文化財保存修復・歴史遺産コース

京都府舞鶴市布敷地区に伝わる仏像の修復⑧

昨年度の授業から引き続き、京都府舞鶴市布敷地区の弥勒堂と文殊堂に伝わる仏像2躰をお預かりして仏像の修復技術を学んでいます。
現在、欠損した箇所の補修作業を行っています。その途中経過を報告します。

今回は如来の進捗状況についてご報告します。
如来の欠損個所は裳先、右手、左手の指先でした。
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裳先の補作です。
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像底には布が貼られていたので補作部分にも布を貼りました。
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右手の補作は元来空いていた穴を利用し、
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竹串を用いて接着しました。
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接着後はこのようになりました。

 

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右手接着後も形の調整を行いました。
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左手指先も補作しました。
如来も補作した箇所に漆を塗りました。
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右手
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左手指先補作部分
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裳先補作部分
その後、金粉による表面仕上げをおこないました。
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表面仕上げ後

 

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右手部分の仕上げはこのようになりました。

 

以上が如来の修復作業進捗状況になります。

次回は台座の修復作業進捗状況をご報告したいと思います。
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