キャラクターデザイン学科

インタビュー

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2019年3月16日  インタビュー

ゼミ通ヒーローズ Vol.02

 ゼミ通ロゴ

 

ゼミ通ヒーローズ Vol.02

 

山中楓とリーダーシップについて語るの巻

 

今回のゼミ通ヒーローズは、村上ゼミ3年生のリーダーである山中楓さんをピックアップ。

統率力に長けゼミメンバーから高い信頼を得ている彼女の、リーダーシップの秘訣や考え方について掘り下げていこうと思います。

やまなか

HappyElements合同授業の中でゲームプランナーを務める山中楓さん(大谷高等学校出身)

 

村上 山中は高校一年生の時から毎回ここのオープンキャンパスに来てたけど、なんでそんなに早い時期からこの学科に来ようと思ったの?

 

山中 先生とお会いしてからはもう7年目になりますね。京都造形大自体は中学生の頃に春秋座での落語を観に来たのが最初でした。

その時直感的に「私、多分ここに来る」って思ったんですよ。それまでは将来の夢について深く考えていたわけではなく、

この大学に決めて、後からキャラクターデザイン学科を選んだ形になりますね。

入った後はゲームの中身を作りたくて、もうそれしか考えてませんでした。

 

村上 今は立命館大学と合同でConnectというメンバーの一員としても活動してるよね。

 

山中 Connectでは企業からいただいたゲームの勉強会などの情報を学生に伝えて、

研究や就活の支援をするという活動をしています。

関西でゲームを研究したい学生をもっと盛り上げたいっていう意図ですね。

 

村上 大学のキャリアデザインセンターからも企業説明会や求人の情報を送ってくれるけど、

それだけではなく学生同士で独自のルートを作って、

そこで得た情報を関西の大学をまたいでゲームに興味のある学生にシェアする、ということね。

 

山中 はい、ゲーム会社の人を呼んで講演会やワークショップを開催したり、

大学間でのハッカソンを企画したり、学生同士で勝手に色々楽しくやってますね。

 

村上 ゲームに関する色んな研究や活動をしてるけど、

3年生の時の学科展(3年生のゼミの成果物展)ではゲームらしくないゲームを作ってたよね。

一日に一回魚が独り言を言うやつ。

 

山中 BLUE BLUE BLUE」という作品ですね。あの時はいつもと違って内容をあまり重要視していなくて。

まず自分がプログラミングをやってみたくて、ドット絵の制作は友達に頼みました。

野間先生(ゲームプログラミングの先生)の授業で習ったことを組み合わせてどんなことができるのかを実験的にやってみたかったというのが大きいです。

村上先生からは何度も「これ、何が面白いの?」と言われたように、あえて人を楽しませよう、驚かせようという考え方やゲーム性を一旦捨てて、

自分がやってみたいと思ったことを詰め込んだ形になりました。UNITYでアニメーションを作りたい、時間を取得してリアルタイム処理で進行させてみたい、とか色々ですね。

 

村上 なんか色んな実験をしてたから、卒業制作を始めるための練習をしてるのかなっていう印象があったね。

 

山中 それもありますけど、今までみたいに企画一本でやるよりも、社会に出る前に一通りのことをやっておいて、

中の仕組みを理解した上で開発現場でスタッフに指示が出せるようにしたいというのがありますね。

1年生の時は企画と絵しかやってないですし、2年生は脱出ゲームの制作で、あれは私の作品というよりみんなの作品なので、

実質自分のゲームとして完成させたのってあれだけなんですよね。

 

村上 今更だけど、山中が「ゲーム好き」っていうのに未だに違和感があって…。あまりゲームをやらなさそうなイメージがあったからなんだけど。

 

山中 そうですよね、よく言われます(笑)。

 

村上 一番最初にハマったゲームって何だった?

