- 2023年7月5日
- 日常風景
1年生・上松咲和さんに主演舞台への意気込みをお聞きしました◎
こんにちは、文芸表現学科です!
1年生・上松咲和さんが、7月20日(木)より大阪府大阪市ABCホールで上演されるファミリーミュージカル『トム・ソーヤの大冒険〜呪いの幽霊屋敷〜』にて、主人公のトム・ソーヤ役として主演をつとめられます!
★詳細は5月16日投稿のKUA BLOGをご覧ください!(https://www.kyoto-art.ac.jp/production/?p=162511)
いよいよ公演まで一ヶ月を切り、いまの気持ちや演じることについて、上松さんにお話を伺いました。
★今回のインタビューは、学生ブログライター1年生・大杉晴輝さんと一緒に行いました。質問事項は大杉さん考案です!
「自分もあっち側に行きたい」と思い、本格的に演技を始めた。
──まずは、演劇をやりたいと思ったきっかけを教えてください。
百讀※1で『星の子』※2を読んだときに、これインタビューで言おうと思ったんですけど、私、芦田愛菜ちゃんと同い年なんです。愛菜ちゃんを最初に見たときに、悔しいと思って……。それまで演劇は全然やったことがなかったんですけど、私もできるのに!って思っちゃってて、謎のライバル心を抱いていました。
それからずっと演劇をやりたいと思ってはいたんですけど、小学四年生の頃、劇団四季のライオンキングを見に行ったときに心が震えて、「自分もあっち側に行きたい」と思ったのが、本格的にやりたいと思い始めた理由です。
そこからお母さんとお父さんに、いまやっている習い事をちゃんとできるようになる、ちゃんと頑張れるようになるまではさせてあげられませんって言われて、やっと許しを得たのが中学一年生です。
※1:百讀…古今東西さまざまな小説を、毎週一作ずつ読む学科授業。1年生全員が受講する。
※2:『星の子』…芥川賞作家・今村夏子の小説。2020年に芦田愛菜主演で映画化された。
──主演を演じるにあたって、今の心境を教えてください。
やっぱり責任感に加えて、物語のなかでも果たさなくてはいけない役割が膨大にあり、そのための技術が自分に全然足りていないことがよくわかりました。公演はあと一ヶ月後なんですけど、どんどんどんどん高みを目指して頑張っています。
──今回のミュージカルは、作品を通して子ども時代を追体験できるとのことですが、上松さんにとって印象的な子ども時代の出来事があれば教えてください。
トム・ソーヤを演じるときにいつもやっていることなんですけど、例えばユニバ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の入り口にあるアーケードとか、JR大阪駅のアーケードとか、すごい高いところを見ながらジャンプをしたら足がすくむんです。それを小さい頃はわざとやるのが好きでした。「うわ~こわっ」って思うのがおもしろいというか。
それをしたら子どもに戻れる気がしていて、演技が始まる「よーい」っていう掛け声のときに、アーケードを想像しながら、シュンってトムになるみたいな……。
──子ども時代の経験が、いま、スイッチの切り替えになっているんですね。
──男の子役を演じる上で、意識していることはありますか?
やっぱり男の子のなかでも、トム・ソーヤってわんぱくだし、いたずら好きで、そういうところが上松咲和としての要素のなかでまったくない部分だったので……
──上松さんはわんぱくそうだなって思っていました!
本当ですか?(笑)
男同士の友情ってやっぱり自分にはないものだったりとか、殴り合いの喧嘩になったりそういう勢いや生き方の違いがあって、それをすごく意識してお芝居をしています。
ヒロインも演じたからこそ、活かせるところがある。
──昨年、ヒロイン・ナンシー役を演じられたときとの大きな違いはありますか?
ヒロインは幽霊の少女で、私にちょっと生命力がありすぎるから、もっと消してくれっていうオーダーがあったんですけど、今は逆にそれが足りないからもっともっとっていうふうに、前回と正反対な役なので、自分に足りていないところの演じ分けがだいぶ違うかなと思います。
──逆に、ナンシーを演じたことで活かせるなと思うところはありますか?
ナンシーと出会って、トムがどう成長していくかっていうお話の流れなんですけど、自分がナンシーをやったことがある分、「ここってきっとこう思っているだろうな」と感じるところがあったり、「去年もっとこうすればよかった」っていうところが、相手役(トム・ソーヤ役)になってみてわかることがありました。ナンシーの視点を知っているからこそ活かせるなって思うところはあります。
──実際に演技をしてみて、なにか面白エピソードがあればぜひ聞かせてください!
私、眉毛が濃くて(笑)。いまはメイクができるようになったので整えているんですけど、ナンシーを演じていた当時は結構太くて、もっと眉毛を剃ってと言われました。一生懸命、眉マスカラで薄めて消していました。ナンシーの見た目に寄せていくためのオーダーが、一番体を張った感じがします。
書き手の視点から芝居に切り込めるという強みを磨きたい。
──現在、練習は毎日されているんですか?
