2021.12.24

【文哲研】芸術研究の世界#9 開催のお知らせ

1月19日(水)18:30より、文哲研オンラインセミナー「芸術研究の世界#9 芸術するこころの科学:進化の視点からのアプローチ」を開催します。
このセミナーは、一か月に一、二回の頻度で、実施します。
セミナーの講師は、文部科学省科学研究費(通称:科研費)の研究代表者である、11名の本学教員です。
科研費は、人文・社会科学から自然科学まで、あらゆる分野の優れた研究を発展させることを目的として国から支給される研究費で、厳正な審査を経て採択され、数年間、申請した研究計画に沿って研究に取り組み、その成果を公表します。
オンラインセミナー「芸術研究の世界」では、本学の教員が現在取り組んでいる芸術研究について、
その研究を発想した経緯や研究の面白さ、難しさなども含めて存分に語っていただきます。
セミナーでの質疑を通して、参加者の皆さんとともに、芸術研究の奥行きと拡がりに触れる機会となることを願っています。

芸術研究の世界#9

芸術するこころの科学:進化の視点からのアプローチ
講演者:齋藤亜矢(文明哲学研究所 准教授)
日時:2022年1月19日(水)18:30-20:00
対象:京都芸術大学教職員、学生
費用:無料
申込:https://forms.gle/BVutj9uZqb5fDi936

*お申込み受付け後、自動返信メールにてzoom ID、パスコードをお知らせいたします
*この講演は、テキスト化、youtube等での映像公開をする場合がございます
*講演の撮影・録音・録画・ダウンロード、リンクの拡散等はなさらないようお願いいたします

【講演概要】
進化の過程で、芸術はなぜ生まれたのか。芸術するこころの基盤について研究をおこなっています。具体的には「チンパンジーはなぜ具象画を描かないのか」「子どもはなぜさかさまの絵を描くのか」など、派生する小さな問いを立て、描画実験などの方法でとりくんできました。文哲研AMS#6「絵画のリアリティ」でお話しした「写実的に描くのはなぜむずかしいのか」もその一つです。現在、科研の新学術領域研究「出ユーラシアの統合的人類史学」に参加し、認知考古学などの知見とあわせて、石器制作や言葉など行動の進化と芸術との関係について考えています。今回はそんな試みの一端についてお話しできればと思います。

【講師略歴】
齋藤亜矢(さいとう・あや)
京都大学理学部卒、同大学院医学研究科修士課程修了、東京藝術大学美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。京都大学野生動物研究センター特任准教授(兼任)。著書に『ヒトはなぜ絵を描くのか:芸術認知科学への招待』『ルビンのツボ:芸術する体と心』(岩波書店)。共著に『進化でわかる人間行動の事典』(朝倉書店)、日本文藝家協会編『ベスト・エッセイ2020』(光村図書)など。京都新聞「現代のことば」連載中。

【今後の予定】 (タイトルは科研の採択課題です。講演内容は追ってご連絡します)
2月2日 増渕麻里耶 希土類元素に着目した古代鉄製品の非破壊製作地推定法の開発
3月2日 森田都紀 日本の芸能「能」の演奏技法の伝承過程に関する歴史的研究‐能管を中心に‐

※日程は講師の都合等で変更の可能性があります