文化財保存修復・歴史遺産コース

ゼミの学外演習に行きました!

こんにちは。文化財保存修復・歴史遺産コース教員の増渕です。

5月最後の授業日は、各ゼミが専門分野に関係する「ホンモノ」を見に行く学外演習を行いました。

 

私の担当する文化財科学ゼミでは、浮世絵や型友禅の色材について研究する学生さんが多いこともあり、以前から一度訪れてみたかった大阪なんばの上方浮世絵館に伺いました。京都とは対照的な、道頓堀のにぎわいある街中のプライベートミュージアムで、おしゃれな猫のオブジェがお迎えしてくれます。

写真1 ミュージアム外観

 

館内では、学芸員の藤川先生にご解説いただきながら、展示作品の見学や自由質問の機会をいただき、さらには博物館員の高木先生のご指導の下、浮世絵の製作体験もさせていただきました。

写真2 製作体験の様子

 

芸術大学の学生だけあり、みんな作業が早く、大きな失敗もせずに素敵な作品が仕上がりました。

写真3 製作体験の様子

 

江戸から明治にかけての道頓堀界隈には、歌舞伎の芝居小屋が立ち並び、活気にあふれていたそうです。上方浮世絵の多くは、このような歌舞伎興行の際の役者絵(今でいうブロマイド写真)として制作されました。

写真4 道頓堀界隈にかつてあった芝居小屋

 

江戸と比べると大阪の役者絵は、美男美女に補正しすぎず、ありのままの姿を描いたものであると言われています。大阪の気取らない気風が、浮世絵の画風にも反映されているというお話を、学生たちも興味深げに聞いていました。

写真5 出来上がった作品

 

このほかにも歌舞伎のお話上方浮世絵の歴史材料の変遷など、さまざまな解説を伺い、浮世絵の研究を行なっている学生たちを中心に、学芸員の先生に積極的に質問をする姿が印象的でした。

 

普段のゼミ室を離れ「ホンモノ」からたくさんの刺激を受けて、前期後半戦も引き続き頑張っていってほしいと思っています。

 

 

 

8月24日(土)・25日(日)

体験型オープンキャンパス開催!文化財保存修復・歴史遺産コースでは、「歴史都市・京都の近代化遺産を読みとく」をテーマにフィールドワークを行います。ご予約お待ちしております。

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc06-01_02_08-24_25/

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