2024年新設

メディアコンテンツ領域

グラフィックアート分野

Media Contents Field

メディアコンテンツ領域 グラフィックアート分野

日本の近現代グラフィック文化の多様性を学びつつ、
自分自身の表現を探究する

従来の伝統的な芸術鑑賞の場にとどまらず、放送、出版、配信など、様々なメディアを通じて共有される作品や美的経験の創出を担う専門的人材の育成を行います。技術や知識の習得で終わるのではなく、メディアの生み出した文化やその背景を批判的に理解し、今日さまざまに変化する制作環境のもとでも柔軟に創造的思考をはたらかせることのできる自律的なクリエイターを養成することを目指しています。

本分野の特長

  • 表現の可能性を広げる

    「共通テーマ課題」と
    「自主テーマ課題」の制作を通して
    自己の表現力を高め、確立する

  • 独自の表現を深める

    オンラインでの制作発表・
    ディスカッションでグラフィック表現の
    高度な技法や知識を身に付ける

  • 研究指導科目で対面による
    実践指導の講座も受講可能

教員メッセージ

ひとりひとりの内側に原石をみつける

グラフィックアートの世界は近年ますます多層的になってきています。アート系の発表の場としても、ギャラリー空間での展示発表といった形態以外に、ネット上での作品共有、売買、交換の重要性が格段に増していますし、また従来の大きなメディアも、もはや出版・放送といったわかりやすい業種で区分されるものではなくなりました。それらはすでに配信やSNSと一緒になって複合的かつ流動的な様相を示しており、日々新しく活動の現場が生まれています。これは個人のクリエイターにとってのチャンスです。もちろん多数の購買者や膨大なフォロワーを獲得したり、メディアの寵児となるという旧来のマスメディア的な成功者もいるでしょう。しかしそればかりがクリエイターではありません。大多数の観衆に対して優越性を誇示するような業界的アーティストだけでなく、自身の独自性を大切にし、より深くニッチな制作を探究するクリエイターが続々と生まれつつあります。これからは兼業クリエイターの時代と言っても良いでしょう。会社の業務のかたわらで、主婦・主夫業のかたわらで、育児や介護のかたわらで、ひそかに、しかし大胆に自分の才能を発揮するアーティストこそ、これからのメディアコンテンツの作り手です。ひとは生きているだけで独特の個性を有しています。それぞれの暮らし、経歴、考え方、癖がプリズムとなって、作品に特別な光を与えてくれるでしょう。みなさんは、それぞれの内側に才能の原石を持っています。本領域では、大学院ならではの批判的思考法と集中的なゼミ指導によって、それを見つけ磨くお手伝いをします。

伊藤 桂司

伊藤 桂司

グラフィックワーク、アートディレクション、映像を中心に活動。2001年東京ADC賞受賞。キリンジ、テイ・トウワ、木村カエラ、スチャダラパー、GRAPEVINE、THE BAWDIES、PES from RIP SLYME、高野寛、ohana、オレンジペコー、ボニー・ピンク、愛知万博EXPO2005世界公式ポスター、イギリスのクラヴェンデール、SoftBank キャンペーン、KEIJI ITO × graniph Collaboration 他多数のヴィジュアルを手掛ける。個展多数。数々の国内外の展示にも参加。作品集に『LA SUPER GRANDE』(ERECT LAB.)、『DAYS OF PAST FUTURE』(Alex Besikianとの共著)他多数。京都芸術大学大学院教授。UFG代表。

