2018.11.03
GLOBAL ART TALK 013 手塚美和子 「アートをタイムレスにする方法:荒川修作とマドリン・ジンにみるレガシー、財団、保存について」開催のお知らせ
来る11月19日(月)、ロームシアター京都にて、東山アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)との共催による世界的なトップ・クリエイターを招聘したトークイベント「GLOBAL ART TALK」の第13回を開催します。
今回は、ニューヨークを拠点にキュレーターとして活躍されている手塚美和子さんをお招きします。
現代アートに関心のある方や、アートを武器に世界で活躍することに興味のある方はぜひご参加ください。
■手塚美和子さんからのメッセージ
「現代アートの領域はこの十数年で大きな成長と変貌を遂げてきました。それは、人間社会の様々な側面に影響を及ぼすグローバリゼーションと並行しながら進行してきた現象といえます。その永続的な拡張と変化の真っ只中にあって、『アートはタイムレスか?』という根源的な問いが残されています。私たちのヒューマニスティックな考え方に依拠すると、傑作とは、当然のごとく時間に打ち勝ち、その独自の在り方を永遠に維持し続けるものであるという見解あるいは理想主義に固執しがちです。ところが現実では、レガシーの構築、アーカイブ機能、研究そして資産運用等を目的および使命とする、多くの芸術家の財団がうまれています。その傾向は特に米国で顕著なものであるといえるでしょう。それゆえ、そのような財団の活動は、特に今日において、アートをタイムレスなものとするための重要な構成要素なのです。今回のレクチャーでは、特に2010年に荒川修作(1936年―2010年)とマドリン・ギンズ(1941年―2014年)によって、ニューヨークに設立された天命反転財団について参照しながら、私がキュレーターとして学び、経験してきたことを共有したいと思います。」(手塚美和子)
◎略歴
2015年から天命反転財団の顧問キュレーターを勤める。ニューヨークのジャパン・ソサエティ・ギャラリー館長(2012年-2015年)、同じくニューヨークのアジア・ソサエティ美術館にて現代美術専門キュレーター(2005年-2012年)を歴任。「Maya Lin: A River is a Drawing」(2018年)、「LOVE Long: Robert Indiana and Asia」(2018年)、「Garden of Unearthly Delights: Works by Ikeda, Tenmyouya & teamLab」(2014年)、「Rebirth: Recent Work by Mariko Mori」(2013年)、「Yoshitomo Nara: Nobody’s Fool」(2010年)、「Yang Fudong: Seven Intellectuals in a Bamboo Forest」(2009年)など数々の展覧会を手がける。1945年以降の日本美術に関する研究者とキュレーターの国際オンライン・ネットワーク、ポンジャ現懇の共同主宰。
■開催概要
GLOBAL ART TALK 013 手塚美和子
アートをタイムレスにする方法:荒川修作とマドリン・ジンにみるレガシー、財団、保存について
会場:ロームシアター京都ノースホール
住所:京都市左京区岡崎最勝寺町13
アクセス:市バス32、46系統「岡崎公園ロームシアター京都・みやこめっせ前」下車すぐ
日英逐次通訳なし
主催:京都造形芸術大学大学院、東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
申込み・問い合わせ先:GLOBAL_ARTTALK@office.kyoto-art.ac.jp
*お申込みの際には、タイトルを「GAT013」とし、本文に①氏名、②人数、③連絡先電話番号あるいはメールアドレス、④ご職業(学生の場合は大学名、本学学生の場合はさらに学籍番号)を入力の上上記アドレスまでお送りください。
料金:無料(要申込み) 定員:100名
写真1:手塚美和子さん(Photo by Elsa Ruiz)
写真2:1977_Texture of Time
写真3:2018_GSAPP_ArakawaGins_JamesEwing-4973
写真4:AG_2007_Dimitiris Yeros