- 2024年5月29日
- イベント
Maker Faire Kyoto2024 に出展しました
こんにちは、クロステックデザインコースです!
4月27日〜28日に開催されたMaker Faire Kyoto2024にクロステックデザインコースも出展しました!
遅くなりましたが、今回は作品を制作した授業内容、Maker Faire Kyoto2024出展の様子、学生の感想についてレポートします!
Maker Faire Kyoto(メイカーフェアキョウト)とは?
メイカームーブメントのお祭りです。ユニークな発想と誰でも使えるようになった新しいテクノロジーの力で、皆があっと驚くものや、これまでになかった便利なもの、一人ひとりが本当に欲しいものを作り出す「メイカー(Maker)」が集い、展示と交流を行います。
Maker Faireは世界各地で開催されています!詳しく知りたい方はこちらをチェック!
Maker Faire とは | Maker Faire Kyoto 2024 | Make: Japan
出展した作品はこちら
「プロトタイピング基礎」と「プロトタイピング演習」の授業成果である、名刺・カルタ・チェスの役駒の作品を展示しました!
▲名刺
▲カルタ
▲チェスの役駒
デジタルファブリケーション機器のレーザーカッターやUVプリンター、デジタル刺繍ミシンや3Dプリンターなどを利用した作品で、プロトタイピング手法を学ぶことを目的としています。
デジタルデータをもとに創造物を制作する技術のこと。デジタルデータを3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタル工作機器で読み込んで造形する。
どんな授業内容なの?
展示作品を制作した授業内容を、少しだけご紹介します🌻
プロトタイピング基礎は「自身にちなんだものをモチーフに、名刺をデザインする」という課題が出され、デザイン制作時に欠かせないAdobe IllustratorやPhotoshopといった、アプリケーションの基本的な操作方法やデザインテータの作成方法を学びます。
プロトタイピング演習は「技法(機材)または材料を複合的に使用した、春夏秋冬がテーマのカルタを制作する」「3Dスキャン・プリンタを使用したチェスの役駒を制作する」という2つの課題に取り組みます!
カルタ制作は、プロトタイピング基礎で学んだことを活かして実際にデジタルファブリケーション機器を利用し、加工方法による特性や素材の特徴を実践的に体験することで、デジタルデータの物質化、その応用の視点を学びます。
紙・布・ステッカー・木材などの素材と、レーザーカッター・UVプリンター・デジタル刺繍ミシンなどのデジタルファブリケーション機器を複合的に組み合わせて、どんなものが作れるかをとにかく手を動かして試作をしたあと、どこを変更・修正していくか検討していきます。試作を繰り返して、最終的に作品が出来上がります。
チェスの役駒制作は、3Dスキャニング、CADでのモデリング、3Dプリンティングを使用して、自身の胸像を役駒に見立てた作品を制作します。今回も素材とデジタルファブリケーション機器を複合的に使うことが条件になります。役駒として機能するという制約のなかで、独自性のあるデザインを目指します!
授業内容をもっと知りたい!という方は過去のブログで詳しく取り上げています。ぜひご覧ください!
過去のブログ記事
展示ブースで作品を紹介!
次は出展の様子をお届けします!参加したのは2回生の有志の学生です。
クロステックのブースでは足元に大きなモニターを設置し、オンラインで開催した大カルタ大会の録画映像を映していました。(当日のオンラインカルタ大会開催も検討しましたが、電波が悪く断念。。。)
足元に置かれたモニターに来場客の皆さんは興味津々のようで、まじまじとカルタ大会の様子を見ていました。そこにすかさず、学生が声をかけ、作品の説明をします。みなさん頼もしいですね!
▲展示ブースの様子
▲オンライン大カルタ大会の録画
テーブルには制作物のカルタやチェスの役駒が並びます。カルタの横には読み札の句が書かれており、来場客の皆さんはカルタの絵と句を比べてみて内容が一致していると「おもしろい!」「なるほど~!」と納得の様子でした!
▲作品を来場者へ紹介する様子
出展してみての感想
たくさんの来場客の皆さんに、自身が制作した作品を紹介した学生たちはどのような経験を得たのでしょう?
