- 2023年8月23日
- イベント
「屏風の解体ショー」開催しました!
こんにちは、歴史遺産学科です。
8月8日(火)、歴史研究クラブ「屏風の解体ショー」を開催しました!
「解体ショー」としていますが、これは屏風の修理のために行うものです。そこでまず、文化財としての屏風について、ご専門の大林賢太郎先生によるミニ講義からスタートしました。屏風の歴史や種類についてのお話に、皆さん真剣に耳を傾けていました。
3隻の屏風を用意しましたが、当日はこちらの屏風を解体しました!
まず縁木を外し、釘を抜いていきますが、危険な作業のためここは大林先生が1人で頑張ります!
手伝ってくれているのは、大林ゼミ3年生の岩元綺海さんです。ボランティアでサポートに来てくれました。
全ての釘を抜くのに先生も四苦八苦、終わるころには汗だくです。
1扇ずつに分かれました。
次に竹べらを使いながら、まずは裏貼紙を剥がしていきます。
きれいに剥がれましたね。
さあ、下貼りの部分がどうなっているのか観察です。
では、順に下貼りの層を剥がしていきましょう。
下貼りの層にもそれぞれ名称がありますが、ここでは割愛します。
剥がれやすいように噴射器で精製水を噴霧します。
驚いたことに、ここでアイロンの登場です。
アイロンをかけることで、糊がゆるくなり剥がれやすくなるそうです。
ピンセットを使いながら丁寧に剥がしていきます。
協力しながらそろりそろり。
下地骨の木が見えてきました!
きれいに剥がれて思わず拍手!
文字の書かれた和紙が何層にも重なっているので、さらに丁寧に剥がしていきます。
くずし字のため読解が難しいですが、数字が書かれているものなどは何かの帳面ではないか?と皆で推測を楽しみます。
下貼りの部分から、当時の人々の生活を伺い知ることができるなんて、本当に思わぬ宝物の宝庫ですね!
熱中して解体しているうちに、あっという間に予定の時間となってしまいました。
暑い中ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
// 8/26(土)・27(日)体験入学オープンキャンパス //
<文化財保存修復・歴史遺産コース>
「文化財に使われている金色・銀色素材について学ぼう」(増渕先生)
神社の鈴などの祭礼用具や錺(かざり)金具には金色や銀色の素材が使われ、煌びやかな印象を与えてくれます。これらは本当に金や銀で作られているのでしょうか?そもそも私たちはなぜ金色・銀色が煌びやかに見えるのでしょうか?ちょっとした科学実験を見ながら、文化財に使われている金色や銀色のさまざまな素材について、楽しく学んでいきましょう。