「笑い」の生産力

2月 08日, 2012年
カテゴリー : 過去の公演 

皆さまコンニチハ。
最近「アゲぽよ」なツチヤです。
「アゲぽよ」ってご存知ですか?
最近はインターネットで検索するとすぐ答えが出てきます。
でも話のネタに友達や若者に聞いてみるのも良いかもしれませんよ。

さて前回は、2/18開催【春秋座—能と狂言—】能「葵上」をご紹介いたしました。
今回は狂言「末広かり」の番です。
ストーリーはというと…
果報者(シテ)は多くの客を集め宴を開き、その贈り物として「末広かり」を用意したいので都で買ってくるようにと太郎冠者に申し付ける。しかし、太郎冠者は「末広かり」が何だかわからない。そこに、いかさま師が「から傘」を「末広かり」というのだと嘘を教え、さらに主人の機嫌を直す囃子物も教えてやる。太郎冠者は喜んで「から傘」を買って帰るが、主人には「末広かり」とは「扇」のことだと叱られ、家から追い出されてしまう。困った太郎冠者は囃子物を思い出し踊ってみると、主人は浮かれて機嫌を直し、再び家に招き入れる…
渡邊先生曰く、「狂言の祝言性がよくわかる」のだそうです。天岩戸がアメノウズメの踊りによって開いたように、「笑い」というものは呪力を持ち大地の生産力を回復していく儀式にも似ています。狂言は単に「喜劇」というだけでなくそういった一面もあるのですね。
最後のお囃子は本当に賑やかで、愉快でめでたい気分が舞台に溢れてきます。皆さんもその気分に是非酔っていただければ幸いです。

ところで、渡邊先生に当センターの優秀な“太郎冠者”が、レディーガガやマドンナについて身振り手振りを交えながら必死に教えている様をみると大変に狂言が身近に感じる今日この頃。
どんなことも楽しく笑いに変えられると、仕事の生産力も増すような気がします。

では、劇場でお会いしましょう!!

ツチヤ