- 2021年12月17日
- 日常風景
【ソーシャルデザイン論】3回目ゲスト講師:林 曉甫さん
こんにちは。
クロステックデザインコースです!
石川先生の授業「ソーシャルデザイン論」では3週にわたってゲスト講師の方をお迎えしております。
・1回目の特別講義の様子はこちら
・2回目の特別講義の様子はこちら
今回は第3回目!
NPO法人インビジブル(以下、インビジブル)の理事長/マネージング・ディレクターである林 曉甫さんをお迎えして、特別講義をしていただきました。
林さんは大学在学中に、BEPPU PROJECTでアートプロジェクトの仕事を手伝ったことが、現代アートと出会うきっかけとなったそうです。就職活動中に改めてアートについて考えた時に、アートを街の中で開いていくような仕事をしていこうと、卒業後もBEPPU PROJECTに関わることを決めました。その後独立し、NPO法人インビジブルを起ち上げました。
林さんは、様々なエリアに入り込み、アートをキュレーションすることで実際に人の動きを変えていくような取り組みを行っています。
インビジブルのミッションには、「1人の人生に変化を生み出す」ということを掲げ、活動をされています。
アーティストや地域の方々と一緒に活動していくために、自分たちが社会に対してどのような約束をし、このミッションを達成するかということは、常に考えているそうです。
アートで何かを表現するとは、誰かの一人に深く突き刺さる、人生を変えるものになるのかということがとても大切なことと考えているようです。
様々な地域や行政、企業を巻き込み、アーティストも含めて関係性を作りながら、プロジェクトを進めていきます。
「アートを見せる」「展覧会をつくる」ということがゴールではなく、展覧会を見た後に行動が変化したり、人や場所の持つ可能性をより深く掘り起こせるような体験をつくりたいと林さんは言います。
インビジブルは「NPO法人」として活動しているので、NPO法人とは何か、どのような活動をするのか、実際に動いたお金をまとめた活動計算書も見せていただきました。
NPO法人はボランティアではないのでお金を抜きにしては、従業員の生活はもちろん、法人としてのプロジェクト活動も継続することができません。
こういったところもしっかりと知ることは大事ですね。
そして、インビジブルは日本各地、様々な場所でプロジェクトを実施しています。
地域に入り込んでプロデューサーのように関わることもあれば、プロデュースする人は既に決まっている状態でそこから展覧会のキュレーションを受けることもあるそうです。
林さんからはインビジブルが展開した事業をいくつも紹介いただきました。
そのうちの一つが、現在も進行している福島県富岡町でのアートプロジェクト「PinSプロジェクト(Professionals in School Project)」。
富岡町にある学校をどのように再開させていくかというビジョン会議に参加したことでプロジェクトが始まりました。学校の中にある教室に、その道のプロフェッショナルが一定期間滞在するアーティストレジデンスのようなプロジェクトを実施されています。
「富岡町をどうこうするためにアートの仕事をするのではなくて、学校にいる顔の見える数十人の子供たちやそこで生活をしているうちの一人が、その体験を通して、何か新しい好奇心を持って成長していったり、その場があることで救われるような思いになったり。そういうことに対しての解像度をどのように高めていくかという事業を考えている。」と林さんは言います。
インビジブルの活動は全て、ミッションにある「1人の人生に変化を生み出す」ということに繋がっていますね。
今後は富岡町に活動拠点を作り、新たにここを拠点としてより本格的に活動していこうと準備をしているそうです。
NPO法人インビジブルの他のプロジェクトについては、こちらからどうぞ。
最後に、林さんから「まずは挨拶!おはようございますという習慣をつけた方が良いです。これらが出来たらどこに行っても大丈夫。何かプロジェクトを始めたり、リサーチするなど、どこかに行ったら掃除をする。掃除と挨拶。そうすることで、その場にいる人たちと関係性を少しずつ構築することができる。」
様々な地域や行政に入り込んで、関係性を構築していくことの大切さを知っている林さんの言葉には、とても説得力がありました。
短い時間の中ではありましたが、インビジブルの事業内容や、林さんの学生時代の考えややっていたことなど、盛りだくさんでお話しいただきました。
ソーシャルデザイン論の授業では全3回に渡って、ゲストの方々にお越し頂き、「音楽」「編集」「アートプロデュース」の様々なバックグラウンドや事業内容などのお話を聞くことができました。
学生の中には授業やプロジェクトなどを進めていくうちに、視野がだんだん狭くなってくることもあります。
広い視野をもって、様々な人と関わり、たくさんの経験をすることで、自分ごとの問題が社会の問題でもあると気付くことに繋がるかもしれません。
広い視野で活動されているゲストの方々のお話は、そんな学生に良い刺激になったかと思います。
また随時、授業の様子をご紹介いたします!