ここからは参加した学生たちの感想レポートです。
白石光さん(新潟県立上越総合技術高等学校出身)
▲読み札の句:新学期、考えすぎて知恵熱
▲読み札の句:蚊取り線香、焚いても死なない蚊
▲読み札の句:トナカイ犬
<授業の感想>
四季から連想されるイメージから、アイデアスケッチを描き始め、実際にアイデアを形にするにはどんな素材やデジタルファブリケーション機器を使えば作ることができるか考え始めました。ひとつの作品に対してデジタルファブリケーション機器を複数使うという条件だったので、データやデザインにこだわらず機器を3台、4台と、2台以上使用し機器に触ることをメインに頑張りました。機器によってデータの出力方法が違ったり、設定は難しいけれど自分が思っていたより簡単に使えることが分かりました。
<出展の感想>
自分が制作したものをたくさんの方に見てもらえて、評価してもらえるというとってもいい機会でした!特に冬のカルタ「もちのみこんだ」は、アクリル板をレーザーカットして作ったもちの生き物の胴体に、EVA素材を餅型にレーザーカットしたボードが入っていてシャカシャカできる構造になっているのですが、見に来てくれた方がカルタを手に取って、大人から子供まで年齢問わずシャカシャカしている風景を目の前で見れたことが嬉しかったです。
木村友俐(京都市立美術工芸高等学校出身〈旧:京都市立銅駝美術工芸高等学校〉)
▲読み札の句:木の上で ちょと休憩 メジロさん
▲読み札の句:太陽の 光でうとうと いるかさん
▲読み札の句:無防備な 寝顔が可愛い りすさん
▲読み札の句:ふかふかの 雪でぐっすり しろくまさん
<授業の感想>
テーマは、「お昼寝」です。四季から連想した動物たちがお昼寝している姿をカルタにしました。色が画面全体にしっかりついて、内容が詰まっているものにしたいと思い制作しました。制作している途中にあの機器も使ってみたい、あれも!と欲がでてしまい、まとめるのが大変でしたが、とても有意義な制作になりました!
中でもお気に入りは、冬のカルタ「ふかふかの 雪でぐっすり しろくまさん」です。UVプリンター、刺繍ミシン、レーザーカッターを使用して制作しました。こだわったポイントはシロクマの立体感です。触って楽しくなることを目指し、サテン布と綿布にわたをはさんだその上から刺繍をしました。その結果フニフニと触り心地の良いシロクマになりました。カルタに落とし込む際、2mmのイラストボードをシロクマの形でくり抜き挟みこむという方法をとりました。シロクマをすっぽりはめるためにレーザーでカットするサイズ感を数回調節しました。
デジタルファブリケーションをじっくりと使える機会はなかなか無いので、とても有意義な授業でした。長い時間使って気づけることもあると思うので、とても良い時間だったと思います!
<出展の感想>
初めての参戦でしたが、とても制作のモチベーションが上がる機会だったと思います!大人も子どもも好奇心旺盛な人たちが集まっていて、どの方からも会場を楽しんでいる雰囲気が伝わってきました。私たちのブースで対応をしていた時1番嬉しかったのは、小学生くらいの子が私のシロクマのカルタを触って「これかわいい!」「これ好き!」と言ってくれたことです。普段小学生くらいの子に見てもらえる機会が無いので純粋な反応をもらえたことが嬉しかったです。興味を持って少しでも足を止めてくれる方がいたら話しかけてみたのですが、誰1人嫌な顔をせず面白がって聞いてくださり、こんな場所があるのかと驚きました。また、出展者は同じ大学生から年齢の高い方まで幅広くおられました。皆さん純粋に楽しんで作品を発表されていて刺激を受けるとともに元気をもらえました!ぜひ来年も行きたいと思うようなイベントでした!
