- 2023年2月28日
- 日常風景
【UI/UX論】企業と学生をつなぐサービスデザイン制作の合評
こんにちは!
クロステックデザインコースです。
今回ご紹介するのは、主に1年生が授業を受けている「UI/UX論」です。
UI・UXって時々聞くけど、何だかよく分からないという方もいるかと思います。
UI(ユーザーインターフェース)とは、ユーザーの視覚に触れる全ての情報のこと。例えばアプリのデザインや文字のフォント、サービスやモノの外観などを指します。
UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、ユーザーが製品・サービスを通じて得られる体験や経験のこと。人間が持っている潜在的な欲求はどのようなことなのかリサーチを行い、ユーザーにより良い体験や満足感を与えるための画面設計や操作などのデザインを指します。
今や、私たちが見て聞いて体験するものは、UI/UXによるデザインが散りばめられています。
スマートフォン内にあるアプリや閲覧するwebサイト、イベント、行政のサービスなど、UI/UXはビジネスの分野に限らず、現代を生きる私たちの生活の中でその役割を発揮しつつあり、デジタル化が進む未来を考えていく上でも非常に重要な分野でもあります。
この「UI/UX論」では、デザインの基本的な知識を学び、その重要性を理解して、サービス設計において企画、設計、評価までの一連の流れに沿って取り組むことで、実践できるようになることを目指しています!
今回は、1月下旬に行われた「UI/UX論」の最終週にて制作した課題の講評が行われたので、その様子をご紹介!
このUI/UX論の授業では、非常勤講師として合同会社バンクトゥの光川 貴浩さんから沢山アドバイスをもらい、学生たちは学んでいます!
今年度UI/UX論の最終課題のテーマは、「本/書店との新しい出会い方」。
このテーマからサービスやUXを仮設計し、そのUI(アプリ又はWeb)を制作するというもの。
最終的なアウトプットとしては、アプリやWebページのモックアップを制作するとして、Figmaを使った制作課題が出されていました。
Figma(フィグマ)とは、Webブラウザ上で簡単にデザインを作れるツールです。
ノーコードツールのため、デザイナーでなくてもWebサイトのワイヤーフレームやUIデザインを簡単に作成することができます。
そして、今回の講評には2名のゲストにお越しいただき、学生の制作したものを講評いただきました。
まずは、YUYBOOKSの小野 友資さん。
小野さんはデジタルやグラフィック、プランニングなどの企画プロデュース、ブランディングなど、フリーランスで多岐にわたって活動されています。
最近では、11月に京都で開催されたArt Collaboration KyotoのWEBディレクションも担当されていました!
また本を扱う「YUYBOOKS」という本屋さんも展開しており、本にまつわる仕事もされています。
今回は、デザインと本屋さん両方の視点から講評いただきました。
もう一人は、正和堂書店の小西 康裕さんにもお越しいただき、本屋さんの目線で講評していただきました。
大阪市鶴見区にある創業50年余りの街の本屋さん「正和堂書店」は、小西さんのご家族が経営をされており、休日はその家業を手伝っているそうです。
街の本屋さんからお客様の足が遠のく状況を打破するため、小西さんが考えたアイスキャンディ型のオリジナルブックカバーが話題に!
コロナ禍の中、全国の本屋さんを盛り上げるプロジェクトを展開されています。
この授業では、
「リサーチ」「コンセプトデザイン」「プロトタイプ」「評価」
このサービス開発の流れに沿って、学生たちは課題に臨みました。
ただ与えられたテーマに沿ってデザインしましょう、ということではなく、
そこにはどんな問題・課題があるのかを事業者へヒアリングやフィールドリサーチし、沢山のアイディア出しからサービスのコンセプトを固めていき、サービスの構想を整理しながらプロトタイプを制作していきます。
目に見えるデザインに限らず、人間が本来持っている感覚は何によってその動きや体験へと繋がるのか、誰の何が課題としてあり解決していくことができるのかという、サービスを設計する上で中身の部分も突き詰めて取り組んでいきます。
合同会社バンクトゥの社員の方々にも協力いただき、「Library Me」というサービスのモデルケースを制作いただきました。アイデア出しが苦手な学生は、このモデルケースをベースにして、新たなUIを考えてみました。
「Library Me」のサービスコピーとして、
「本との出会いが、私を自由にする。」
「一冊一会が、その人の人生を自由にする。」
サービスの特徴は、
● 経営者を含む企業内の個人と、求人希望者(学生/中途)がお互いの読書履歴を通じてマッチングできる。
● 学生は無料で本を購入することができる(サービスを利用する企業が本の購入を負担する/ただし冊数制限あり)。
● 本との出会い、本への興味を通じて、気になる企業や人と出会える。
このようなお題を元に、どのようなページが良いか?どのような機能が必要か?という点を学生に考えてもらいます。
またこのお題に限らず、独自にアイデアを出して異なるサービスを設計した学生もいました。
今回、発表した学生の中から、4名を紹介します!
