装置として作られてきました。
最初に大林賢太郎先生から、屏風の歴史についてご講義いただきました。
部屋の間仕切りとしての機能だけでなく、絵画を鑑賞するための道具としても発展してきたのですね。
さあ、次にいよいよ屏風のミニチュアを作って、屏風の構造を学んでいきます。屏風の特徴はなんと言っても折りたたみができ、大画面でありながら軽量で持ち運びができることです。急な災害にも移動させることができ、キャンバスや壁に描かれた西洋絵画と大きく異なる特徴です。
受講者には、事前に教材キットをお送りしました。
増渕麻里耶先生の手元を確認しながら、一緒に作成していきます。
まずは、紙蝶番から。
次に、ご自身で用意していただいた好きな写真を貼っていただきました。増渕先生はご自宅の猫の写真です。
裏面も貼ります。
こちらは「雀形」と呼ばれる模様で、よく見ると1つの輪の中に8羽の雀が隠れています!
縁木シール、前尾背、後尾背を貼り、少し乾いてから前尾背、後尾背にカッターで切れ目を入れます。
切れ目を入れることで、両側に綴じることのできる構造になりますが、カッターの力加減が難しく、緊張の瞬間です!
かわいいミニ屏風写真たてが出来ました!
360度開閉できるのも、負荷に耐えることのできる強度を持つ日本の和紙を使用することで実現できます。日本で発展したルーツを楽しく写真立て作りを通して学べましたね。
参加者のみなさまの写真立ても、とても素敵なものが出来上がっていました!
使用していただけているととても嬉しいです。
ご参加くださったみなさまからの感想をみますと、実際に制作していただくことで、屏風の構造をよく理解していただけたようです。最後に、アンケートをとおして歴史遺産学科にいただいたご質問にお答えします。
【アンケート ご質問への回答】
- Q. 発掘作業は年にどのくらいあるのでしょうか?
- A. 考古学領域の授業では、1年を通じて発掘調査の実習を行っています。選択制ですので、希望者はしっかり学ぶことができます。
- Q. この学科はどのような人に向いていると思いますか?
- A. 一言ではあらわせませんが、現在流行の文化のみならず、世代や国や時代を越えて様々な芸術や文化に興味・関心を持つ人が、これまで数多く入学しています。
- Q. どの様な進路を取ると文化財の修復士になれますか?
- A. 文化財にはいろいろなジャンルがあります。たとえば今回紹介した屏風や古文書は「装こう文化財」といいます。これらを修復する専門の工房で働くためには、まず学部で学ぶ講義や演習で基礎をしっかり身につけることが大事です。さらに専門性を高めるためには大学院への進学をおすすめします。
////// 8月28日(土)、8月29日(日)体験授業型オープンキャンパス //////
「歴史遺産を読み解く方法」
私たちの周りには古い建築、工芸品や絵画、庭園や遺跡など、たくさんの歴史遺産があります。専門家はこれらから、作られた年代や当時の技術、修理の有無や本物か偽物かまで、一目で読み取っていきます。なぜそんな事ができるのでしょうか。ポイントは目の付け所です。今回は皆さんにその技を現地でお教えしましょう。
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みなさんのご参加をお待ちしております!