あらたな日本文化探求の冒険へ!

9月 02日, 2011年
カテゴリー : 過去の公演 

皆様コンニチハ!制作助手ツチヤです。
最近東京で「第9回 亀治郎の会」の売り子を手伝ってまいりました。そのときにお会いした方がいらっしゃいましたら、ありがとうございました。千秋楽には公演パンフレットも完売という大盛況でしたね。来年はいよいよ「第10回」ということで最後の「亀治郎の会」…第1回からお手伝いさせていただいた身としては少し切なく、しかし、亀治郎さんが公言どおり続けられてきたということに、はて自分にもそのように公言して続けていることはあるだろうか、見習いたい!と気が引き締まる今日この頃です。

さて、学生の時分、私に歌舞伎の魅力を教えてくださいました恩師・田口章子先生。
皆様ご存知の田口先生の人気講座・日本芸能史は今年で10年目を迎えられ、毎回ご好評いただいております!
そしてそして、10月2日に行われますのが、田口先生を中心に2009年に発足されました“京都のくるわと芸能研究会”の第二回目となるシンポジウム『日本文化と〈性〉』
さて、今回のシンポジウムがどのようなものか、私の拙い文章で少しご紹介させていただきます。

私たちのこれまでふれてきた学問は歴史的事実や誰かの研究によって見出されてきたものによって成り立っています。当たり前のことですが、皆さんは今まで教えられ、そうなのだと信じてきたことを疑ったことはありますか?実はそこに新しい事実が見えてくることもあるのです。
そして、それが田口先生の目指す研究のカタチなのです。

『日本文化と〈性〉』

日本文化と〈性〉というと、これまでの研究は〈セックス〉論と〈ジェンダー〉論としてしか展開されてきませんでした。

本当にそれだけで日本文化をとらえることができるのか?
触れられないものに触れずして研究と言えるのか?
従来の研究者が触れてこなかった部分にも迫らなくては真実を確かめることが出来ない!

そうして今回お集まりいただく「芸能・芸道」「渡来人」「絵画」「宗教・信仰」の4つのキーワードの研究をされている皆さん。この4名の研究者は熱い研究心をお持ちの新進気鋭のパネリストたちです。
その皆さんの持つ鍵で知られざる真の日本文化の秘密を解く糸口を見出すことができるかもしれないですし、驚くようなものが飛び出てくるかもしれません。しかし、鍵穴が全く合わないかもしれません。

田口先生が大学で出会った学生でこんな学生がいたそうです。
授業のなかで間違った江戸時代理解を先生が正したとき、「間違ったままでいいじゃないか」とその学生は言ったのです。それは本当に学ぶ者の姿勢でしょうか。研究者によって真実の探求がなされ、新しい事実が明らかになる。「生きた学問」と田口先生が言うように現代と向き合わなければ学問の存在価値はありません。
そのことを知ってほしい、いまの若者に欠けてしまった探究心をもってほしい…

そんな思いも込められた田口先生のこのシンポジウムは、何に出会うか分からない未踏の地へも踏み出すインディアナ・ジョーンズのように危険と隣合わせの冒険なのです!
是非、たくさんの冒険者のみなさんのご参加を期待しています。
劇場でお会いしましょう!

次回は研究者の皆様をご紹介してまいります。
お楽しみに~

ツチヤ