- 2019年2月20日
- 日常風景
授業紹介 2回生「文化財保存修復基礎演習Ⅱ」
こんにちは。歴史遺産学科の副手です。
1回生「歴史遺産学基礎実習Ⅰ」の授業紹介に引き続き、
今回は2回生「文化財保存修復基礎演習Ⅱ」の様子についてご紹介いたします。
2回生では1回生で得た基礎知識から更にステップアップし、演習を通してものの扱い方、見方を深めていきます。
この授業では、建築等の彩色について、民俗文化財の調査・補修について、
装こう文化財の保存修復実習等と幅広い分野について学びます。
今回は彩色の授業の様子についてご紹介いたします。
日本画ご専門の正垣先生のもと、繧繝彩色(うんげんざいしき)と呼ばれる彩色法について、
また、装飾料紙制作について学びます。
日本画に使用される道具や岩絵具など基礎的な知識を深め、実際に手を動かします。
繧繝彩色は奈良時代以降に建築、絵画、工芸などの装飾に盛んに用いられた彩色法で、
明るい色から暗い色を塗り重ね、濃淡を表現し彩色します。
線や色のシャープさが重要となるので、絵具の濃さを調節したり、筆の使い方を工夫したり
皆とても真剣です。
装飾料紙制作では、箔の基本的な扱い方から、料紙に使用するための加工方法について学び実践します。
竹刀を使用して薄い箔を細かく切ることは至難の業で、慣れるまでにコツが必要です。
そして竹筒と呼ばれる道具で、細かくした箔をまいて模様をあらわします。
完成した作品は様々で、模様を描いたり、箔をまいたりそれぞれ個性溢れるものに仕上がりました。
このように2回生は文化財の保存修復に必要な知識、技術を演習を通して学んでいます。
内容はもっと多岐にわたり、得られる知識、経験もたくさんです。
そして3、4回生になると自分の興味のある分野についてより専門性を深め、自身の研究へと学びを深めていきます。
みなさん、ゆっくり一歩ずつ学びを深めていきましょう!