写真・映像領域

Photography and Image-making Field

写真・映像領域

現在性と国際性を備えた
独自の創造思考に基づく
写真・映像の確立へ。

200年の歴史を持つ写真・映像の多様性と深さを体感しながら、自己の個性に直結した表現や、社会と写真の新たな関わり方を企画・提案・発信する力を身に付けます。作家・制作者に限らず、研究写真・映像編集者、ギャラリスト、アーキビスト、兼業作家等、写真・映像に関わる人材を広く募集し、世界とつながりを持つ写真・映像活動の担い手を育成します。

本領域の特長

  • 有機的なカリキュラム

    研究力・創造力・発信力が
    身に付く有機的なカリキュラム

  • 研究・制作指導

    オンラインでの
    発表・ディスカッションを通じた
    研究・制作指導

  • 人材の育成

    世界と写真・映像の新たな
    関係を開拓できる人材の育成

領域長メッセージ

3世紀にわたる
写真の文化資源を活用し、
未来へ投射する写真・映像の実践を。

世界最古の写真である「窓からの眺め」をニエプスが撮影してまもなく200年になります。写真の歴史は膨大な写真を生み出し、もうひとつの新しい星を生成させてしまったかのようです。写真200年の軌跡を辿ることは個々の記憶や身体と結びつき、その流れに深く入り込むほどに自己の作品づくりに有効な視点を得ることができるでしょう。写真を撮ること、写真を選ぶこと、写真を編むこと、写真を見せることは緊密に結びついていて、それは時代や社会へ新たな眼差しを向けることでもあります。現在性を見失うことなく、複雑な世界を眼差し、表現する力を身につけてゆきましょう。

伊藤 俊治

伊藤 俊治

1953年生まれ。東京大学文学部美術史学科卒業、東京大学大学院人文科学研究科修了(西洋美術史専攻)。東京藝術大学先端芸術表現科教授(2001~2021)。著作に『写真都市』『世紀写真史』『寫眞史』等、展覧会企画に「記憶/記録の漂流者たち」(東京都写真美術館)「日本の知覚」(グラーツ現代美術館)等多数。

教員一覧

菅 実花

現代美術、写真

菅 実花

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カリキュラム

分野特論科目で写真・映像の歴史を紐解きながら研究・制作の方向性を探り、演習科目で多様な観点を身に付けながら、テーマの方向性を定めていきます。最終的に研究科目で自己のテーマを形にし、ポートフォリオや論文で発表します。
※「映像」の研究対象は個人で制作するショートフィルム、ショートムービー、フォトロマン(静止画映画)等とします。

写真・映像の軌跡を辿る 分野特論 写真映像の誕生から現在に至る流れを紐解きながら、研究や制作の方向を探る。移りゆく時代のタテのテーマだけでなく、〈自然との関係〉〈社会への凝視〉〈虚構と現実〉〈家族の肖像〉〈自己と他者〉〈構成と分類〉といったヨコのテーマへも目配りし、研究や制作の中心となる指針をしっかり身につけていく。
講義では写真映像がこれまで表現してきた多岐にわたるイメージやコンセプト、技法や素材、編集法や展示法を具体的に紹介・説明する。リサーチやレポート作成で自分の活動や作品と照らし合わせ、各々が今後展開すべきテーマを深める計画を立てる。
自己のテーマを見いだす 演習 研究報告、作品プレゼンテーション、ライブ講評、個別指導、グループディスカッション等を通して多様な視点を身につけ、自己のテーマの方向性と現実性を絞りこんでいく。ポスト・ベッヒャー派の新たな凝視のスタイルやアメリカのフィクショナル・ドキュメンタリーの手法、デジタル写真と映画の融合といった21世紀写真の新動向をカバーする授業で得られる知見をもとに、自作の肉付けを行い、より実りの多い内容へとふくらませる。
自己のテーマを発信する 研究 写真・映像は自発的行為であり、決められたモデルや手本があり、その通りに撮れば良い写真・映像になる訳ではない。写真・映像を撮る理由とは個人に深く根ざした何ものかを揺り動かすことから始まることを忘れないようにしたい。自己の設定したテーマを具体的作品に落としこむ際のさまざまな問題点へしっかり目を向け、テーマの有効性の確認や観賞者の視点の導入、作品タイトルの再考やエッジのつけ方など、ポイントごとにチェックを受けながら最終形の改良を行い、ポートフォリオや論文のかたちで発表する。
研究指導科目(有料) 演習・研究科目を遠隔+対面で受講する場合は、以下の科目の受講が必修です。
「写真・映像演習」(M1)…「写真・映像研究指導Ⅰ」および「写真・映像研究指導Ⅱ」の2科目を受講
「写真・映像研究」(M2)…「写真・映像研究指導Ⅳ」および「写真・映像研究指導Ⅴ」の2科目を受講
※完全遠隔で受講する場合は、必修ではありません。
※「写真・映像研究指導Ⅲ」「写真・映像研究指導Ⅵ」は必修ではありません。
詳細な内容とスケジュールは入学後に「シラバス」で確認してください。

