[博士課程]修了要件

本大学院の修了、および学位授与の要件は大学院学則、学位規程、学位授与に関する内規に定められています。
学則・規定・内規は大学ホームページ内の在学生専用サイトを参照してください。

1.科目概要と修了要件

芸術を文化(社会)の中に位置づけ、芸術創造の根本課題を探究することが博士課程の教育、研究目的であるから、論文指導教員1名を配し、1年次は各自の研究課題に応じた歴史的、思想的背景を認識し、研究テーマを確立していくための指導を主体とする。2~3年次は、各自のテーマに沿って理論研究を進め、博士論文の提出に至るための研究指導を行う。また、同時に制作によっても研究深化を目指す学生には、制作指導のための科目を併設している。この場合、論文指導教員1名に加えて制作指導教員1名を配し、両者の綿密な連携のもと、制作と理論研究の高次の融合を目指す。

科目 修了要件 科目概要
必修特論
・比較芸術文化論特論
4単位 共通必修科目として「比較芸術文化論特論」を設ける。本科目は、芸術文化の普遍性と個性を広い視野から概観するとともに、全学生の問題意識の共有化をはかることを意図したもので、第一線で活躍している研究者、作家、伝統芸術継承者等を特別講師として適宜招聘し、学生の研究・制作活動への刺激とすることで問題の発見・探求・創出の糸口を呈示する。
2020年以前入学生対象 研究科目(1科目必修)
・研究I~VI
12単位
(3年間継続履修)
「研究Ⅰ~Ⅵ」のうちひとつの「研究」を3年間継続履修し、博士論文を作成することを目標とする。「研究Ⅰ」では比較文化的研究、「研究Ⅱ」では歴史的研究、「研究Ⅲ」では美術史的研究、「研究Ⅳ」では精神史的研究、「研究Ⅴ」では造形計画、「研究Ⅵ」では身体表現研究を行う。
制作科目
・研究I~IV
修了要件に含まない 個別の制作指導教員が、論文指導と綿密に連携を取りつつ指導にあたる。制作と理論研究の融合を目指して、研究と同時に作家としての表現力を鍛える。
2021年以降入学生対象 研究科目(3科目必修)
・理論研究1~3
各4単位
計12単位
1年次「理論研究1」、2年次「理論研究2」、3年次「理論研究3」を履修。論文指導を担当する教員の指導を受けながら、博士論文執筆を進める。
制作科目
・制作研究1~3
修了要件に含まない 博士論文執筆の過程から得られた専門的知識を生かした作品の制作を行う。制作を行うことにより論文の内容の充実を図り、また、理論研究を進めることにより、作品の強度を高める。
合計16単位

必要な研究指導+「博士論文」の審査および試験に合格

学位取得

「博士(芸術)」または「博士(学術)」

※なお、特に優れた業績を挙げた者については、別に定めるところにより、「在学期間2年以上で足りるものとする」としています(「学位(博士)授与に関する内規」参照)。

2.博士課程修了までの流れ

<2020年度以降入学生対象>

各年次に1本の査読付論文を執筆し、本学が発行する研究論文集「大学院紀要」をはじめとした学術誌に掲載、もしくは学会で発表することが求められます。
3年次にはそれまでに執筆した3本の論文(研究成果)をベースとして、序文、結論を付加し、1本の博士論文に整えます。その後、論文審査と口頭試問による学位審査に臨みます。

<2019年度以前入学生対象>

※3年次の学位申請(課程修了)に関する部分のみ記載
※予備審査に合格し、学位申請を行ったものについては、学位審査口頭試問をもって単位認定試験に代えるものとする。

上表、単位修得満期退学者のうち、博士課程入学時より6年以内の者で、研究・制作を継続していると研究科委員会が認めた場合は、課程博士の学位審査を申請することができます。
また、これとは別に「論文博士」の規程も定めています。

本大学院が授与する学位は博士(芸術)です。
ただし、文化創生、芸術文化、歴史遺産研究、芸術環境研究、環境デザインなどの専門領域の研究論文について、
博士(学術)とすることができます(大学院学則第37条第1項)。