- 2022年11月29日
- ニュース
木を知り、木で作る。マルニ木工との産学連携プロジェクト
こんにちは、プロダクトデザイン学科です。
秋も終わりに近づき、寒さも一段とましてきましたね。
後期の授業ももう既に折り返し地点をすぎ、学生たちは中間発表を終え、作品制作に取り掛かっています。
今回は、後期の産学連携のプロジェクトの一つ、「プロダクトデザインプロジェクトⅤ」の授業の様子をお届けします。
例年、後期はインテリアや家具を扱う企業さんと連携した授業を行っており、先日、学内で展示を行っていたアクタスさんとの授業も、昨年の後期に行われたものでした。
今年の授業は、なんと、あの日本を代表する木工家具メーカーの「マルニ木工」さんとのコラボです!

本社の工場に見学に行ったときの写真。プロジェクトのメンバーに大江先生、そして、マルニさんの社長さんや社員さんと一緒にパチリ。
マルニ木工について
高い技術力でデザイン性の高い木工家具を作り続けている日本を代表する木工家具メーカー。
1928年に広島で創業し、技術難度の高い木材の曲げ技術を擁し、「工芸の工業化」をモットーに、家具の工業生産を日本ではじめて確立させたといわれています。
材料の選別から部品加工、組み立てや塗装・張りなど、木工家具生産に関わる全ての工程を一貫して行い、創業以来、木工家具づくり一筋で歩んでおり、木を知り尽くしたメーカーです。
木という素材に対する美意識の高さや、精緻なモノづくりの技を融合した家具づくりを行い、近年は世界的に高い評価を受け、日本のみならず、世界中の公共施設などに製品を納入しています。
なかでも、有名なプロダクトがこちら。
HIROSHIMAアームチェア
無印良品の壁掛け式のCDプレーヤーやauの携帯電話INFOBARで知られるプロダクトデザイナーの深沢直人氏によるデザイン。
一見、シンプルでそぎ落とされたデザインに見えますが、実は、平面が一つもなく、とても複雑なデザインの椅子で、マルニ木工の高い技術力が結集されています。
世界の定番を作ることを目指して2008年に開発されたこの椅子は、現在、空港のラウンジやレストランやカフェ、オフィスなど世界中で愛用されています。
中でも有名な場所が、こちら、アップルの本社「アップル・パーク」。
マルニ木工のHIROSHIMAがずらりと並んでいます。
美しく、シンプルで機能性の高い椅子は、インテリア好き憧れの一脚です。
今回のプロジェクトでは、木を知り尽くしたマルニ木工さんと一緒に、「木」と「家具」のリサーチを行い、木を使った新たなインテリアプロダクトを提案していきます。
工場見学
授業の前に、このプロジェクトに参加する学生たちは広島のマルニ木工本社を訪問し、工場を見学しました。
その時の様子がこちら。
普段は公開していない、世界的なメーカーの工場内部を見れるなんて、イス好き、インテリア好きからすると垂涎ものです。
今回は、授業のために特別に許可を頂き、案内して頂きました。

工場の職人さんに真剣に話を聞いています。
その後、授業では「木」と「家具」についてのリサーチを行い、デザインのコンセプトを作り上げていきました。
社長を招いての中間プレゼン
この日はなんとマルニ木工の山中洋社長をお迎えしての中間発表。
本社の見学や、授業でのリサーチから、学生たちはコンセプトを作り、一人ひとり山中社長を前に発表していきます。

プレゼンの様子。3年生11名の少人数のプロジェクト。
社長を前に…となると少し緊張しますが、山中社長はとても気さくで、素敵な方でした。
プレゼンも少人数で和気あいあいとした雰囲気で行われました。

山中洋社長(左)にプレゼンする3回生の塚本安紀さん
5分間ほどの学生のプレゼンのあと、山中社長と、この授業を担当する大江先生からコメントをもらいます。
学生の自由な視点からの発表に、山中社長も大江先生もとても楽しそうでした。
学生も、社長と先生からもたくさんのアドバイスをもらえて、とても有意義な時間になったのではないでしょうか。
なかでも、木工家具を知り尽くした山中社長のコメントは驚くものばかり…
修理に出された椅子を見ると、所有者がどのような生活をしているかがわかるとおっしゃっており、自社製品への真摯な姿勢や木に対する研ぎ澄まされた感覚をヒシヒシと感じました。
学生も大いに刺激を受けたはず!
さて、これから、どんな家具ができるのでしょうか?
学期末に向けて、作品の完成、最終プレゼン、合評が楽しみです!
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