文芸表現学科

過度な期待は禁物

小豆島旅行記3
 
今回の研修旅行は私にとって、とても有意義なものだった。行ったことのないところへ行き、見たことのないものを見て様々なものに触れることができたからだ。この経験は必ずどこかで役に立つだろう。
 
私は研修旅行に行くにあたり、パンフレット以外のところから情報を仕入れなかった。だからエンジェルロードに行った時、予想をはるかに上回る「しょぼさ」にがっかりした。少し言い過ぎかもしれないが、私の中では衝撃がとても大きかったのだ。
 
最初はもう一つ向こうに、本物のエンジェルロードがあるんじゃないかと思っていた。あまりにも写真から想像していたものと違っていたからだ。ここがエンジェルロードそのものだと知ったのはほとんど渡り切った後だった。
 

エンジェルロード

エンジェルロード


振り返ってみると予想よりも幅の広い砂浜と大してきれいではない海が広がっていて「あれ?」と予想と現実のギャップに首をかしげてしまった。真昼間だったし、あまり良い天気ではなかったので、海の色はこの程度でも仕方がないと思った。でも砂浜の幅は「天使の道」にしては広すぎだろうと思った。もっとも、それも安全面を考慮して渡る時間を選んだのだから仕方がないのかなと思ってしまった。もっと青くてきれいな海と、自然の気まぐれから生まれたような細い砂浜でできた道を想像していた私は完全に意気消沈してしまった。ちょっと夢を見すぎたかなと反省した。今度から過度な期待はよそうと思う。
 
とくに何もない

とくに何もない


なにもないけど楽しそう

なにもないけど楽しそう


エンジェルロードの奥のほう

とりあえず奥まで探検してみた


しかし良いこともあった。男子何名かで手をつないでエンジェルロードを走ったのだ。このおふざけの参加者は七人くらいいたので、ここに来るまでに想像していたエンジェルロードでは幅が足りなかっただろう。砂浜に足を取られ、全力疾走しながらそんなことを考えていた。その時前を走っていたやつの蹴り上げた砂が頬にぶつかってきた。痛かった。
 
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文・青木大地(文芸表現学科1年)
 
 

この文章は、1年生の「表現基礎I」の授業課題として書かれたものです。
5月中旬、新入生研修として訪れた小豆島の訪問先のなかから、1つの場所を選び、旅行記として伝えるというテーマで課題に取り組みました。

 
 

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