キャラクターデザインコース

株式会社モリカトロンとのAIゲーム特別授業開催

キャラクターデザイン学科ゲーム領域の村上です。

 

2月10日(土)、キャラクターデザイン学科の特別授業として、ゲームとAIを研究している株式会社モリカトロンの合同授業を行いました。(株式会社モリカトロンHP)

 

この特別授業は、京都芸術大学キャラクターデザイン学科が主宰となり、立命館大学と京都精華大学といった、京都を拠点にゲームを学術的に研究している大学との合同授業として開催しました。

この三大学合同のゲーム研究授業は、昨年度「ヘンなコントローラーを企画する」ワークショップとして開催しており、今回はその第二弾企画となります。

 

株式会社モリカトロン代表取締役の森川氏は30年前から、つまりPlayStationが登場した初期からAIの研究に取り掛かり、エンタメと融合してきた第一人者です。『がんばれ森川君2号』や『アストロノーカ』といった名作ゲームを生み出したゲーム業界のレジェンドであり、私自身も当時は夢中になったものです。

 

 

今回はモリカトロンで開発されたAIゲーム『Red Ram』を試遊し、これから先、AIによってどのようにエンタメ業界が変わるのか、遊びとしての幅がどれだけ広がるのかについてディスカッションを行いました。

 

『Red Ram』のゲーム画面

 

このゲームは、凶器と被害者の設定を入力するだけでAIがストーリーを構築し、登場するキャラクターも舞台設定も全て画像を生成して実際にプレイ可能なマーダーミステリーのゲームとして出力されます。

どのチームも、まるでAIの能力を試すかのように、凶器の設定を「豆腐」や「ソフトクリーム」といった、おおよそ凶器になりそうもないものを設定し、ここからどんなストーリーが展開されるのかをワクワクしながら見守っていました。

 

 

ディスカッションのあとは学生のプレゼンに対する講評会を行いました。

AIと聞くと「AIに仕事を奪われる」といったネガティブな発言が出るのかと思いきや、いずれも「登場キャラクターが良き相棒になる」「ゲームの進行度合いやプレイヤーの心理状態を察知してゲーム展開を調整してくれる」など、遊びの可能性を広げる様々なアイデアが提案されました。

 

(左)モリカトロン代表取締役の森川氏、(中央)『Red Ram』開発者の高橋氏、(右)本学教授でありモリカトロン取締役の成沢氏による講評。

 

そろばんが電卓に変わり、図書館の調べものがGoogleに変わったことも今となっては当たり前の光景。AIをどう仕事に導入し、どのように共存するかを考えるのは必然です。

これらはビデオゲームという領域の中だけで語るのではなく、もっと広い視野で世界を捉える必要性を感じるとともに、今まさに時代の変わり目を目の当たりにしているのだと痛感しました。

 

 

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