書画領域

Shoga Field

コミュニケーションデザイン領域

書と画の交差する地点から
新しい世界を導く。

漢字は象形文字と言われます。「象形」で「形を象る(かたどる)」という意味です。古代人は、目に見えるもの、また見えないものにも、形を与え文字としての記号化をおこなってきました。
古代世界では、書と画の間にある境界線は朧げで曖昧でした。線で劃る(かぎる=境をつける)と、それが書となり画となってゆく、書画同源を起点として筆や墨、紙の発明のもとに発展していった東洋独自の美意識が形成されます。そして、それは現在までの人々の営みの中で、伝統と現代、東洋と西洋、様々な在り方が交差する多様な表現へと展開されています。本領域では、芸術大学ならではの自由で創造的な環境のもと、自身が定める様々な課題や研究に向き合うことが可能です。

本領域の特長

  • 自由度の高い学びとカリキュラム

    従来の表現形式や
    枠組みに捉われない
    自由度の高い学びとカリキュラム

  • 創発的な人材を育成

    書と画の領域を横断することで
    自己の表現性を拡張する
    創発的な人材を育成

  • 実践的な力を身に付ける

    様々な場で活躍するアーティストや
    研究者から学ぶことで
    実践的な力を身に付ける

領域長メッセージ

自身にとっての美とは何かを考え、
自身にとっての美への道を拓いていきましょう。

本領域は、芸術(美術)大学に設置された専門的に書画を学べる修士課程となります。ここでは、平面、立体、インスタレーション、映像といった多様な表現媒体によって、また、伝統、デザイン、現代といった表現領域に分かれて、自身の興味のもとに制作や研究を進めることが許されるユニークな場となっています。教員と学生、また学生同士が相互に作用して新たな価値や可能性が生み出されるような、創発的な学びの場となることを期待しています。伝統性の美、現代性の美、それぞれの、そこでの美の在り方を探究、研究していくことが可能です。書と画の領域を横断する様々な体験や学びを経ることで、イノベーションや創造性を育む場になればと願っています。

大谷 義智

桐生 眞輔

美術家・書家。博士(美術)、修士(芸術表現)。「書」と「美術」の領域横断的な表現について研究、実践している。人間が作りだす価値や意味を考え、聖穢、美醜の境界について問いかける「文身」のシリーズで美術の博士号を取得。1978年京都府生まれ。奈良教育大学 書法芸術専修 卒業、及び、同学 修士課程 修了。東京藝術大学大学院 先端芸術表現専攻 修了、及び、同学 博士課程 修了。著書に『文身 デザインされた聖のかたち』(ミネルヴァ書房)、『文身』(赤々舎)、『古代の文身と神々の世界』(雄山閣)等がある。

カリキュラム

「分野特論科目」では、様々な表現活動や研究に触れることで、自己の実現に向けての知の獲得を目指していきます。「演習科目」では、書画を横断する学びを通して素材と表現の探究の場とし、次の段階となる「研究科目」にて書と画の専攻に分かれ、それぞれのテーマに向き合って研究を進めていきます。

知見を深め、
広い視野を獲得する
分野特論
書画特論Ⅰ 様々な場で活躍する作家や研究者を招き、そこでの表現活動、作家論、また研究に触れることで、自己の表現を拡張する実践的な学びを深めていきます。
書画特論Ⅱ 書と画における表現の歴史や、造形・文化論などの講義を通して、自己の表現を支える知識や理論の獲得を目指していきます。
素材と表現を考え、
感性と創造性を刺激する
演習
書と画の表現領域を横断するかたちで演習的に様々な素材や技法についての経験を積むことで、表現の枠組みの拡張、統合を行う。書と画に共通するテーマや課題に向き合いながら、表現力や構想力を鍛え、自己の研究テーマや課題を確認し、次の研究科目での発展や応用を目指していきます。
研究を深め、
自己のテーマを形にする
研究
書と画でゼミに分かれて、自身の制作や研究テーマを深化させていきます。それぞれの制作や研究テーマ、研究論文の内容や方向性を確認し、その実現化に向けて、研究報告やプレゼンテーション、講評、ディスカッションを行っていきます。最終成果物として、修了制作と論文の作成を行います。
実地での調査や鑑賞、
体験を通した深い学び
研究指導科目
研究指導科目では鑑賞や美的体験をテーマに、書画の歴史や文化を掘り下げるために、全国の施設や遺産などへ実際に赴き、対象へむけての観察眼、表現に対しての体験的理解、創造性を養います。日本の古碑を巡る体験では、宮城県の多賀城に出向いての散策や奈良時代の書となる多賀城碑を見学する予定などがあります。

学び方

「分野特論」科目

年間スケジュールモデルの予定月において、Zoomを用いてのリアルタイム講義を実施、指定する履修期(秋季予定)に、これまでに実施した全講義のオンデマンド視聴期間を設けます。初回提出・中間講評の上、最終提出課題としてレポートを提出を行います。

  1. 知識学習

    01

    動画・テキスト等による
    知識学習

  2. 初回提出(レポート・作品等)

    02

    初回提出
    (レポート・作品等)

  3. 全体講評(中間講評)

    03

    リアルタイム配信(Zoom)
    または録画による全体講評
    (中間講評)

  4. 最終成果に集約

    04

    最終成果に集約

「演習」「研究」科目

Zoomを用いたリアルタイム・オンラインでの授業となり、ここではオンデマンド形式の授業は行いません。年間スケジュールモデルの予定月において、各自の研究や制作を進めていきます。必要に応じ、事前課題としての制作・提出を行う場合もあります。講義、講評、プレゼンテーションやディスカッションなどを通して表現力を深め、作品制作についての学びを高めて行きます。

  1. スクーリング

    01

    スクーリング(Zoom)
    研究・制作の発表やディスカッション、グループワーク

  2. 教員による評価コメント

    02

    課題提出、Web指導など報告書や研究記録を提出、
    教員からのコメント指導

年間のスケジュールモデル

(月) 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3

1年次

芸術文化論特論Ⅰ、Ⅱ(各2単位) 動画視聴およびレポート提出 動画視聴およびレポート提出
制作行為原論I(2単位) 初回提出/中間講評/最終提出
制作行為原論Ⅱ(2単位) 初回提出/中間講評/最終提出
書画特論I(2単位) 1日間 1日間 1日間 1日間 1日間 初回提出/中間講評/最終提出
1日間
書画特論II(2単位) 1日間 1日間 初回提出/中間講評/最終提出
1日間
書画演習(8単位) 2日間 2日間 2日間 2日間
書画研究指導I(1単位) 2日間

2年次

書画研究(8単位) 2日間 2日間 2日間 2日間

開講期は現時点(2025年10月現在)の予定のため、変更となる場合があります。

演習・研究科目は、全日程・全講時、Zoomでのリアルタイム出席が必須です。欠席・遅刻・早退は認められません。

説明会情報

※日程公開まで今しばらくお待ちください。

大学で制作・研究の基礎を学んでから修士取得することも可能です(最短4年)

大学、短期大学、専門学校等をすでに卒業している方は、京都芸術大学通信教育部(大学)に3年次編入学ができるため、最短2年間で専門分野の基礎を身に付けられます。大学入学から大学院修了まで、最短4年間で学ぶことができます。
また、通信教育部卒業生は大学院入学時に入学金10万円が免除されます。

未経験の方も大学で基礎から学び、最短4年で修士取得できます。

書画領域へ入学するために基礎から学びたい方は、文化コンテンツ創造学科書画コース(下記、関連リンク参照)がおすすめです。

関連リンク

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