お稽古は週に三日なんですけど、トム・ソーヤ冒険団って各セクションがあって、盗賊がいたり幽霊屋敷の子達がいたりとか、セクションに分かれてみんな自主練習をしています。稽古じゃない時間もほぼ毎日トムをやってみるっていう感じです。
──平日は大学に通って、課題もある。多忙ななかで頑張るモチベーションはどこからきているんでしょうか。
高校生の頃も舞台の学校には通わず、普通科の学校に行っていました。学校のみんなからは「すごいね」って別の世界を知っている人みたいな感じの扱いでした。みんなは知らない世界を知らせてもらっているというか教えてもらっているというか、特別な体験をさせてもらっているなと思い、どんどん舞台の世界を知りたいという感じでした。
大学に入って、私は文芸表現学科のなかでは本を読んでいる数も極端に少ないと感じていて、「私にできる表現ってなんだろう」って最近よく考えるようになりました。
私は芝居があるからこれが書けるとか、そういう視点で、読んできていない分こういう武器があるぞっていうことに最近気づけたので、みんなの切り込めない視点で切り込んでいけるという強みをどんどん活かしていきたいなと思っています。
課題とか忙しいけど、こっちの(文芸表現学科の)フィールドで活動もどんどんしていかないとなって、ちょっと焦っている感じがあるかもしれないです。
──本学には舞台芸術学科もありますよね。そのなかで、なぜ文芸表現学科を選んだのですか?
自分は舞台しか出たことがないんですけど、映像のお芝居にも興味があるし、本当に自分って舞台だけかなってずっと考えていました。(本学には)映画学科の俳優コースもあるし、舞台芸術学科もあるなかで、あえて、作り手・書き手の立場から見るということができるなら、どの演劇にも当てはまるなって思ったんです。
舞台芸術学科に入っていたら、もちろんいろんな授業もあると思うし、そこで吸収できることってきっと素晴らしいものだと思うんですけど、これから戦っていくであろうライバルが、芸術大学の舞台芸術や俳優コースから来ましたっていうのではなくて、別の武器をやっぱり自分は持ちたい、別の視点から芝居に切り込んでいけるぞっていう強みを磨いていきたいなと思ってここに来ました。
──後期からは脚本執筆の授業も始まりますね。脚本を好きに書いてもいいよと言われたら、こんなものを書いてみたいと考えている構想はありますか?
あえてミュージカルの脚本に挑戦してみたいなと思います。
ミュージカルってどうしても毛嫌いされてしまう傾向があると思っているんです。急に歌い出す、急に踊り出すみたいな、テンション高い人たちが舞台でなにかしているなみたいな。そのうえ、ミュージカルってチケット代も高いし、少し嫌厭されていて……。そんな方にもミュージカルを好きになってもらいたいなと思っています。
日常みたいな、そういう世界観でミュージカルってつくれないのかなと思っていて、違和感のない音楽の入りとかダンスの入りとかっていうものに挑戦してみたいなと思います。
──ズバリ、今回の演劇の見どころと意気込みをお願いします!
トム・ソーヤっていう、無邪気な、周りの幸せが僕の幸せみたいなことを本気で思っている子どもが主人公です。あまりにもまっすぐで、眩しくなるときが私もあって、その眩しさを自分から出すことを頑張っているんですけど、普通に生活しているときにトム・ソーヤのテンションを見ると、ちょっと笑ってしまうようなセリフがあるんです。グレーな気持ちになっている大人が聞いたらちょっと鼻で笑ってしまうような。そういうあまりに曇りのない素直な気持ちっていうものにぜひ触れていただきたいです。そこで届くメッセージがあると思うし、届けたいと思うので、素直な感謝の気持ちとか愛の気持ちとかを感じられるような舞台だと思います。
そういうトムを演じられるように、自分のちょっと大人になりかけちゃっている部分を、どんどん取り除いていきたいなと思います。
上松咲和さん、貴重なお話ありがとうございました!
上松さんの主演舞台は、7月20日(木)から。彼女の勇姿をぜひ劇場でご覧ください!
上松咲和主演
ファミリーミュージカル『トム・ソーヤの大冒険〜呪いの幽霊屋敷〜』
アメリカ・ミズーリ州ミシシッピ川のほとりの自然豊かな小さな村セントピーターズバーグ。
村から離れた森の中に一軒の屋敷がある。誰も住んでいないはずの屋敷から聞こえる不気味な声・・。
ある日、イタズラと冒険が大好きな主人公のトム・ソーヤは仲間たちと共に幽霊屋敷に忍び込むことに。
その中でトムが見たものとは?幽霊屋敷の真相とは?!(ホームページより)
●公演日程
2023年7月20日(木)〜7月23日(日)全6公演
7月20日(木)…18:30開場/19:00開演
7月21日(金)…18:30開場/19:00開演
7月22日(土)…11:30開場/12:00開演、15:30開場/16:00開演
7月23日(日)…11:30開場/12:00開演、15:30開場/16:00開演
(上演時間90分予定)
●チケット料金
SS席(指定)…前売り6,000円/当日6,500円
S席(指定)…前売り5,500円/当日6,000円
A席(指定)…前売り4,000円/当日4,500円
A席(自由)…前売り3,500円/当日4,000円
※未就学児、膝上鑑賞無料
※後日、配信公演予定
●会場
ABCホール
〒553-8503
大阪府大阪市福島区福島1-1-30
06-6451-6573
●主催
株式会社スズヤコーポレーション(dysmic Entertainment)
●チケット窓口
https://ticket.corich.jp/apply/260234/001/
●お問い合わせ
dysmic Entertainment(https://dysmic.world/)
大阪市中央区本町1-2-1-B1F
06-4708-5718(平日13:00-19:00)
●舞台ホームページ
https://dysmic.world/stage/tom_2023/
(インタビュアー:1年生・大杉晴輝、スタッフ・牧野)
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