前川佳奈美(香川県立善通寺第一高等学校出身)
▲読み札の句:いろどりを そっと添えるよ 桜えび
▲読み札の句:とつぜんの 荒波注意 夏の海
▲読み札の句:ここすうねん 高くて買えない 秋の味覚
▲読み札の句:せとうちの のりの収穫 寒そうだ
<授業の感想>
海をテーマにカルタを制作しました。大まかなデザインだけを授業までに制作して実際になんの素材を使ってどのようにするかはウルトラファクトリーでトライアンドエラーを何度も繰り返しながら制作しました。実際に布にUVプリンターを使用したノリの収穫の作品ではUVプリンターを布に出力できるか分からなかったけれど 先生と協力しながら何度も挑戦して出力できることが分かりました。このことからトライアンドエラーは作品作りに置いてとても大切だとかんじました。
<出展の感想>
自分の作品をなかなか人にもらう機会は少ないのでとても良い機会になりました。
展示内容で現地でzoomを使用してリアルタイムでカルタ大会を使用という案もありましたが色々なことが重なりできなかったのは少し残念でした。ディスプレイの使い方が面白いなど声を沢山かけて頂いてとても良い展示になったのではないかと思います。なんでこの感じの作品制作にしたのなど今までその視点で考えたことがない質問疑問などを沢山頂き自分の中で視野が広がった気がします。
藤田涼伽(静岡県沼津市立沼津高等学校出身)
▲読み札の句:クリームソーダに飛び込みたい
<授業の感想>
春夏秋冬に私自身が楽しみにしてることや、こんなことしたいなーという思いを表現しました。「暑い日はクリームソーダ泳ぎたい」という夏のカルタは、特にデザインも私の「こんなことしたい!」という思いがたくさん詰まった1枚です。私は夏生まれですが、夏が大の苦手で夏が来るやいなや、早く冬が来ないかなと思っています。ですが、暑さから逃げて喫茶店やカフェで飲むクリームソーダは苦手な夏を楽しくしてくれる、私にとってのオアシスです。そんな思いから、クリームソーダを南の島でのバカンスと見立てて表現しました。
レーザーカッターを使用してアクリル板やEVAを切り抜き、UVプリンターを使用してアクリル板に印刷し透明感のある涼しげな感じを表現しました。また、1番のポイントである、泳いでいる人は刺繍ミシンで制作しました。様々な素材を使い奥行きを感じさせるように制作しました。私はデザインや手を動かすこと自体苦手意識があったため、自分の表現したものを人の前に出すということがすごく不安でした。
<出展の感想>
ですが、メーカーフェアでは多くの人が私たちの作ったものに興味をもってくださりすごく楽しかったです!!
自分の作ったものを多くの人に見てもらい、説明することで、改めて自分がどういう思いで、どこを工夫して作品を制作したのかという解像度があがりました。また、老若男女、日本各地からの来場者の方々とお話をしていろんな繋がりを持てた有意義な2日感を過ごせました。
森千愛(三重県立宇治山田高等学校出身)
▲読み札の句:冷えた手が あたたまれば 明日を迎える準備バンタン
▲読み札の句:小さき蝶が あたり一面 染めあげる
<授業の感想>
今回のカルタ制作において、2つ以上のデジタルファブリケーション機器を複合的に用いて作成するという課題をどうクリアしながら作りたいものを作るかに悩まされました。出展したこの2つとも、失敗している部分がありながらも気に入っているものです。1つ目は金木犀が積もる秋のカルタ、2つ目は地元の行事で大かがり火が行われる大晦日すなわち冬のカルタです。1つ目ではレーザーカッターの設定ミスでパーツが抜け落ち、急遽デザインを変えました。2つ目では煙と火の粉の印刷をアクリルの表と裏で分けて立体感を演出しています。
<出展の感想>
初めての参加でしたが会場にいる人全員がとてもあたたかく、意味のある交流の場になりました。オンラインカルタ大会の映像に興味を持ってくださる人が多く、特にmiroってこんな風に使えるんだね!とみなさん驚いていて、普段から授業でいろんな使い方をさせてもらっている私たちは恵まれていると感じました。他の出展者さんの作品も話を聞けば聞くほどいろんな可能性が見えてきて、ぜひ活かされるべきところで活躍する姿が見たくなりました。
最後に
\\\ 次回オープンキャンパスのお知らせ ///
今週末、6/1、2(土・日)に体験授業オープンキャンパスを開催予定です!ぜひご参加ください!
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クロステックデザインコース 在学生へのインタビュー
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