- 2014年6月29日
- 日常風景
子どもと紡ぐ物語:年長さんと
こども芸術研究IVはこども芸術学科の3年次生とこども芸術大学の子どもたちの気づきと学びの時間です。
学生は「お山の住人さん」という架空の存在を設定して物語を軸に造形活動を計画、実施します。
子どもの発達段階に合わせたワークショップ型の活動をとおして学生は保育を学びます。
こども芸術大学は親子で共に過ごす活動が多いのですが、この時間は親と離れて子どもと学生で活動を行います。
今回は年長さんとの2回目の活動をご紹介します。
前回のブログではお山の住人さんからフレームをつくって欲しいというオーダーがありましたね。
お山の美しい景色をそのフレームに入れて飾って欲しいというものでした。
年長さんたちは慣れない大工仕事をして、素敵なフレームをつくりました。
今回はそのフレームを持って裏山の素敵な景色を探しに行きました。
さあ、出発!!!!どんな景色が見えるかな?
年長さんに出発前に学生のお姉さんから
「フレーム越しに景色を見ると景色がきれいにみえるよ。」と伝えられると、
「虫眼鏡じゃないから変わらないよ〜」って、ばっさり返されてしまいました。
学生たちは子どもたちの素直な答えに苦笑い、ちょっと困った表情でした。
でも、フレームを持って歩くと、子どもたちにもいつもの景色が違って見えてきたようです。
新緑の緑色の種類がたくさんあるのを発見したり、道端の落ち葉の中に
きれいなアクセントの色をみつけたり…。そう、そう。学生たちも嬉しそうです。
山へ行くのがあまり好きじゃない子も、その日のご機嫌が悪い子もいます。
学生は山道を歩きながら、どうしたら活動に興味をもってくれるか思案しながら
そんな子どもに寄り添って歩きます。
みんなはとっくに山道をどんどん進んでいってしまってけど…。
フレームが重たくなってきて、先に行っていた年長さんたちは休憩中です。
この後、年長さんが遅れている子の名前を
「○●ちゃ〜ん、がんばれ〜!」って呼んで、途中まで迎えにきて励ましてくれました。
遅れていた子もすっかりご機嫌になりました。
学生たちは、こんな様子や子ども同士のやり取りを寄り添いながら
教科書には載っていない子どもの姿を知っていくんでしょうね。
もう少し頑張って歩きます。「優しい緑が見えるよ!」
そして、京都を一望できる松鱗館の屋上に到着しました。
ここの景色はフレームに入りきりません。
「お山の住人さんにはこの場所をお手紙で教えてあげよう」ですって。
気持ちのいい場所で、
お山で出会ういろんな生き物が載っている絵本の読み聞かせをしました。
お山の住人さんも何処かで一緒に聞いてくれているでしょうかね。
この後、住人さんに教えてあげるためにお山で見た素敵な景色を巻物にします。
この続きはまた、今度です。お楽しみに!
授業はどんどん進んでいくのですがブログが追いついていません。
年少さんも、年中さんの活動も頑張って書かないと…。
がんばります。
(梅田美代子:教員/イラストレーション、グラフィック)