2021.09.22

【文哲研】ART meets SCIENCE #7 開催のお知らせ

9月29日(水)18:30より、文哲研オンラインセミナーART meets SCIENCE#7 『「未開の知」に触れる-ユニバーサル・ミュージアムとは何か-』を開催します。

ART meets SCIENCE #7
『「未開の知」に触れる-ユニバーサル・ミュージアムとは何か-』

講師:広瀬浩二郎(国立民族学博物館准教授)
日時:9月29日(水)18:30-20:00
対象:京都芸術大学教職員、学生
費用:無料
申込み:https://forms.gle/grzybicqsq58EXLq7

*お申込み受付け後、自動返信メールにてzoom ID、パスコードをお知らせいたします
*この講演は、テキスト化、youtube等での映像公開をする場合がございます
*講演の撮影・録音・録画・ダウンロード、リンクの拡散等はなさらないようお願いいたします

【講演概要】
ユニバーサル・ミュージアムとは、「誰もが楽しめる博物館」を意味します。
“触”をキーワードとして、各地の博物館で「ユニバーサル」をめざす展示、教育プログラムの実践が積み重ねられてきました。
近年は「ユニバーサル」に向けた博物館の取り組み、研究成果を観光・まちづくりなどの分野に応用する試みも増えています。
しかし、博物館の現場では「ユニバーサル=障害者対応」と認識されているのが一般的です。
現在、国立民族学博物館において特別展「ユニバーサル・ミュージアム-さわる!“触”の大博覧会」が開催されています。
コロナ禍による逆風が吹く中で、なぜあえて「さわる展示」を行わなければならないのでしょうか。
非接触社会は多くの分断・隔離を生み出しました。者と物、者と者の相互接触(触れ合い)がなければ、豊かな感触(やさしさ、あたたかさ)を持つ文化は育ちません。
特別展のスローガンである「さわるとわかる、わかるとかわる!」をすべての来館者に実感してもらうために、どんな工夫が必要なのか、日々思案中です。
特別展の趣旨・内容を紹介しながら、「アクセシブル」「インクルーシブ」とは異なる「ユニバーサル」の真意について、みなさんとともに考えます。

【講師略歴】
広瀬浩二郎(ひろせ・こうじろう)
国立民族学博物館准教授。自称「座頭市流フィールドワーカー」、または「琵琶を持たない琵琶法師」。
1967年、東京都生まれ。13歳の時に失明。筑波大学附属盲学校から京都大学に進学。2000年、同大学院にて文学博士号取得。専門は日本宗教史、触文化論。
「ユニバーサル・ミュージアム」(誰もが楽しめる博物館)の実践的研究に取り組み、“触”をテーマとする各種イベントを全国で企画・実施している。
最新刊の『それでも僕たちは「濃厚接触」を続ける!』(小さ子社)など、著書多数。

AMS:シリーズ「リアリティ」
文哲研AMS(ART meets SCIENCE)では、今回のセミナーを皮切りに「リアリティ」をテーマとした連続講座を企画中です。
さまざまな表現においてリアリティは重要な要素の一つですが、抽象的な作品にリアリティを感じることもあり、
現実をそっくりそのまま写しとることだけがリアリティを生み出すわけではなさそうです。
VR(仮想現実)やAR(拡張現実)が身近になり、テクノロジーによる「リアリティ」が生み出される時代だからこそ、
さまざまな視点から表現のリアリティについて考えてみたいと思います。