クロステックデザインコース

丸石製薬株式会社と株式会社アロマジョインの皆様にプレゼンをしました!

こんにちは!

クロステックデザインコース研究室です。

 

今回は3回生対象の「プランニング・プレゼンテーション」の授業の様子をお伝えします!

 

「プランニング・プレゼンテーション」は、企業や自治体が抱えている問題に対し、リサーチ、問題解決の提案、企画書の作成、プレゼンテーションなどを、短いスパン(基本的に5週間1サイクル)で全て一人で取り組むという授業です。

 

2回生まではグループワークで行ってきたことを、3回生になると1人で完結させることを求められ、また課題そのもののハードルも上がってきます。

今回は産学連携の企業のみなさまにへの発表だったため、学生達の面持ちにも緊張が浮かんでいました。

 

はじめにご登場いただいたのは、 丸石製薬株式会社のみなさま。

 

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丸石製薬株式会社さまからの課題は、新型コロナウイルスに限らず、多くの感染症予防のために、「どのように手指衛生の行動変容が起こせるか」というもの。

 

 

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この課題に対し提案を行ったのが以下の3名の学生でした。

 

遠藤和奏さん(大阪産業大学附属高等学校出身

高島草太くん(兵庫県立姫路南高等学校出身)

平林竜一くん(静岡県立中央高等学校出身)

 

 

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高島草太くんはこの問題をナッジ理論を用いて提案をしました。

ナッジ理論とは「小さなきっかけを与えて、人々の行動を変える戦略」です。

高島君はナッジ理論において強制しない、選択の余地があることに注目し、不快な思いをさせないで行動変異を起こせないかと提案。例えば、手指衛生率が上昇した事を数字で表し、上がっていく数字を目にすることをきっかけに行動変異を起こすという方法や、アルコールが設置されている場所付近の床に飛石のようなステッカーを貼って視覚的に誘導する方法などを発表しました。

 

 

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遠藤和奏さんは近隣のドラックストアなどへ自ら足を運んでリサーチを行いました。そのリサーチの中で遠藤さんは、手指消毒が頻繁に行われている場所とシチュエーションを分析。エレベーターの前など待ち時間があるところで消毒が行われやすいことや、適度な高さの台に設置されていることの重要性についてプレゼンしました。

 

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平林君はアルコール消毒液の周りにある問題を整理し、スティッキー性の法則を応用してポスターやポップを利用する方法を提案しました。

 

 

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スティッキー性の法則は、人々の意識に張り付きやすい広告や商品のデザインを6つの要素に分けたものです。清潔さ、意外性、具体性、信頼性、感情起伏力、そしてストーリー性が挙げられており、平林君の提案もその理論に基づき行われました。

 

 

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例えば、手指消毒の多くのポスターで使用されている青色をあえて使用せず、ピンク色を使ったり、ポスター内で手指消毒のパーセンテージを数字でしっかりと表示し、アルコールを手の上でハート型にしたりといった工夫も加えました。

また、4コマ漫画などをポケットテッシュなどに挟んで配布することで、より人の心の記憶に残る方法を提案していました。

 

 

 

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平林君が制作したプロトタイプ。アルコール消毒を題材したほんわかした4コマ漫画。

 

平林君はプレゼン資料のみならずプロトタイプも制作し、プレゼン資料として提示していましたよ!

 

 

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プレゼンテーション後には、丸石製薬のみなさまから、今までは自分たちも感覚的に行っていたものを、学生がリサーチし言語化・可視化したことへのお褒めの言葉をいただきました。

配布物に4コマ漫画を付けるといった、直接的にアルコール消毒を推進したものでなくとも行動変異が起こせる可能性に驚いていらっしゃいました。

 

 

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次は、高田雛子(滋賀県立大津高等学校出身)さんが、株式会社アロマジョインさまにアロマシューターを使ったサービスを提案しました。

 

 

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まず、すでに発売された商品を事例として分析した上で、生活リズムに香りを活用するアプリサービスAroma Lifeや、絵画に描かれているイメージや色と同期して香りを生成し、鑑賞体験をより豊にするアイディアなど、多角的方面からのアプローチの提案を行いました。

香りの中で絵画を鑑賞することで、細部の描写に気づき記憶に止めることが可能になるだけでなく、数百年前の描かれた絵画を瑞々しく感じることも可能になるかもしれませんね。

また、例えば起床時間に香りをセットしておき、朝コーヒーの香りで目覚めるなど、ちょっと贅沢な1日のスタートを切るなんてことも想像ができます。

 

 

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視覚情報が多い中、もし嗅覚の情報が加えられたら私たちの生活はもっと豊かな物になるでしょう。

 

 

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最後に、まだまだ未熟な企画も、リサーチとアイディアのブラッシュアップを繰り返し行えば良い物にできると、吉田先生から叱咤激励の言葉が学生に送られました。

 

 

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厳しいようにも聞こえますが、3回生は就職を目の前にして、先生方の指摘も厳しくなってきます。今までは初めてのことに挑戦することが評価されていましたが、これからは良いものを生み出し、他との差別化が出来るアイディアを出す方法を学んでいきます。

 

また、一人で企画プレゼンを行うことで、自分の弱みだけではなく強みを見つけるチャンスになり、何もでもなかった自分が近い将来どんな人になれるのか想像を膨らますきっかけになります。

 

クロステック1期生が3回生に成り、気がつけばもう後期授業の真っ只中です。

驚くほど早く年月は過ぎています。

これから今の3回生がどうなるのか少し心配な気持ちもありながら、同時に期待を持って見守っていきたいですね。

 

また面白い授業がありましたらブログでご紹介いたしますのでお楽しみに!!

 

 

 

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京都芸術大学クロステックデザインコース公式ページに授業内容の詳細を掲載中!

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