学び方

「分野特論」科目

オンデマンド動画教材を視聴、初回提出をした後、中間講評を受け、ブラッシュアップしたものを最終提出します。

  1. 知識学習

    01

    動画・テキスト等による
    知識学習

  2. 初回提出(レポート・作品等)

    02

    初回提出
    (レポート・作品等)

  3. 全体講評(中間講評)

    03

    リアルタイム配信(Zoom)
    または録画による全体講評
    (中間講評)

  4. 最終成果に集約

    04

    最終成果に集約

「演習」「研究」科目

授業では、講義、グループワークやグループ単位でのディスカッション、作品指導などを通じて、演習および研究ゼミにおける持続的な創作・制作についての学びを高めていきます。
写真・映像領域では年度初めに以下のいずれかの受講形態を選択します。

  • 完全遠隔
    Zoomによるリアルタイムのオンライン授業(年間1日×6回)の受講と各自の制作を進めます。
  • 遠隔+対面
    Zoomによるリアルタイムのオンライン授業(年間1日×2回)と、「写真・映像研究指導」2科目対面授業(年2日×2回)の受講が必修です。「写真・映像研究指導」は東京開講かつ別途受講料が必要です。
  1. スクーリング

    01

    スクーリング(Zoom)
    研究・制作の発表やディスカッション、グループワーク

  2. 教員による評価コメント

    02

    課題提出、Web指導など報告書や研究記録を提出、
    教員からのコメント指導

年間のスケジュールモデル

(月) 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3

1年次

芸術文化論特論Ⅰ、Ⅱ(各2単位) 初回提出/中間講評/最終提出 初回提出/中間講評/最終提出
制作行為原論Ⅲ(2単位) 初回提出/中間講評/最終提出
芸術環境原論Ⅴ(2単位) 初回提出/中間講評/最終提出
写真・映像特論I(2単位) 初回提出/中間講評/最終提出
写真・映像演習(8単位) 1日間 1日間 1日間 1日間 1日間 1日間
写真・映像研究指導I、II(各1単位) 1日間 1日間 1日間 1日間

2年次

写真・映像特論Ⅱ(2単位) 初回提出/中間講評/最終提出
写真・映像研究(8単位) 1日間 1日間 1日間 1日間 1日間 1日間

開講期は現時点(2024年10月現在)の予定のため、変更となる場合があります。

説明会情報

写真・映像領域入学説明会・特別講義(オンライン)

写真・映像領域のカリキュラム・学び方についての解説と伊藤俊治先生による特別講義を開催します。参加者はカメラ・マイク不要の視聴型説明会です。質疑応答コーナーでは、チャット機能で質問・相談ができます。

※詳細が決まり次第、公開いたしますので今しばらくお待ちください。

教員インタビュー

未経験の方も大学で基礎から学び、最短4年で修士取得できます。

大学、短期大学、専門学校等をすでに卒業している方は、京都芸術大学通信教育部(大学)に3年次編入学ができるため、最短2年間で専門分野の基礎を身に付けられます。大学入学から大学院修了まで、最短4年間で学ぶことができます。
また、通信教育部卒業生は大学院入学時に入学金10万円が免除されます。

未経験の方も大学で基礎から学び、最短4年で修士取得できます。

写真・映像領域へ入学するために基礎から学びたい方は、美術科写真コースがおすすめです。

関連リンク

よくあるご質問

コミュニケーションデザイン領域 映像デザイン分野と写真・映像領域はどのような違いがあるのでしょうか?

コミュニケーションデザイン領域 映像デザイン分野

すでに映像デザインの経験があり、企業や自治体等でPR映像等の制作により社会課題を解決することを目指す方におすすめです。

写真・映像領域

ビジネスでのプレゼンテーション動画よりも、芸術表現としての映像を研究・制作したい方におすすめです。

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説明会情報