教員一覧

岡野 寿樹

岡野寿樹

東京を拠点に、アートワークの発表、デザインプロジェクトなどグラフィックにまつわる制作活動を行っており、柔軟で枠にとらわれない表現を続けている。

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カリキュラム

グラフィックアートの歴史と
今日的課題を知る
分野特論
グラフィックアート特論Ⅰ
「グラフィックアートの20世紀」
前世紀の豊穣なグラフィックアートの実験を振り返り、そこで作家たちがどのような課題にどう取り組んだのかを知ることで、今日の制作上の問題意識に役立てる。
グラフィックアート特論Ⅱ
「グラフィックアートの今日的展開」
グラフィックアートの分野で現在まさに生じつつあるさまざまな現象を、その媒体や制作環境の特性との関係を紐解きながら分析する。
自己のテーマを見いだす 演習 作品プレゼンテーションやグループディスカッション等を通して多様な視点を身につけ、自己のテーマの方向性と現実性を絞りこんでいく。各自のこれまでの経験で培った表現手法やテーマを振り返りつつ、さらに発想や構想を深めるための実験を繰り返すことで新たな自身の創作を探究する。
自己のテーマを発信する 研究 修了制作をひとつのポートフォリオにまとめるとともに、創作とその背景、方法についての考察を修士論文としてまとめる。最終成果物はポートフォリオと修士論文の2点。これによって修了後のさらなる活動に向けて、新たな課題発見や目標設定につなげる。
知識を深める 研究指導科目(有料) グラフィックアート研究指導Ⅰ 活躍中のアーティストを招いての講義とワークショップを実施する。2日間の授業で、作品の構想から完成までの一連のプロセスを集中して体験し、そこで得られた知見をその後の各自の制作に活かす。
グラフィックアート研究指導Ⅱ 対面による作品発表と合評を行う。特に遠隔で確認が困難な媒体(立体や質感のある平面など)で制作された作品については重要な機会となるが、オンライン上での参加も可。

学び方

「分野特論」科目

オンデマンド動画教材を視聴、初回提出をした後、中間講評を受け、ブラッシュアップしたものを最終提出します。

  1. 知識学習

    01

    動画・テキスト等による
    知識学習

  2. 初回提出(レポート・作品等)

    02

    初回提出
    (レポート・作品等)

  3. 全体講評(中間講評)

    03

    リアルタイム配信(Zoom)
    または録画による全体講評
    (中間講評)

  4. 最終成果に集約

    04

    最終成果に集約

「演習」「研究」科目

リアルタイムでのオンライン授業(週末1日×年間6~8回)と各自の研究・制作を並行して進めます。授業では各回の学生発表をもとに、学生同士のディスカッションや教員の講評により、修了研究・制作のテーマや表現方法を探究していきます。

  1. スクーリング

    01

    スクーリング(Zoom)
    研究・制作の発表やディスカッション、グループワーク

  2. 教員による評価コメント

    02

    課題提出、Web指導など報告書や研究記録を提出、
    教員からのコメント指導

年間のスケジュールモデル

(月) 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3

1年次

芸術文化論特論Ⅰ、Ⅱ(各2単位) 動画視聴およびレポート提出 動画視聴およびレポート提出
制作行為原論Ⅲ(2単位) 初回提出/中間講評/最終提出
芸術環境原論Ⅳ(2単位) 初回提出/中間講評/最終提出
グラフィックアート特論Ⅰ(2単位) 初回提出/中間講評/最終提出
メディアコンテンツ演習(8単位) 1日間 1日間 1日間 1日間 1日間 2日間

2年次

グラフィックアート特論Ⅱ(2単位)
メディアコンテンツ研究(8単位) 1日間 1日間 1日間 1日間 1日間 1日間

開講期は現時点(2023年10月現在)の予定のため、変更となる場合があります。

説明会情報

  • 00:37 通信制大学院の概要説明
  • 07:20 分野紹介・特別講義
  • 59:07 出願準備について
  • 1:06:17 教員からのメッセージ

未経験の方も大学で基礎から学び、最短4年で修士取得できます。

大学、短期大学、専門学校等をすでに卒業している方は、京都芸術大学通信教育部(大学)に3年次編入学ができるため、最短2年間で専門分野の基礎を身に付けられます。大学入学から大学院修了まで、最短4年間で学ぶことができます。
また、通信教育部卒業生は大学院入学時に入学金10万円が免除されます。

未経験の方も大学で基礎から学び、最短4年で修士取得できます。

メディアコンテンツ領域 グラフィックアート分野へ入学するために基礎から学びたい方は、グラフィックデザインコースイラストレーションコースがおすすめです。

関連リンク

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