文化財保存修復・歴史遺産コース

北斎の愛した「ベロ藍(プルシアンブルー)」を再現する!

こんにちは、歴史遺産学科です。

今回は「歴史遺産学基礎実習II」(増渕先生クラス)の、文化財科学実験の様子をお伝えします。

 

葛飾北斎の代表作である「富嶽三十六景」は誰もが見たことのある作品ですね。

彼が作品に多用した透明感のある鮮やかな青は、実は海外からやってきた人工の顔料「ベロ藍(北斎ブルー、プルシアンブルー/紺青)」と呼ばれるものです。

 

出典: フリー百科事典 ウィキペディア(Wikipedia) 『富嶽三十六景(神奈川沖浪裏)』

 

「ベロ藍」はドイツ・ベルリンの染料業者が偶然に発見した化学的な合成顔料で、日本には江戸時代に初めて輸入されたと伝えられます。

 

今回の実験では「ベロ藍」を合成し、各段階での色の変化を観察していきます。

 

まずは試験管Aに硫酸鉄、試験管Bにヘキサシアノ鉄酸カリウムをとり、蒸留水を加えてよく振り混ぜます。

 

 

次に、試験管Aに試験管Bの液体を注ぎ入れると…

 

色が変わりました!

 

よく振った溶液を濾紙で濾過します。

 

できあがった顔料をしばらく乾燥させます。

 

膠(にかわ)を加え、

 

よく混ぜます。

 

出来上がった「ベロ藍」の色を確認します。

 

文字を書いた人も!美しいブルーですね。

 

 

次は、インディゴ染料による染色の実験です。

 

ビーカーに蒸留水をとり、合成インディゴを加えよく混ぜます。

そのあと溶解剤を加えてよく混ぜ、15分ほど放置します。

 

藍液の中に染めるものを入れ、ガラス棒で揉みながら3分染めます。

取り出して軽く絞り、水にくぐらせたあとペーパータオルの上に置きます。

 

すると!時間が経つとどんどん濃いブルーに変化していきます!

 

中には少し失敗してしまったグループもありましたがそれも良い経験、何が原因だったのかを考察します。変化を注意深く観察することの大切さを学びました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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