既存の漫画アプリを参考に、ユーザーが「本を読む」という目的に取り組みやすくなるよう工夫して制作しました。各書籍にはグラフを用いて、ユーザーの好みや読書時間・読書量をみることができ、また自分の本棚を公開もすることができます。
企業側が登録した本を、ユーザーが見に来ることでマッチングするような流れに設計し、分かりやすく作られていました。
戸田 昇希さん(神戸星城高等学校 出身)
やわらかい色や図形を用いることで、本に対する堅いイメージを少しでも崩そうと思い、このシンプルなデザインとしてサービスを制作しました。
アプリを立ち上げた際には、学生が関心のある様々な本が表示され、アプリを何度も開きたくなるように工夫し、ユーザー側の気持ちを考えながら作られていました。
尾崎 麻弥さん(第一学院高等学校 養父本校 出身)
尾崎さんは、学生が企業に本をおすすめするというサービスを考えました。
世の中にある既存の素晴らしいUI/UXデザインをたくさんリサーチをして、アプリなどをよく研究して取り組んでいました。
日常的によく使っているUI/UXデザインを部分的に参考にしながら、指の大きさに合わせてホームボタンなどを調整して制作し、ユーザーの使いやすさをよく考えながら制作していました。
清水 みなみさん
既存の育成ゲームを参考にしながら、清水さんが制作したのは育成系読書記録アプリ。
カメラを起動して、本の裏表紙にある書籍を特定するための番号「ISBNコード」を使って、本を記録することができます。
読めば読むほどモンスターが変化して、コンプリートしていく過程で様々なモンスターに出会うことができる、ゲーム感覚で読書がしたくなるような作りになっていました。
ゲーム要素が入ることで、本離れする人たちへ新たにアプローチできる可能性もありそうです。
本屋さんの目線で小西さんから、「本屋としては、ISBNコードを使ってくれるのは嬉しい」とコメントいただきました。
ISBNコードに紐づいたサービス設計になっているという点は、新しいサービスモデルができるかもしれませんね!
講評後、小野さんから
「アプリを作り出すと、ユーザーの意見が非常に大事になってくる。作ったら終わりではなく、全然知らない人に使ってみてもらって下さい。「これって何?」「どうやって使うの?」と聞かれると、基本的には使いにくいアプリだと思ったほうがいい。初見の人がさくさく使えるものは非常に良いUI/UXを持っている。そういうものを目指してみてほしい。」
情報量が多いと、あれもこれもと盛り込んでしまいがちですが、
本当にそのサービスやデザインは使いやすいのか、ユーザーの目線に立ち戻って考えてみることも大事ですね。
そして、私たちが普段から使っている良いUXがどういったものなのか、日常の中でどれだけ気づくことができるかということもまた大事になってくると石川先生も話していました。
この最終課題では、1年生たちにとってはFigmaの操作も覚え、実制作をしながらUI/UXも学んでと少しハードだったかとは思います。
「リサーチ」から「評価」を受けるまでの一連の流れの中で、とにかくスタートして動き出し、プロトタイプを作り、人から評価をしてもらい、自分が作ったものをより良く改善していくというサイクルを、繰り返し繰り返し頑張ってトライすることが大事になってきますね!
また別の授業の様子をご紹介します!
\\さきどりOpen Campus//
高校生・受験生の皆さん、いよいよ新年度が始まりますね!
これから自分はどんな進路に進んでいこうか探していたり、悩んでいる方は、春休みの間から少し早めに進路に向けて動き出せますよ!
3/25(土)3/26(日)にさきどりオープンキャンパスを開催!!!
【日程】
3/25(土)3/26(日)
12:20~16:00 (11:40より開場)
※事前予約制
大学全体説明や入試説明、各コースそれぞれブースを設けての体験ワークショップ・相談会も実施!
大学の中はどんなところなんだろうという方には、ぜひ「キャンパス見学ツアー」にも参加してみて下さいね。
そして、
👀注目!👀
オープンキャンパス(3/25, 3/26)に参加すると、
2024年度入学試験「体験授業型選抜Ⅰ期・Ⅱ期」の検定料が、20,000円免除されます!
(35,000円→15,000円で出願可能!)
※受験者本人の来場が必要です。
オープンキャンパスの申し込みは👉こちら👈
皆さまのご参加、お待ちしております!
この「美大芸大進路講座」は、高校生や保護者の方からよく寄せられる疑問にお答えする講座です。
この講座の講師としては、クロステックデザインコースの吉田 大作先生が皆さまの街へ伺います!
芸術大学ってどんなところ?入試や就職は?有名企業が採用を熱望する芸大生の特徴とは?
今から始められる“力がつく学び方”など、様々なことをこの講座で聞くことができます!
【日程】
3/18(土):高松(午前)、岡山(午後)
3/19(日):金沢(午後)
3/21(火・祝):名古屋(午前)、浜松(午後)
4/1(土):東京(午前)
参加無料、定員50名
事前申し込みが必要です。
👉こちら👈からお申し込みください!
受験生はもちろん、高校1,2年生も参加可能です。
保護者・教員の方のみの参加も歓迎!
こちらもぜひ参加してみてくださいね!
クロステックデザインコースの最新カリキュラムや進路について紹介|先生によるコース紹介動画
クロステックデザインコース 在学生へのインタビュー
京都芸術大学クロステックデザインコース公式ページに、授業内容の詳細を掲載中!
ぜひそちらも覗いてみてくださいね!
クロステックデザインコースでの日々の授業風景、
イベント等はtwitterとInstagramで日々更新中です。
ぜひそちらもチェックしてみてください!