アートプロデュースコース

「アートと交流」がテーマの団地?!再生計画中の堀川団地へ行ってきました!

こんにちは!

アートプロデュース学科です!

 

6月22日(木)にアートプロデュース学科の専門科目「フィールドスタディⅠ/フィールドワーク演習Ⅲ」の授業で堀川団地(京都市上京区)へ行ってきました!

京都西陣地域の玄関口とされる堀川団地は、西陣を南北に走る堀川通りに面し、現在老朽化に伴い「アートと交流」をテーマに、賑わいのある団地を目指して再生計画が進められています。

 

この日の集合場所は堀川団地の北側に位置するアート・カルチャー施設『堀川新文化ビルヂング』

かつて上長者団地として住戸があったこの場所は、老朽化のため建て替えが決定。1階に大垣書店やカフェ、2階にはギャラリー・イベントスペースNEUTRAL(ニュートラル)が入り、2021年11月に『堀川新文化ビルヂング』として生まれ変わりました。

 

NEUTRALは、昨年2022年9月にアートプロデュース学科の田中めいさんが卒業制作として企画した展覧会「WE ARE EVERYWHERE」を行った場所でもあるんです。

 

展覧会をレポートしたブログ記事はこちら!

4年生 田中めい企画展「WE ARE EVERYWHERE」

 

 

集合場所の「堀川新文化ビルヂング」から少し南に移動する(京都的にいうと下がる)と見えてくるのが、堀川商店街のアーケード。

新旧の店舗が入り混ざり、幅広い層の地域住民に愛される、活気のある商店街です。

大通りに面した交通量の多い商店街なので、安全を確認して縦並びで集合写真を撮りましょう。

 

堀川商店街の出入口でパシャリ!

 

今回は、堀川商店街の1階にあるフリースペースno317にお邪魔しました。

視察のプログラムはこちら!

 

①再生計画事業の概要説明…京都府住宅供給公社(堀川団地管理)池田さん

②「地域とアートを繋ぐプロデュース」について…NPO法人「ANEWAL Gallery(アニュアルギャラリー)」の代表理事 飯高さん

③堀川団地の住戸見学…京都府住宅供給公社 木原さん

④質疑応答

 

京都府住宅供給公社 池田さん

 

テナントスペースの耐震で施工された鉄骨が事務スペースとの程よい仕切りになっていますね

 

アートによる地域創造を専門とされている山下里加先生は現在、堀川団地について取材中なのだそうです!

 

アートと社会の交流拠点として、堀川団地の活性化を目指した活動「堀川Exchanges(エクスチェンジズ)」等を企画してこられた飯高さん。

市民の方にアートを受け入れてもらうまでの過程や、近隣住民の方との接し方まで丁寧にお話ししていただきました。

長年、社会とアート・デザインの関わり方・在り方を探り続けてこられた飯高さんの言葉には、常に市民の方やアーティストに寄り添う温かさがあります。

 

 

NPO法人「ANEWAL Gallery(アニュアルギャラリー)」代表理事の飯高さん

 

続けて、堀川商店街の3階にあたる堀川団地の空き住戸見学をさせていただきます。

現在、3階部分の空き住戸では現在、入居者を募集しているそうです。

入居者をアートに関わる方に限定し、審査を通して入居に進めるのだとか。

堀川団地を活発にしてくれる人に来ていただきたい、という思いが感じられますね。

 

堀川団地を案内してくださった木原さん

 

広く設けられた2階のテラスエリアは、住民同士のコミュニケーションの場になっているそう

 

中国からの留学生WANG(オウ)さんは団地の一室を興味深く観察していました

 

このお部屋はなんと土間付きの住戸です!アーティストの制作活動にうってつけですね(あと、なんだか黒服の割合多いですね)

 

経年変化も味わいとしてたのしみつつ、修繕しながら大切に使われてきたことがわかります

 

住戸見学後、学生からの質問にもひとつひとつ丁寧にお応えいただきました。

 

 

● 学生のふりかえり ●

 

