アートプロデュースコース

教育実習に行ってきました!

4回生の神田真巳子さんが、教職課程で教育実習へ行ってきました。

教育の現場を自分の目で見て体験して、時には失敗もありながらも、学ぶことの多い実習だったようです。

これから教育実習に行く人にはぜひ読んでもらいたいレポートを紹介します。

 

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教育実習レポート

ASPコース4回生 神田真巳子

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わたしは5月の下旬から6月の中旬にかけて母校の市立中学校で3週間の実習をおこないました。一ヶ月にも満たない短すぎる実習で、わたしは学校現場のすべてを学びきったとは言えないでしょう。しかし、短い間の実習でも、経験の浅いわたしにとって多くのことを学ぶ機会であったことに違いはありません。ここではわたしが実習中に起こったこと、感じたことの一部を記載します。

 

生徒は多感で繊細、そして閉鎖的でした。わたしは2年生のクラスで担任指導を受けもちました。その2年生のクラスは特別支援学級の生徒も所属している特殊なクラスだったので、わたしは発達障害を抱えている生徒とその他の生徒同士の交流の場面を後ろから見学する機会が多々ありました。

驚いたことは、発達障害を持っている生徒に対して他の生徒たちはとことん冷酷になれる心を持っていたことです。わたしや担任の先生がいる場面では協調性の高い良い子を装っているようでしたが、上辺の協調性はどこまでも上辺であり、少しでも場の雰囲気にそぐわない行動をすると、冷酷な眼差しが角を出していました。そのとき、安直なテレビドラマでは優しく手を差し伸べる生徒が一人でも存在するのですが、誰かがその「一人」になるとその生徒はクラスから疎外されてしまう、それを生徒全員は自覚しているようでした。生徒一人ひとりが教室で形成された役割を全うしようと神経を尖らせている、教室はそのような雰囲気が支配している空間のようにみえました。

このような場面でわたしに何ができたのか。なにもできませんでした。わたしもその空間に飲み込まれてしまった一人であり、クラス内で決められた暗黙のルールに縛られてしまった姑息な先生でした。そのとき、先生という人間は、場の雰囲気を見極めることも大事であるし、ときにはその雰囲気を壊す勇気も必要であるのだと痛感しました。わたしにはその勇気と方法が皆無であることを自覚し、同時に教室がいかに閉鎖された空間であるかを思い知らされました(この状態の学校が好きだと言っている人は、学校を知らないか、あるいは学校しか知らないかのどちらかかもしれません)。

 

研究授業では、ASP学科で学んだACOP(※)の経験をふまえて「作品鑑賞」を切り口に展開しました。美術は「世の中にとって必要ある授業なの?」と言われがちな授業なので(実際言われた)、まず身近にあることに引きつけられるような問題提起をしました。たまたまその時期に『アナ雪』と『万能鑑定士Q』が映画化されていたので、そこから話を広げ、ときにはユーモアを交えるように心がけました。2クラスの授業を担当させてもらいましたが、クラスによって感性や特色がそれぞれ違ったので、毎回違った意見が出て新鮮な授業になりました。残念だったことは、わたしがクラス全員の名前を覚えることができず、生徒をあてる際に名前を呼ぶことができなかったことです。それができるとできないとではまったく違い、どこか生徒との間に拭いきれない壁があったように思います。授業外でもっと生徒とコミュニケーションをとることができればよかったと反省しています。

 

これから教育実習に取り組むみなさまへ。学校現場の雰囲気に飲まれすぎないように気をつけてください。実習させていただいている身、指導教諭の先生の前では恐縮することもあるし、生徒の前で先生らしく振る舞おうと躍起になることもあるでしょう(わたしもそうでした)。先生の指導方法をそのとおりに模倣すると自分のオリジナリティがなくなってしまいます。先生の指導方法と自分の指導方法を上手く調和できるように心がけたら、実になる実習になるのではないかと思います。そのために、自分の意見をしっかり持つことと、自然体で取り組むことがなにより大事でしょう。なんでも吸い込むスポンジのようになってください。

わたしは陰険根暗な性格(1年生に「白くて死にそうな顔」と言われた)に加え、最終日には年配の先生と喧嘩してしまった、おそらく先生の立場からしては少し迷惑な実習生でした。しかし、生徒からは「たぶん良い先生になる思う」と励まされ、例の発達障害を抱えている生徒からは「先生と話すと胸のあたりがあたたかくなる」と告白されたので、ひょっとすると自分は思ったより捨てた人間ではないのかもしれない、とある種の希望がうまれました。結果的には生徒に勇気づけられた、そのような実習だったと今は振り返ることができます。

 

 

 

※ACOP(Art Communication Project)とは、

ASP学科1回生の必修授業で、「みる、考える、話す、聴く」の4つを基本とした対話型の美術鑑賞教育プログラム。

 

 

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