プロダクトデザインコース

【YAOKONTON】金網の可能性を広げるプロダクト

こんにちは、プロダクトデザインコースです。

今回はYAOKONTONの成果発表会の様子を一部ご紹介いたします!

 

YAOKONTONとは、大阪の八尾市を拠点とする町工場と、京都芸術大学の教員および学生を含むクリエーターが共創でプロダクト開発を進めるプロジェクト。

今回、2022年〜2024年に生まれたプロダクトや試作品が展示され、成果発表会を行いました。


YAOKONTONとは?? 特設サイト:https://yaokonton.jp/

古くからモノづくりで栄えてきた八尾市。歯ブラシ、石鹸、フライパンなどの日用品から、自動車や家電のパーツまで。多種多様な技術を保有する町工場が八尾市には存在します。その多くは、大企業からの下請け業務が中心です。そこで、数年前より、下請け業務だけでなく、町工場の保有する技術を活かした自社製品・ブランドの開発を活性化させるため、八尾市は、デザインイノベーション支援を行っています。「YAOKONTON」は、その一環として、開催されるプロジェクトであり、2022年〜2024年の期間中、八尾市を拠点とする21社の町工場が参加しています。

 

 

プロダクトデザイン学科の教員が多く参加しているこのプロジェクト。

 

今回は、プロダクトデザインコース 大江孝明先生が担当された、八尾金網製作所様とのプロジェクトをご紹介します!

主に工場等でろ過装置として使用されることの多い金網を、まったく別の視点で活用できないか。

 

高い技術力で生み出された金網に対し、デザイナー視点でアイデア発想を行い、素材そのものの美しさに着目した新しいプロダクトを提案しています。

 

考案されたプロダクトをご紹介します!

 

■久保陽嗣さん(3回生 小樽双葉高校出身)

金網を2枚重ねてずらした時にできるモアレ現象に着目した照明。

重なり具合によって見え方が変化し、美しい模様を作り出します。

■救仁郷栞さん(3回生 大阪信愛学院出身)

ランダムな折り目をつけた金網の影を利用した照明。

ゆらゆらと動く金網の影が筒に投影され、幻想的な雰囲気が漂います。

■大江先生

上から吊るすインテリア、モビールとしての活用の提案です。

金網の局面の光沢感や透け感が美しく打ち出されています。

このモビールは講評会後もプロダクトデザイン学科の研究室内に展示されており、風に揺られていい空間を演出してくれています。

どれも金網の素材としての美しさを様々な視点で引き出しており、

もとの金網からは想像がつかないようなインテリアになっていました。

▲左から八尾金網製作所の山上さん、久保さん、救仁郷さん、大江先生

 

八尾金網製作所の山上さんは、普段は設備の中に隠れてしまって表に出る事が無い金網が、素材の持つ特性を引き出されて美しい姿で表に出ている事、

また金網だからこそできる表現に、今回の研究が辿り着いている事をとても喜ばれていました。

 

学生も、素材から発想しプロダクトに落とし込むという、普段とは違う過程の中で、多くの学びになったのではないでしょうか。

 

ご協力いただいた企業の皆様、ありがとうございました。

 

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