2023.11.30

12/1(金)~12/10(日)DOUBLE ANNUAL2024【瓢箪から駒ーちぐはぐさの創造性ー】 プレビュー展 開催!

京都芸術大学と東北芸術工科大学の学生選抜展「DOUBLE ANNUAL2024」を2024年2月24日(土)~3月3日(日)に国立新美術館で開催します。
それに先駆けて、京都芸術大学では12月1日(金)~12月10日(日)にギャルリ・オーブにてプレビュー展(中間発表)を実施します。また、ディレクターの金澤韻と服部浩之、監修の片岡真実による公開講評会を12月2日(土)に行います。

DOUBLE ANNUAL 2024 プレビュー展(京都) 会期中無休 入場無料
会期:2023年12月1日(金)~12月10日(日)各日10:00~18:00
場所:京都芸術大学 人間館1階 ギャルリ・オーブ

公開講評会 2023年12月2日(土)14:00開始 入場無料
講評者:片岡真実/金澤韻/服部浩之
※一般にも公開しています※

 

展覧会概要 瓢箪から駒ーちぐはぐさの創造性ー

昨年のプレビュー展の様子 左から金澤韻、服部浩之、片岡真実ごあいさつ

本展は京都芸術大学と東北芸術工科大学の学内選抜展「瓢箪から駒」のプレビュー展です。
Double Annual では毎回テーマを設定し、両校の学生から作品プランを募集します。今回の募集テーマは「問い合わせ中」でした。コロナ禍を経て世界全体が次のフェーズを模索する中で、私たちの心理状態やそこに起こるアクションを念頭に置いたワードです。このキーワードに応答するかたちで、問いかけそのものに重きを置き、確たる答えを求めないオープンな姿勢の作品プランが多く寄せられました。

1次の書類選考、2次の面接を突破して最終的に選ばれた10人は、応募時のプランをディレクター陣と対話しながら発展させていきます。その中で、興味深いことに「容れ物」のイメージが浮かんできました。意識と体、自分自身と社会、空いている土地、などなど。中身と容れ物の用途やサイズは合っておらず、そこには常に大小の疑問が生じます。

時代が動く時、既存の枠組みや、慣れ親しんだ感覚などに違和を感じ始め、それはやがて無視することのできない大きなギャップになるということは、ありえることでしょう。その初期微動を、アーティストたちは敏感に感じ取っていると言えます。
またいっぽうで、今回の参加作家たちは、それら中身と容れ物が合っていない「ちぐはぐ」な状況を、必ずしもネガティブに捉えてはいません。ちぐはぐさ、つまり距離やギャップを無理に埋めようとはしなくとも、遠いどこかや誰かに何らかの呼びかけをしているようにも見えます。両義的な私たち自身を逆照射したり、あるいはその状況からクリエイティブで新しいヴィジョンを導き出そうともします。

問いと答えはいつもダイレクトに繋がっているわけではないはずです。時には、「瓢箪から駒」のように、思ってもみなかった面白い何かが飛び出してくることもあるのではないでしょうか。

※写真 = 昨年のプレビュー展の様子 左から金澤韻、服部浩之、片岡真実

 

出展作家

・張京京 ZHANG JINGJING(大学院 芸術専攻 映像メディア)修士1年
・趙彤陽 ZHAO TONGYANG(大学院 芸術専攻 写真・映像)修士2年
・住谷文兵 SUMITANI Bumpei(美術工芸学科 写真・映像コース)2年
・川口源太 KAWAGUCHI Genta(環境デザイン学科)3年
・山下龍二 YAMASHITA Ryuji(tachiwo.design.lab)(大学院 建築・環境デザイン領域)修士1年/協力:大塚崚太郎 OTSUKA Ryotaro

 

アート・メディエーター

パブリシティ班

・荒木桃香 Araki Momoka(京都芸術大学 情報デザイン学科 クロステックデザインコース)4年生
・島田芽依 Shimada Mei(京都芸術大学 アートプロデュース学科)3年生
・松本妃加 Matsumoto Himeka(東北芸術工科大学 文化財保存修復学科)2年生
・山口楓生 Yamaguchi Fu(京都芸術大学 文芸表現学科)3年生

マネジメント班

・清原緋蕗 Kiyohara Hiiro(京都芸術大学 美術工芸学科 油画コース)2年生
・黄宇曦 Huang Yuxi(京都芸術大学大学院 芸術専攻 グローバル・ゼミ)修士2年
・田英凡 Tian Yingfan (京都芸術大学大学院 芸術専攻 グローバル・ゼミ)修士1年
・山根唯 Yamane Yui(東北芸術工科大学 文化財保存修復学科)1年生

アート・メディエーターとは

美術展をつくる一連のプロセスの一部を担うスタッフ。作家と深く関わり、展覧会ができるまでの活動を記録し、テクストを書き、広く世界に届けていくこと等を行います。様々な専門を持つ作家たちや世界的に活躍するキュレーターに寄り添いながら、展覧会を一緒に作り上げていきます。

 

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