堀川という場所を交流の場、新たなモノやコト、異なる視点や価値観に出会える場所にしたいと思って活動している。

単なるアートイベントで終わらすのではなく、アートイベントを通して町づくりを行っている。

また、そのためにはアートプロジェクトのための町づくりなのか、町づくりのためのアートプロジェクトなのかを考えなくてはいけない。

そのバランスが崩れてしまうと地域の方を下にしてしまったり、アーティストやアート作品を下にしてしまうというようなことが起きてしまう。

地域でプロジェクトを行う上で市民の意見を無下にしてしまうなんてことは起きてはいけない。

アイデア以上のリサーチを行い、事前に市民の方々へ挨拶や説明を行うことが大切。クレームが出ないなんてことは絶対にない。クレームをださないようにするのではなく、クレームが出たときにどうするのかを考える。プロジェクトを行う人間は外の人であり、地域の人間はその土地にずっと住み続ける人なので誠意をもって対応しないと、その土地で二度とプロジェクトを行えなくなってしまう。

 

お話を聞いて印象に残ったのは、長くこの土地でプロジェクトを行っているということだ。

学生は学生という性質上仕方がないかもしれないが基本的に短いプロジェクトを行うことが多い。

しかし、町づくりというのはそんな短期間で行えるものではない。長い時間をかけて市民と共に作り上げなければ「町づくり」を行うことはできないのだなと改めて思った。

また、町づくりというのはまっさらな状態から始めるのではなく、幹があったうえで枝葉を生やすように行うものだ、という話を聞いて少し驚いたと同時にとても納得した。

プロジェクトを行う人は外の人間であり、外の人間がその土地をまっさらにしてしまったらそれは元あった町からかけ離れたものになってしまう。そうなってしまっては誰のための町づくりなのか分からない。

外の人間のための町づくりはただのエゴでしかないように思う。エゴでプロジェクトを行ってしまうときっと「○○してあげたのに」という気持ちになってしまう。この感情は健全ではないし、アーティストも市民もプロジェクトを行っている人も誰も幸せにならない状況を生み出してしまう。

地域、プロジェクト、アーティスト、アート作品、イベント、全てのバランスを考えなければいけないこの仕事はとても難しいものではあるだろうが、それと同時にとても魅力的に感じた。私もいつか地元で長い時間をかけて地域の方と作り上げていけるようなプロジェクトを行いたいなと思った。

豊福日彩/アートプロデュースコース2年生)

 

地域とアートがつながってアートイベントがたくさん開催されていると聞いて、このようなイベントを通して、相手との会話から異なる情報を得たり、アートの楽しさを倍に感じられたり、また異なる発見ができると考えます。
そして、実は中国では都会の都市でも見落とされている地域があるような気がして、彼を放っておく人がいなくなって腐ったビル(烂尾楼)と呼ばれるようになりました。賑やかな市街地の小道を歩いていると、見違えるように人が使っていない建物(資金不足などで建設工事が中断したまま放置されたビル)がいくつもあって、光り輝く建物とは対照的だ。惜しい気もしますが、彼らを大切にし、芸術活動を行い、人々を再びつなげていけば、異なる可能性があるかもしれません。

(WANGWENJUAN/アートプロデュースコース2年生)

 

no317の「7」のポーズで集合写真!

 

皆さんお疲れさまでした!

 

アートプロジェクトの実践例を現場訪問し、アートプロデュースを社会のなかで生かしていく手段や課題を知る素晴らしい機会となりました!

やっぱり現場で学ぶのは楽しい!

 

● ● ● お知らせ ● ● 

 

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\8/6(日)参加者募集中!高校生アートラボ コトツク2023/

 

 

 

「高校生アートラボ コトツク」は、モノ作りにも生かせる〈コトをつくるアート〉の実験場。

アーティストから発想法を学んだり、研究者の頭の中を探検したり、まちのアート施設を訪問したりするワークショップを通して、〈コトをつくるアート〉を体験していきます。

モノづくりからコトづくりへ、ますます広がるアートの世界の扉を開いてください。

 

 

チャプター 3【アートは現場で起こっている】

担当:蔭山陽太先生(アートマネジメント)、山下里加先生(文化政策)

8/6(日) 13:30-15:30 (13:00 受付開始)

 

今、コトをつくるアートは、芸術分野だけではなく、まちづくりや教育機関、ビジネス界からも注目されています。

Chapter3では、京都市の東九条にある小劇場THEATRE E9 KYOTOを訪ね、アートと地域や企業の連携など、実際の現場で起こっているコトを目撃し、アートの活用術と可能性について一緒に考えます。

 

▶️申込フォームはこちら

申込の締め切りは、前日17時まで!お申込みお待ちしています!

 

Chapter 3ご担当の山下里加先生(左)、蔭山陽太先生(右)

 

 

京都芸術大学アートプロデュースコースを詳しく知りたい方は公式WEBサイトやTwitterをチェック!

ぜひ覗いてみてくださいね!

 

 

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