学際デザイン研究領域

Interdisciplinary Design Studies Field

学際デザイン研究領域

あらゆる社会人に、
探究と創造を。

「旧きを知る文化・伝統の探究力」と、「現在~未来を構想するデザイン思考の創造力」を両軸に、地域や社会の課題を解決し、創造的に働きかけられる人材を育成します。領域内SNS等を活用し、多様なジャンルで活躍する院生同士の活発で刺激的な共創を実現。修了研究は社会実装を目指し、修了後も多くの人が研究員として在籍して活動しています。

本領域の特長

  • 創造的な思考能力

    これからの社会に求められる
    「創造的な思考能力」を養う

  • 問いを見つける

    物事の本質をつかみ、的確に、
    かつ魅力的にするための問いを見つける

  • 対話・指導

    ピアラーニングからの共創 =
    共に学び、共に創る

領域長メッセージ

社会の課題を解決し、新しい価値を創造するために。
過去を再考し、現在を問い直し、未来を築く。
――そのための「学際的思考」を、
実践的に研究します。

本領域には、医師や弁護士、自治体職員をはじめ、ベンチャー企業を牽引するリーダーや大企業に所属する方、子育て中の方、地域コミュニティを担う方など、多様な背景をもつ人々が集います。共通しているのは、「社会をよりよくしたい」という真剣な思いです。
ここでの学びは、知識の習得にとどまりません。創造的な思考と構想力、そして行動のための力(教養・判断・コミュニケーション・意思決定力)を徹底的に磨き、社会の課題に挑み、新たな価値を生み出す実践そのものです。グループワークによるアクティブ・ラーニングや仲間との刺激的な対話、そしてオンラインだからこそ可能な細やかなフィードバックが、学びを確かな力へと変えていきます。
みなさんの人生の2年間を、この場に託してください。その時間を挑戦と成長の場に変えることを、私たちは全力で約束します。過去を再考し、現在を問い直し、未来を創造する――そんな「学際的思考」を、ともに築き上げていきましょう。

早川 克美

早川 克美

武蔵野美術大学造形学部卒業。東京大学大学院学際情報学府 修了(学際情報学)。GKインダストリアルデザイン研究所を経て独立。2012年より本学に勤務。著書に『デザインへのまなざし~豊かに生きるための思考術』(藝術学舎、2013)、『拡張するデザイン思考ー創造的に生きるために』(藝術学舎,2025)主な受賞にグッドデザイン賞、サインデザイン賞、JCDデザインアワード審査委員特別賞など。
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教員一覧

アート思考から日本古代史、環境論や都市社会学、ブランディングデザイン、音楽・教育まで――多彩な専門分野を持つ教員陣が集結しています。分野の異なる視点が交わることで学びに刺激と広がりをもたらし、第一線で研究・実践を重ねてきた教員たちが、学際的な対話と実践を通じて、受講生一人ひとりの探究を力強く支えます。

浅井 由剛

アート思考、
デザイナー

浅井 由剛

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河野 保博

歴史学、
アカデミックライティング

河野 保博

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下村 泰史

環境論、緑地計画学、
コミュニティ・ミュージック

下村 泰史

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土居 洋平

社会学(都市社会学・農村社会学・地域社会学)

土居 洋平

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濱田 織人

ブランディングデザイン、
音楽、藝術教育

濱田 織人

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カリキュラム

本領域の軸となる「旧きを知る文化・伝統の探究力」と「現在~未来を構想するデザイン思考」の両面からアプローチします。まず、分野特論科目で概論と調査法の知識を深め、演習科目で実践力を培います。そして、両方の学びを踏まえ、研究科目では自ら具体的な問いを立て、創造的に問題解決をはかる思考プロセスを実践し、価値の可視化をはかります。

