- 2019年8月30日
- イベント
第1回 歴史研究クラブ「紙漉き技術に挑戦!装飾料紙を作ろう」
こんにちは。歴史遺産学科の副手です。
近頃、朝晩は涼しさを感じる日も増えてきましたが、昼間の暑さはまだまだ厳しいですね。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
さて、8月24日(土)に2019年度第1回目の「歴史研究クラブ」が開催されました。
歴史研究クラブでは、文化財保存修復の実習と歴史文化を実地体験するフィールドワークとを織り交ぜながら、
歴史好きの高校生や受験生のみなさんと一緒に歴史遺産に関する楽しみや学びを深めていきます。
第1回目の今回は、「紙漉き技術に挑戦!装飾料紙を作ろう」というテーマのもと、
色鮮やかな装飾料紙制作を行ないました!
ご担当の大林先生より、装飾料紙とはどのようなものなのかについて、
装飾加工技術が発達し始めた奈良時代、平安時代の加工技術の特徴について講義から学びます。
数多くある装飾加工技術の中から、今回は、漉き加工と呼ばれる紙漉きの技術を使った装飾料紙制作を行いました。
まずは「透かし」のある紙漉きに挑戦です!
私たちが普段なじみのある紙幣に、紙漉きの「透かし」の技術が利用されています。
透かしとしてあらわしたい模様をそれぞれ考え、その型紙を切り出します。
型紙ができたら、紙を漉くための原料の作成です。
紙の繊維を水に入れてよく攪拌し、ムラのない紙をつくるためのネリを加えて、紙料の完成です!
漉き枠の準備が整ったら、いざ紙漉きです!
紙料に対して垂直に漉き枠を入れ、平行にした状態で引き上げます。
この動きを何度か繰り返すことで、厚さにムラのない紙が出来上がります。
実際にやってみるとなかなか難しく、みなさん初めは戸惑っている様子でしたが、
回数を重ねるごとに動きがスムーズになっていました!
「透かし」は、模様の形に切り抜いた紙を簀の上にのせて紙を漉きます。
そうすると、その部分には繊維が少ししかのらないので、厚さの差で模様があらわれます。
このようにして漉いた紙に、染めた繊維をのせ、さらに模様を施していきます。
色ののせ方もグラデーションをつくったり、あえて滲みを表現したりとそれぞれ工夫が凝らされていました。
透かしとカラフルな模様を組み合わせたものなど、それぞれの個性が光る作品が完成しました!
歴史遺産学科ではこのように、歴史について学び、古代の技術や先人の知恵について
実際に手を動かして学んでいきます。
短い時間でしたが、皆さん一生懸命取り組んでくださり、とても充実した歴史研究クラブとなりました。
暑い中、ご参加くださった皆さま、ありがとうございました!
そして2回目となる次回の歴史研究クラブは9月14日(土)に開催されます!
次回は「学生達に聞く!-歴史研究の醍醐味―」と題して、
9/14(土)、9/15(日)の学園祭と同時開催される学生作品展の見学、ワークショップを体験します。
学生作品展では、歴史遺産学科の3年生が授業で行った研究成果を展示発表します。
詳細については下記をご覧ください。
気になる方は、是非ご参加ください!みなさまのご応募お待ちいたしております!
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【第2回 歴史研究クラブ】
学生達に聞く!-歴史研究の醍醐味-
「歴史研究とは何か」先生からミニ講義を受けた後、3年生が5つのゼミに分かれて行った
研究の成果展を見てみましょう。
歴史文化分野では、
①大正末年に建てられた和中庵(現ノートルダム女学院所有)の実測調査の成果について、
②本学科にご寄贈頂いた清水六兵衛家収集図書の整理と目録作成の作業内容と成果を展示発表します。
文化財保存修復分野では、
③立体作品である興福寺阿修羅像を、古代の彫刻技法である乾漆技法を使って制作したレリーフの展示、
④奈良県立民俗博物館の資料のうち、時計や行灯の生活資料や農具資料など8点の修復成果について、
⑤絹本著色「えべっさん」の修復と掛軸の表装の成果を展示発表します。
解説を担当するのは学生たち。
高校での学びから一歩踏み込んだ、大学での学びの醍醐味を学生たちから聞いてみましょう!
ワークショップも体験できます!
日時:9月14日(土) 13:00~16:00
集合場所:京都造形芸術大学 人間館(NA)4階 歴史遺産学科自習室
集合時間:12:45 ※当日はスタッフが待機していますので、全員で実施場所へ移動します。
解散場所:大学にて解散します。
対象:高校生・受験生
参加費:無料
持参物:筆記具・ノート
お申し込みはこちらから !
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