3つのポリシー

2020年度以降入学生

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

京都芸術大学学士課程は、「藝術立国」を基本使命とし、教育目標に定める社会の変革を担うことのできる人材の育成を目的として、自立したひとりの人間として生きるための「人間力:知識/思考力/行動力/倫理観」と、芸術の力を社会のために生かす「創造力:発想力/構想力/表現力」を身につけるべき力として、その修得をめざします。

「人間力」

  • 知 識:人間、社会、自然等に関する知識・情報を体系的に収集・理解できる
  • 思考力:正しい情報をもとに、物事を論理的に考えることができる
  • 行動力:設定した課題に対し、自らを律しながら他者と共に粘り強く継続的に取り組むことができる
  • 倫理観:自らの良心に従い、社会のために芸術・デザインの力を生かすことができる

「創造力」

  • 発想力:豊かな感性からの直感を、概念・イメージなどにまとめることができる
  • 構想力:概念・イメージなどを紡ぎ合わせ、テーマ・仮説として練り上げることができる
  • 表現力:テーマ・仮説などを、様々な媒体によって可視化し提案することができる

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

京都芸術大学芸術学部(通学課程)のカリキュラムは、ディプロマ・ポリシーに掲げる「人間力」と「創造力」、それらを構成する7 つの能力を、段階的・体系的に身につけることを方針とし、芸術・デザインを学ぶ上で必然であるPBL(Project-Based Learning)型演習に加え、社会連携による実践的な教育プログラムの充実を特色としています。カリキュラムは、「芸術教養科目」と「学科専門科目」を2本の柱としており、それらを構成する各科目の編成方針・内容は次のとおりです。

  1. 初年次教育は、学部全学科の混成クラスにより、多様な学生がともに本学で学ぶ意義・目的について考え共有することで、学習意欲の形成と主体的な学習のための下地を作ります。 「クリエイティブワークショップ」、「ことばとコミュニケーション」、「デッサン演習入門・基礎」、「リサーチ&リテラシー入門」等、多様な科目が開講され、それぞれの学生の自主的な選択により、主体的な学びへの導入を行います。
  2. 芸術教養科目は、初年次教育に含まれる科目に加え、基本的リテラシーを修得する「創造基礎科目群」、これからの学習に必要となる教養や基礎力を身につける「芸術教養科目群」、日本文化の深い精神性を体験する「日本文化科目群」で構成されます。芸術教養科目群には、各学科の特徴ある専門講義が他学科開放科目として開講され、自身の学科・専門領域を越えて幅広く学ぶことができます。
  3. 学科専門科目は、専門的知識と基本技能の修得を目的とした講義と演習による基礎課程と、より実践的な演習を中心とした応用課程によって構成され、特に応用課程では、各学科の独自性を生かしながら、実社会との関わりを意識させる、社会実装演習を常態化することで、学生の能動的取組み姿勢とアウトプットを高いレベルで引き出す教育を行います。
  4. 進路教育は、クリエイティブな資質を身につけた人材を世の中に送り出すことで、社会の変革を目指す「藝術立国」を理念とする本学にとって重要な柱です。
    入学時のガイダンスから、1・2年次のキャリア研究基礎・実践、3年次の実践的対策特講等の正課授業に加え、年間を通して行われる担当教員との面談、3年次からの各種キャリア支援講座まで、一連のプログラムとして有機的に構成されています。このプログラムを通して、本学で学んだ芸術・デザインの知識と技能を、学生自らの人生と社会のためにどう生かすかについてきめ細かく指導します。
  5. 成績評価は、それぞれの授業への2/3 以上の出席を要件として、「筆記試験」、「レポート課題」、「提出作品」、「授業で発揮されたパフォーマンス」等を評価の対象として、全学共通の「成績評価に関するガイドライン」に基づき厳格に行います。
    また、修得単位の数だけではなく、質を表す指標としてGPA(Grade Point Average)を活用し、学修成果を多面的に評価します。

2019年度以前入学生

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

京都芸術大学学士課程は、豊かな想像力をもって新しいもの・ことを創り出す「創造力」と、自立したひとりの人間として他者を肯定しともに生きていく「人間力」を備え、生涯を通して学び続け、社会を変革する新しい価値を発信し続ける人材を育成します。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

京都芸術大学通学部学士課程のカリキュラムは、ディプロマ・ポリシーに掲げる「創造力」「人間力」(ふたつの力)、それらを構成する7 つの能力をバランスよく身につけることができることを方針としています。

