文化財保存修復・歴史遺産コース

第4回 歴史研究クラブ「紙漉き技術に挑戦-装飾料紙を作ろう!-」

こんにちは。歴史遺産学科の副手です。

 

今回は、1117()に開催された第4回歴史研究クラブの様子についてご紹介いたします。

今年度最後の歴史研究クラブとなる今回は「紙漉き技術に挑戦-装飾料紙を作ろう!-」というテーマのもと、

色鮮やかな装飾料紙制作を行ないました。

 

 

 

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まずはじめに、ご担当の大林先生より、装飾料紙についてのお話を聞きます。

 

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「装飾料紙」とは、手紙や書物に施される装飾のことで、平安時代から現代にいたるまで、

多様な技法で作られた装飾料紙が様々な作品を美しく飾ってきました。

装飾を施す対象物は冊子や径巻(きょうかん)など様々で、それらを美しく飾る技法も多岐にわたります。

 

 

装飾料紙とはどのようなものなのか知識を深めた後に、実際の作業に移ります!

今回は赤・青・黄に染めた紙の繊維を用いた「漉き染め」の技法に挑戦します。

 

 

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まずは紙を漉くための原料の作成です。

染料で染めた紙の繊維を水に入れて、攪拌します。

ムラのない紙をつくるためのネリを加えて、紙料の完成です!

 

 

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先生より漉き方のレクチャーを受けた後、いざ挑戦!

漉き枠の動かし方に慣れるまでみなさん苦戦されていましたが、回数を重ねるごとに少しずつコツを掴んだようで、

次第に厚みのある紙が漉けるようになっていました。

 

コツを掴んだところで、さらに紙に模様を施す「透かし」の技法に挑戦します。

 

 

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私たちが普段見慣れている紙幣の透かしも、紙漉きの透かしの技術が使用されています。

この透かしの技術を利用して、染紙に模様を施していきます。

 

 

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このように模様の形に切り抜いた紙をのせて紙を漉くことで、

その部分には繊維が少ししかのらないので、透けて模様があらわれます。

 

 

 

また、赤・青・黄の繊維を混ぜ合わせて自分オリジナルの色合いの染紙も漉いてみました。

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緑、オレンジ、紫などカラフルで、色鮮やかな紙が完成しました。

 

 

ムラのない紙をつくることは難しいですが、次はこうしてみよう!等と改善しながら、

また、個々の個性が光る作品が完成し、楽しんで取り組んでいただけたようで嬉しく思います。

ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!!

 

 

 

 

 

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