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芸術の学びに興味がある人はぜひお越しください!
「私でも大丈夫かな」と自信を持てずにいる人も、どのコースを選んだら良いか迷っている人も、未来の自分をイメージするヒントが見つかります。
誰だって、はじめは不安で分からないことだらけ。でも、踏み出すことで先が見えてきます。
あなたのこれからはじまる芸術ライフの第一歩を応援するイベントです!
当日は、大学・入試説明やキャンパス見学ツアー、学食ランチ体験があります。午後からは高校1・2年生向けにアレンジした大学の本格的な授業を体験できます!
クロステックデザインコースは、12/18(土)に体験授業を実施!
クロステックデザインコースって何だろう?自分のやりたいことってよく分からないなという人でも、ぜひ参加してみてください!
体験授業を受けることで、よりこのコースの面白さを知ることが出来ます。
体験授業は事前申込制のため、webサイトの申込フォームからお申し込みください。
まだ間に合います!皆様のご参加、お待ちしております!
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【展覧会情報】
新・用の美展 用をあらため、美にかえる (NEW) NORMAL ART※本日まで!!!
教員の白石先生がディレクションの1人として、そしてメンバーにもクロステックデザインコースの学生が数人関わっているプロジェクトが展覧会を行っております。
皆さま、ぜひご覧ください。
会 期:2021年11月10日(水)~12月17日(金)10:00-20:00
休 館:土曜・日曜・祝日
会 場:ワコールスタディホール京都
入場料:無料
主 催:京都芸術大学ウルトラファクトリー
協 賛:株式会社ワコール、株式会社資生堂
協力:京都信用金庫、株式会社細尾、新工芸舎、MTRL KYOTO/FabCafe Kyoto、長岡銘竹株式会社、土肥板金工業株式会社、かみや民芸店、竹工房喜節、藤原製本株式会社、中田工芸株式会社(順不同)
【ディレクション】 服部滋樹 ミヤケマイ 白石晃一 中家寿之
【メンバー】石川蒼 伊藤瑞 大塚崚太郎 北山菜水 小橋美花 佐藤星那 城井知世 武内小春 谷口雄基 永倉瞭 中森美咲 西川りさ 橋佐古和香 服部亜美 山下龍二
ワコールスタディホール京都にて、新しい時代の「用の美」とはどのようなものかを問う「新・用の美展 用をあらため、美にかえる (NEW)NORMAL ART」が始まりました。「新・用の美」を「機能・空間・時間・見方」のサブテーマに分け、考察。
展覧会レビューをお読みください。https://t.co/q1AyTW5Lxu— 京都芸術大学 (@kua_pr) November 17, 2021
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クロステックデザインコース 在学生へのインタビュー
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京都芸術大学クロステックデザインコース公式ページに、授業内容の詳細を掲載中!
ぜひそちらも覗いてみてくださいね!
クロステックデザインコースでの日々の授業風景、
イベント等はtwitterとInstagramで日々更新中です。
ぜひそちらもチェックしてみてください!
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