文化財保存修復・歴史遺産コース

古代遺跡研究会④ 奈良県唐古・鍵(からこ・かぎ)遺跡から纒向(まきむく)遺跡を歩いてきました

みなさん、こんにちは。歴史遺産学科2回生の末満優名です。

 

古代遺跡研究会では、古代の都が置かれた飛鳥から京都を歩いて、自分たちの目で遺跡を見ていきます。今日は、9月25日(日)に奈良県田原本町の弥生大集落唐古・鍵遺跡から、桜井市の古墳出現期の大集落纏向遺跡まで歩いた古代遺跡研究会の活動を紹介します。

 

当日の天気は晴れ。赤トンボが飛んで、すっかり秋の風が吹いています。

 

(奈良盆地東側の山並みがとても綺麗です!)

 

第4回目は、唐古・鍵遺跡からスタートします。歩くときには、マンホール蓋のデザインにも注目!日本マンホール蓋学会もあるんですよ。

 

(うっかり撮影者の影が映り込んでしまっています。ごめんなさい。)

 

 

唐古・鍵遺跡。

奈良盆地の中央に位置する、弥生時代前期から後期にかけての大集落跡です。遺跡面積は甲子園球場10個分(約42万㎡)で近畿地方最大級となり、8条もの濠で囲まれた環濠集落です。

2018年には唐古・鍵遺跡史跡公園として整備されました。

 

公園内にある遺構展示情報館にて。発掘で見つかった大型建物柱跡の実寸大模型を見学中です。

 

唐古・鍵遺跡のランドマーク、復元楼閣。

その高さは12.5m。出土した土器に描かれた絵画をもとに復元しています。軒先がくるっと巻く特色があります。

 

楼閣の屋根は茅葺きです。

 

復元にあたって、基にされたのはこの土器片です。屋根に鳥がとまっている様子が描かれています。

 

公園内を、さらに散策!

長辺13.7m、短辺6mほどの大型建物跡を柱で復元。発掘された建物跡は現在もこの柱の下に眠っています。

唐古・鍵は、約700年にわたって存在し続けた大規模な集落。一般の人々が暮らす住居だけでなく、このような大型建物も確認されているのですね。

 

 

史跡公園からは、二上山も見えます。特徴的な姿は、ひと目見るだけでわかりますね!

 

 

それでは公園からまっすぐ、田んぼの中を抜けて…田原町立の唐古・鍵考古学ミュージアムへ向かいます。

 

 

展示室内は撮影OK。調査の積み重ねによる遺物たちが、ずらりと並んでいます。

 

展示キャプションを近くで見ると、こんな感じ。

 

ただいま見学中!

 

ミュージアムのあとは、近鉄田原本駅の近くも散策。まち並みもしっかり観察してきました。

 

お昼には、うどんをいただきました。お店との偶然の出会いも、楽しみの一つですよね。

(写真はきつねうどん)

 

🍀

 

続いて、纒向方面へ。

3世紀後半の箸墓古墳。最古の前方後円墳。全長は約276m。邪馬台国卑弥呼の墓との説もあります。写真で手前に見えるのが後円部です。

 

 

こちらの写真では、画面左手が後円部、右手が前方部。手前に見えている水面は、周濠の一部を利用したため池です。

 

 

続いて、ホケノ山古墳も見学。

全長約280mの前方後円形の古墳。弥生時代から古墳時代の過渡期のものです。被葬者は不明ですが、巻向遺跡の中に存在する古墳の一つです。

 

こちらは、墳丘からの眺め。黄色くなった田んぼと、赤く染まったようにみえるヒガンバナ。すっかり秋の景色です。

 

 

ホケノ山古墳の前方部から検出された埋葬施設の復元。写真で奥に見える球体は、棺と一緒に埋葬されていた壺です。

 

 

墳丘からの景観を確認しています。奥に三輪山が見えます。

 

 

JR巻向駅の隣、纏向遺跡の豪族居館跡も見学しました。

発掘された遺構からは、建物の柱の位置と、その太さが分かります。だから、このように整備されているのですね。

唐古・鍵の集落が衰退したあと、栄え始めた纏向エリア。今日は、そんな時間の流れに沿って歩き終えました。

 

本日は居館跡にて解散。おつかれさまでした!

 

 

 

 

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