 

山中 うちは親がゲームに対してあまり良いイメージを持っていなくて、「ゲームをやると頭が悪くなる」とか言うよくあるタイプだったので、

実際にゲームに触れたタイミングはかなり遅かったと思います。祖母からNintendo DSをもらって、「メイドイン・ワリオ」で最初に遊んで面白いと感じました。

 

村上 ストーリーとかビジュアルがすごいというよりも単純に遊ぶことが面白いと思ったってことね。

 

山中 はい。でもまだその時は面白いとは思っていても暇つぶし以上の存在ではなかったですね。その後パソコンに触れてYouTubeの存在を知って、

ゲームのトレーラーと出会いました。そこで「バイオハザード2」のトレーラーを見て凄く衝撃を受けてしまって。

 

村上 「バイオハザード」の一作目が出た時は、ゲーム業界内でも衝撃が走ったね。俯瞰画面かマリオみたなサイドビューしか見慣れていない状態で、

あの奥行きのあるプリレンダリングの画面を見たとき、「こんな画面でどうやってキャラクターを動かすの?」てなって、遊んでるところが想像できなかった。

 

山中 私も3D画面を見たときは驚きましたね。画面に対して上下左右だけじゃなくて前後の動きがあるっていう。

 やまなか2

企業との連携プロジェクトで打ち合わせをする山中さん(左)

 

村上 卒業したらそんな驚きの歴史を創る仕事に就くわけで。しかも新卒でディレクター。

実はうちの大学から新卒でいきなりディレクター職に就くのは山中が初めてなんだわ。

 

山中 別にディレクターという職業には全く拘っていなかったんです。プランナーの進化した姿なのかなという程度の認識しかなくて。

でもインターンに行って、そこで「ディレクターとは何ぞや」という話を聞かせていただいて興味を持ちました。

 

村上 ディレクターはゲームの仕様書を書く仕事ではなく交渉や管理がメインになるけど、そこはもう慣れてるよね。

今現在ゲームゼミの中でもディレクター的な役割りを務めてるし、ゼミ生全体に「山中さんが言うならそれに従います」という風潮もあるしね。

 

山中 でも上に立ってふんぞり返るのがリーダーではなくて、誰よりも働く人というのがリーダーだと思ってるので、

まずは自分が示して引っ張っていかなきゃいけないという気持ちはありますね。

 

村上 23年とリーダーをやってきたけど、その中で苦労した事は?

 

山中 ちゃんと話を聞いてくれるメンバーが揃ってたので苦労したことはないです。心がけてやっていたのは、

「最初に教室にいること」「教室をきれいに保つこと」「全員に声をかけること」。

これだけは絶対にやろうと思ってました。他人から山中がどうこう言われるより、ゲームゼミとして悪く言われるのが嫌なんですよね。

ゲームゼミはみんなこうだよねとか、キャラデはこういう特徴があるよねとか。大学自体が悪い印象を持たれるのも嫌ですし。

でも命令や強制だけは絶対にしたくないって思ってるのでまず自分が動きます。

 

村上 外発的動機付けは反発心しか生まないからね。

 

山中 でも反発したって仕方がないんですけどね。勉強は嫌いだし先生はウザいし、親もウザければ何でもウザい!みたいな子って結構いて、

でもそれはそれでアングリーコントロールというか精神的に均衡を保ってるのかなって思ってたのでそれ自体に嫌悪感は抱かなかったんですけど、

私は不満を持たずに学校も先生も勉強も好きだった方が学生生活全体が楽しくなると思ってます。

 

村上 山中の場合はここが組織であることを意識した上で情報共有ができていて、全体が俯瞰できている状態で「自分はこうです」って主張できるから良いよね。

 

山中 規律を守った上で個性を出していくっていうやり方が大事なんじゃないかと思いますね。

当たり前の事が出来ない人っていうのはダメかなって思います。飛び抜けた天才は何をしても良いみたいな時代は終わったし、技術は益々どんぐりの背比べになっていって、

皆が同じものを同じクォリティで作るようになってきたから「あいつは天才だ」ていう人が減ってきたんじゃないかなと思います。

そうなった時に、上の人から見て「いいな」と思える人っていうのはしっかり当たり前の事が当たり前にできてる人なのではないかなと。

 

村上 まぁ、自分が学生だった頃に当たり前の事ができてたかと言われるとなかなかお恥ずかしい限りですが…。ところで、山中についてずっと疑問に思ってたことがあるんだけど。

 

山中 え、なんですか?

 

村上 時間の使い方。今は実家通いで往復3時間くらいかな?それで課題は全部〆切を守ってキッチリ出してくるし、最近まではアルバイトもしてた。

それで更には超大作RPGなんかをたくさんプレイしてしかもエンディングまで行っているから大体どんなゲームの話題になってもついていける。

そして映画も観てるし本もたくさん読んでる。明らかに世代が違うはずの劇場版シティハンターについても熱く語れるし。なんでそんなにこなせるの?