「創造力」は豊かな想像力をもって新しいもの・ことを創りだす力

  • 好奇心をもって世界を観察し、知を求め発見することができる「探求力」
  • ものごとの関係性を見つけ、経験や知識をもとに考えることができる「思考力」
  • 独自のイメージを発想し実現へ向けて計画することができる「発想・構想力」
  • イメージやコンセプト、プランをさまざまな方法でかたちにできる「表現力」

「人間力」は自立したひとりの人間として他者を肯定しともに生きていく力

  • みずから積極的、社会的に行動することができる「行動力」
  • 目標に向かって、あきらめることなく続けることができる「継続力」
  • 他者を知り協調し、よりよい関係を築くことができる「コミュニケーション力」

カリキュラムは、「創造学習科目」「専門教育科目」をその二本の柱としており、それらを構成する各科目の編成方針は次のとおりです。

「 創造学習科目」には、「創造力」「人間力」の基盤を形づくる「学修基礎科目群」、これからの学習に必要となる教養や基礎力を身につける「芸術教養科目群」、自分自身のキャリアをイメージし、それを現実に変えていく力を獲得する「キャリア創出科目群」 が含まれます。

「 専門教育科目」には、学生一人ひとりが目指す専門的な目標を達成するための「専門科目」、学生のキャリアを資格面でサポートする「教職科目」「学芸員科目」が含まれます。

また、カリキュラムの運営にあたり、上記7つの能力を、各科目の運営の指針とします。また、学生一人ひとりの習熟度、キャリアプランに応じた履修指導・学習指導を行います。

ふたつの力と7つの能力

本学のカリキュラム・ポリシーで掲げている〈ふたつの力と7つの能力〉は、本学が教育目標に基づき、学生が専門性を幅広く活用する為の能力を定義したものです。本学の授業では、この7つの能力を授業を通して伸ばしていけるように、授業設計を行うとともに授業の進め方にも工夫がされています。学科で配られる科目一覧(カリキュラムマップ)やWeb シラバスで、伸ばしていく力を確認した上で、授業を受けてください。

ふたつの力と7つの能力を伸ばす授業

ふたつの力 7つの能力と定義 具体的な行為や態度
〈創造力〉
豊かな想像力をもって新しいもの・ことを創りだす
「探求力」
好奇心をもって世界を観察し、知を求め発見することができる
世界を知る、社会観、職業観、知識と知恵、観察と発見、五感、批評的視点
「思考力」
ものごとの関係性を見つけ、経験や知識をもとに考えることができる
論理的思考、数理的思考、理解、判断、整理、分析、考察、問題発見、言語化、抽象化、仮説の提起
「発想・構想力」
独自のイメージを発想し、実現へ向けて計画することができる
着想、創意工夫、イメージの形成、視点、情報の組み替え、企画立案、設計、検証
「表現力」
イメージやコンセプト、プランをさまざまな方法でかたちにすることができる
形にする、作品、言葉、文章、映像、造形、演技、行為、技術、プレゼンテーション、実行、問題解決
〈人間力〉
自立したひとりの人間として他者を肯定しともに生きていく
「行動力」
みずから積極的、社会的に行動することができる
目的意識、自信、決断、実践、経験、発信、前に出る、チャレンジ、競う、戦う、社会参画
「継続力」
目標に向かって、あきらめることなく続けることができる
意欲、努力、蓄積、繰り返し、試行錯誤、モチベーション、向上心
「コミュニケーション力」
他者を知り協調し、よりよい関係を築くことができる
自己理解、対話、討論、傾聴、規律、リーダーシップ、協働・協力、サポート、任せる、広がる、つながる、状況把握、礼節

共通

アドミッション・ポリシー(求める学生像および入学者選抜の基本方針)

京都芸術大学芸術学部のディプロマ・ポリシーおよびカリキュラム・ポリシーに掲げる「創造力」「人間力」、およびそれらを構成する「7つの能力」を身につけようとする意欲と素養を持った人の入学を期待しています。そのため、入学までに以下の能力や態度を身につけた人を求めています。

  • 生涯を通じて学び続けるための基盤としての基礎的・基本的な知識・技能を習得した人
  • 知識・技能を活用して、答えが一つに定まらない課題を解決できる思考力・判断力・表現力を習得した人
  • 主体性を持って積極的、社会的に多様な人々と協働して学ぶ態度を身につけた人

上記を身につけた多様な入学希望者を評価するために、表現技術の優劣だけにとらわれない、多角的な評価基準を備えた入学試験を実施します。