2023.07.24

【ICA京都】特別研究員クリスティーナ・ゴメス・レチョン・キロス氏 トークイベント開催のお知らせ(7/27(木)16:30~)※日本語通訳あり

大学院附置機関 ICA京都では、毎年世界各国からアーティストやリサーチャーを特別研究員として受け入れ、その研究活動を支援しています。

先日の川松康徳氏に続き、今回はスペインより来日中の特別研究員、クリスティーナ・ゴメス・レチョン・キロス氏(以下クリスティーナ氏)が本学でトークイベントを開催します。

クリスティーナ氏は、大学で法律を学んだ後、企業法、事業法における2つの修士課程修了後、企業弁護士として5年にわたり2つの国際法律事務所で勤務してきました。同時に、哲学、文学、そして映画への強い情熱を抱いていた彼女は、幼少時代から映画が大好きで、特に小津安二郎を尊敬していました。博士課程に進む際、職業である弁護士とはまったく異なる専門領域ではありながら、自らの情熱に紐づいた研究を進めようと決意し、弁護士業と両立させながら「映画における哲学」をテーマに研究を始めました。彼女はこれまで「小津安二郎の映画に登場する『紀子』に表された女性像」について、海外の様々な大学で滞在研究を進めてきました。

そんなクリスティーナ氏が今週、「小津安二郎によって描かれた日本と、今日の欧米の視点から見た日本における社会文化的差異について」をテーマに本学でトークイベントを行います。トークの中では、小津安二郎の映画を深く理解するための鍵として、現実世界をより理解可能なものにするために物事を「類型化する」傾向がある西洋視聴者の視点について紹介します。この「類型化」は、固定観念的な印象を導き、小津の作品のエッセンスの理解を妨げます。小津の作品は、近代化のために変貌した日本社会の中で縮小した価値観への頌歌です。小津の作品が戦後の日本という特別な時間や場所を舞台としているにもかかわらず、多くの視聴者に理解されるのは、小津の作品が人間そのものを描いているからでしょう。

独自の視点から日本を見つめるクリスティーナ氏のトークイベントへ、ぜひ奮ってご参加ください!(日本語への通訳あり)

■ICA京都 特別研究員 クリスティーナ・ゴメス・レチョン・キロス氏によるトークイベント 
「小津安二郎によって描かれた日本と、今日の欧米の視点から見た日本における社会文化的差異について」
日時:7月27日(木)16:30~
場所:京都芸術大学瓜生館2階U21教室(カフェ・ヴェルディ2階)
参加料:無料
事前申込:不要
言語:英語(日本語での通訳あり)
主催:ICA京都

■Talk Event
Sociocultural differences between the Japan portrayed by Yasujiro Ozu and that of today from the point of view of a Western spectator
Time / Date: Thursday, July 27, 16:30-
Venue: Classroom U21, 2F Uryukan, Kyoto University of the Arts (2F Caffè Verdi)
Admission: Free
Pre-registration: Not required
Language: English / Japanese
Organized by: ICA Kyoto