2021.11.12

【文哲研】芸術研究の世界#7 開催のお知らせ

12月1日(水)18:30より、文哲研オンラインセミナー「芸術研究の世界#7〈美術建築〉研究への道程と展望」を開催します。

このセミナーは、一か月に一、二回の頻度で、実施します。
セミナーの講師は、文部科学省科学研究費(通称:科研費)の研究代表者である、11名の本学教員です。
科研費は、人文・社会科学から自然科学まで、あらゆる分野の優れた研究を発展させることを目的として国から支給される研究費で、厳正な審査を経て採択され、数年間、申請した研究計画に沿って研究に取り組み、その成果を公表します。

オンラインセミナー「芸術研究の世界」では、本学の教員が現在取り組んでいる芸術研究について、その研究を発想した経緯や研究の面白さ、難しさなども含めて存分に語っていただきます。
セミナーでの質疑を通して、参加者の皆さんとともに、芸術研究の奥行きと拡がりに触れる機会となることを願っています。

芸術研究の世界#7

〈美術建築〉研究への道程と展望

講演者:河上眞理(京都芸術大学芸術学部教授)
日時:2021年12月1日(水)18:30-20:00
対象:京都芸術大学教職員、学生
費用:無料
申込:https://forms.gle/hTqTzwq5cttMahyD8

*お申込み受付け後、自動返信メールにてzoom ID、パスコードをお知らせいたします
*この講演は、テキスト化、youtube等での映像公開をする場合がございます
*講演の撮影・録音・録画・ダウンロード、リンクの拡散等はなさらないようお願いいたします

【講演概要】
本科研費の研究は日本の近代美術史及び近代建築史研究においてほとんど重視されてこなかった「家屋装飾」という分野を、美術と建築を横断する〈美術建築〉の観点から分析し、その歴史的位置付けを明らかにしようとするものです。
家屋装飾についての既往研究では、美術か建築のいずれかの観点からしか論じられてきませんでした。
本研究では、〈美術建築〉という観点から、美術と建築を繋ぐものとして家屋装飾を論じ、明治期におけるその歴史的位置付けを世界史的視野から再考しようとするものです。
今回の講演では、〈美術建築〉とは何か、〈美術建築〉研究への道程と今後の展望をお話ししたいと思います。

【講師略歴】
河上眞理(かわかみ・まり)
早稲田大学大学院博士課程在学中の1995年度イタリア政府奨学金留学生としてヴェネツィア・カ・フォスカリ大学文学部美術史学科に留学、
翌年同博士課程に入学、2001年工部美術学校研究により同大学から博士号(Ph. D)を取得。
留学中、在イタリア日本国大使館外務省専門調査員の職を得て日伊交流事業に従事。
2007年、京都造形芸術大学芸術学部准教授。2018年より教授。
単書に『工部美術学校の研究―イタリア王国の美術外交と日本―』、共著に『松岡壽研究』、
共著『ミネルヴァ日本評伝選 辰野金吾 美術は建築に応用されざるべからず』は2017年日本建築学会著作賞を受賞。

【今後の予定】 (タイトルは科研の採択課題です。講演内容は追ってご連絡します)
1月12日 町田香  『四親王家実録』を中心とした近世四親王家の生活環境に関する復元的研究
1月19日 齋藤亜矢 描画のプロセスにおける想像と創造の関わりの検証
2月2日 増渕麻里耶 希土類元素に着目した古代鉄製品の非破壊製作地推定法の開発
3月2日 森田都紀 日本の芸能「能」の演奏技法の伝承過程に関する歴史的研究‐能管を中心に‐

※日程は講師の都合等で変更の可能性があります