 

山中 そうですね、夜はいつもめちゃくちゃ早く寝るので(笑)。ていうか自分で決めた予定の通りに動けばできますよね。

中学生の頃から平日4時間、休日6時間勉強するのが癖になっていて、他の予定も何時から何時まで何をするかを書いていくんですよ。

 

村上 え?休日に6時間も勉強するの?って、教員がこれを驚くのもどうかと思うけど…。

 

山中 だって勉強面白いじゃないですか。あれはゲームみたいなもんですよ。で、スケジュールを区切っていって、食事の時間とか色々分単位で書いていくんですよ。

それを守るんですよ。そしたら予定通りに行くんですよ。

 

村上 ですよ…て、簡単に言うけど。誘惑とかないわけ?

 

山中 そりゃありますよ。15分だけゲームをやろうと決めて、14分目でめっちゃ良いとこ来た!みたいな。

 

村上 ミニゲーム的な感じですぐに止められるゲームならいいけど。最近はどんなゲームをやってる?

 

山中 最近だったら「ドラクエビルダーズ」「ドラクエ」シリーズ全部、「ペルソナ5」、「Fate」、「バイオハザード」「モンスターハンター」とかを最後までやりました。

 

村上 超大作ばっかりやないか(笑)。特にオープンワールド系のゲームってやめ時がないというか、やめられないように出来てるから時間管理のハードルは高いよね。

自分も2年前、超過密スケジュールの真っ最中に「ゼルダの伝説」に手を出して、30分だけやるつもりが気づいたら朝になってたってことがザラにあって、

生活に支障が出るレベルでハマった経験があるけど、ケジメをつけられるっていうのが山中の強みなんだと思うよ。

 

山中 私の頭の中には天使と悪魔が住んでおりましてですね(笑)、

頭のこの辺に怖い山中さんがいるんですよ。冬の朝とか、口に出して言うんですね、「起きろ」って。

そしたら起きますね。あんまり山中さんに怒られたくないので。

 

村上 おっ、古き良き芸大生の展開になってきたぞ(笑)。

 

山中 はい、山中は凡人なので何もできないんですけど山中さんは天才なので、言うこと聞かなきゃダメなんです。

 

村上 そういう暗示を自分にかけて厳しくするってこと?

 

山中 そうです。他の人に理解されないんですけどね。でも私が選んだことを…あ、山中さんが選んだことは間違いがないので信じるんです。

だから今まで生きてこれたんです。元々はゲームクリエーターになるか生物の研究者になるか警察官になるかという3つの進路を考えてたんです。

 

村上 バラバラですな。

 

山中 そうなんですけど、迷ったときに山中さんがゲームを選んでくれたのでそれを信じてるんです。私は間違え…あ、山中さんは間違えないので。

 

村上 ややこしいわ。

 

山中 なのでこの進路で大丈夫だと思いました。

 

村上 でも、ゼミリーダーとしてゼミ内の規律を取り締まった点では警察官の山中がいて、前回作った魚のゲームでは生物研究者の山中がいて、

それらをまとめるゲームクリエーターの山中がいて、て感じで本来やりたかった3つの選択肢が綺麗にまとまったね。まったく無駄がない。

 

山中 はい、無駄が嫌なので、今までは引き算で生きてきたんです。

 

村上 引き算?

 

山中 この人のここがちょっと嫌だなと思ったら自分の中からも同じ要素を引き算して、色々そぎ落とした結果が今の山中になったんだと思います。

足し算が苦手なんですね。人の良いところを真似しようとしてもなかなか難しいし。

 

村上 自己啓発本とか読んでも全く身につかないしね。その本を読んでる自分に浸るだけで。

 

山中 はい、ただこれはすぐに真似できることではないし。ていうか私、ヘンなんですよ。

 

村上 ヘンなのは分かってる(笑)。でも基礎がしっかりできてる上でのヘンだから全然OK

その信頼があるからゼミ生も山中を信じて動いてるんだろうね。

その統率力の高さがゲームゼミの強みなんだと思う。

というわけで、今回はリーダーシップというものについてお話をしてきましたが、これから4年生になって卒業制作が始まるし、

今まで通りチームを束ねて頑張っていって下さい。

 

山中 はい、ありがとうございました。

 

 

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