アートプロデュースコース

【特別講義レポート】『「音楽の森」活動紹介―日本の交響楽団の状況―』ゲスト:富樫尚代さん

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4月15日(水)に2015年度最初の特別講義が行われ、ゲスト講師の富樫尚代さん[日本フィルハーモニー交響楽団 マネジメントスタッフ]に『「音楽の森」活動紹介―日本の交響楽団の状況―』というテーマでご講義いただきました。

 

「市民とともに歩むオーケストラ」をスローガンとしている日本フィルハーモニー交響楽団では、年間160回行われるオーケストラ・コンサート以外に、教育活動や地域活動などにも非常に力を入れて取り組まれています。

日ごろから親しみがない人にとって、オーケストラは敷居が高いと敬遠しているところがあるかもしれません。

そこで、そういったイメージを覆すような、より身近に、従来とは違った視点で音楽の魅力を感じられるプログラムを、数多く企画・実施されてきました。

 

オーケストラの価値を業界やファンを超えて伝えることは、人々の暮らしをより充実させることに繋がるということが、今回のお話を聞いていてとても伝わってきました。

「音楽は聴衆のためにある」という言葉が印象的でしたが、オーケストラ音楽を“芸術”という大きな枠組みで考えた時、それは他のどの芸術作品にも同じことが言えると思い、ここで改めて、この学科で学んでいることの意味を考えることに繋がってくるとも感じられました。

 

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また、最後は「音楽の森」のプログラムの一環で行われたワークショップを体験しました。

むずかし~いストラヴィンスキーの《春の祭典》ですが、体を使って全員で見事に演奏できましたね。

 

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■以下、学生レポートから抜粋■

 

オーケストラは演奏者と指揮者だけでなく、企画をする人、チケット管理、ライブラリアン、経理、インスペクター、ステージマネージャーなどなど本当に多くのプロの繋がりによってひとつの音楽が出来ていることを改めて知った。

その中で、広告のプロである代理店との新たな繋がりによって、新たなファンの獲得、クラシックに対するイメージの向上を成功させているのもおもしろいと思った。

ホール、地域、技術、行政など、繋がりの組み合わせで新たな表現方法を作り出していくのは、すべての表現者に当てはめることができ、作品の良し悪しだけが価値を決めるのではないという事実そのものだと思った。(ASP学科1回生)

 

全ての芸術が何のために活動し、誰のためにあるのかということを再認識させられた。芸術は人が発する一つの単語が持つ情報量より多くのものを一つの作品から考えさせることができる。そのため社会の中でどう生かすのかということは非常に大切だ。日本フィルが行っている学生やその地域で生活している人々と共に音楽を楽しむというのは、人々の心の豊かさをつくる良い活動だと感じた。(ASP学科1回生)

 

 

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