2022.11.30

【文哲研】芸術研究の世界#16 開催のお知らせ

12月7日(水)18:30より、文哲研オンラインセミナー「芸術研究の世界#16」を開催いたします。

 このセミナーは、一か月に一度実施します。
セミナーの講師は、昨年度から引き続き、文部科学省科学研究費(通称:科研費)の研究代表者である8名の本学教員です。
科研費は、人文・社会科学から自然科学まで、あらゆる分野の優れた研究を発展させることを目的として国から支給される研究費で、
厳正な審査を経て採択され、数年間、申請した研究計画に沿って研究に取り組み、その成果を公表します。

 オンラインセミナー「芸術研究の世界」では、本学の教員が現在取り組んでいる芸術研究について、
その研究を発想した経緯や研究の面白さ、難しさなども含めて存分に語っていただきます。
セミナーでの質疑を通して、参加者の皆さんとともに、芸術研究の奥行きと拡がりに触れる機会となることを願っています。

芸術研究の世界#16
「「外地」における日本製洋菓子の広告戦略:子ども像を手がかりに」

講演者:前川志織(京都芸術大学芸術教育資格支援センター・専任講師)

日時:2022年12月7日(水)18:30-20:00
対象:京都芸術大学教職員、学生
費用:無料
参加方法:文明哲学研究所(ブンテツケン)Classroomで、zoomIDを公開しています
クラスコード:67vdrn5

*この講演は、テキスト化、youtube等での映像公開をする場合がございます
*講演の撮影・録音・録画・ダウンロード、リンクの拡散等はなさらないようお願いいたします

【講演概要】
科研費採択研究「戦間期日本の嗜好品広告における間メディア性」の目的は、視覚文化論の観点から、戦間期日本における広告表現、とくに嗜好品の一種である洋菓子の広告が、挿絵・漫画、写真・映画という隣接する大衆的な視覚メディアといかなる関係をもったかを考察することです。今回は、日本製洋菓子商品が、十五年戦争期の「外地」において、どのような広告戦略をとり、その広告がどのような「憧れの姿」を描いて発信したか、その過程でどのようなメディア間での連動が図られたかについて、特に子ども像に焦点をあてお話ししたいと思います。

【講師略歴】
前川志織(まえかわしおり)
日本近代美術史、広告デザイン史、ミュージアム研究。2006年同志社大学大学院文学研究科博士後期課程退学、2010年博士号(芸術学) 取得。メナード美術館学芸員、京都工芸繊維大学美術工芸資料館技術補佐員、国際日本文化研究センター特任助教を経て、現職。編著に『<キャラクター>の大衆文化 伝承・芸能・世界』(KADOKAWA、2022年、共著)など。企画展に「草の根のアール・ヌーヴォー―明治期の文芸雑誌と図案教育」(2019年、京都工芸繊維大学美術工芸資料館)など。

【芸術研究の世界】 (タイトルは科研の採択課題です。講演内容は追ってご連絡します)
1月11日 宇佐美智之 中央アジア・オアシス地帯における都市の成立と展開:ザラフシャン川流域を中心として
2月1日 大西宏志 オーラル・ヒストリー 芸術運動としての広島国際アニメーションフェスティバル研究
3月1日 牛田あや美 日本統治下の漫画家・北宏二/金龍煥の懸隔
※日程は講師の都合等で変更の可能性があります