まなざしと方法論を学ぶ 分野特論 デザイン概念研究 デザインという概念の変遷を、社会とデザインの関わりや、デザインの歴史からひもとく。また、さまざまなデザイン思考について、その成立の背景およびプロセスを探る。
デザイン調査法 調査法を多面的に取り扱い、研究の基礎として位置づける。具体的な質的調査法・地域デザイン調査法の手法について、課題による実践を通して学ぶ。
伝統文化研究 伝統文化の定義や日本文化の大きな流れを知るとともに、形式分析や文化的分析など、ものごとの捉え方について学ぶ。
伝統文化調査法 論文の構造をはじめ、文献のリサーチ方法や図書館の利用法、論文の分析方法について学び、今後の研究の基礎とする。
実践的な力を身につける 演習 デザイン思考・実践A 個人のビジョンを具体化するプロセスを、デザイン思考によって実践。実現したい世界をかたちにするための、ビジュアル思考・プロトタイピング技法を学ぶ。
デザイン思考・実践B 協働による課題解決のプロセスを、グループワークからデザイン思考によって実践。社会や地域の課題を提案するための力を養う。
伝統文化・実践A 「歴史的景観」や「聖地巡礼(ツーリズム)」を題材に、伝統文化に基づく文化資産を個人でリサーチ。それらを継続・発展させるための思考や議論を行う。
伝統文化・実践B 「職人技術の継承」「墓・葬送儀礼」を題材に、伝統文化に基づく文化資産をグループワークでリサーチ。それらを継続・発展させるための思考や議論を行う。
創造的提案としての最終成果 研究 研究科目は早川ゼミとなり、2つのユニット「社会への観察を起点として問いを立て新しい価値を創造する社会デザインユニット」と「地域を観察し歴史ある対象を文化資産として利活用する方策を創造する地域デザインユニット」からいずれかを選び、グループワークで課題を設定。解決へのプロセスを実践することで、価値の可視化を図る。最終成果物(修士論文)はグループワークによる提案(プレゼンテーション)と、その成果に対する個人の問題意識からの研究活動報告書(4,000字)の2点。

学び方

本領域での学びは、知識を一方的に受け取るだけではなく、仲間との対話や相互批評を通して、自らの思考を深めていくプロセスです。基本的な学びのスタイルは「動画講義」「個人ワークまたはグループワーク」「グループディスカッション」「レポート作成」で構成されています。
学びの実際の流れは次のとおりです。

  • オンデマンド動画による知識学習
    まずは教員の講義動画を通じて基礎的な知識や視点を身につけます。自分のペースで学習できるため、理解を深めながら次の段階へ進めます。
  • 課題に取り組む(個人ワーク/グループワーク)
    動画で得た知識をもとに課題に取り組みます。個人で掘り下げる場合もあれば、グループで協働しながら考えを練る場合もあります。
  • グループディスカッション
    各自の成果や考えを持ち寄り、グループで意見交換や相互批評を行います。立場や経験の異なる仲間と議論を重ねることで、自分一人では得られない気づきが生まれます。
  • レポート作成による集約
    議論を経て得られた洞察を、自分の言葉で整理しレポートにまとめます。これは思考を深め、学びを自らのものにする大切なプロセスです。
  • 教員からのフィードバック(オンデマンド動画)
    提出されたレポートに対して教員が講評を行い、その内容はオンデマンド動画で配信されます。他者のレポートとあわせてフィードバックを見ることで、理解の幅がさらに広がります。

このプロセスを繰り返す中で、集中~収集~拡散~俯瞰~集約という意識・思考の変化が自然に培われ、相手の立場を想像しながら平等に議論を展開する姿勢が身につきます。そうして育まれる「わかちもたれる知」が、学際的な学びの核となります。

  1. 知識学習

    01

    オンデマンド動画による
    知識学習

  2. グループワーク

    02

    課題に取り組む
    (個人ワーク/グループワーク)

  3. グループディスカッション

    03

    グループディスカッション

  4. レポート

    04

    レポート作成による集約

  5. フィードバック

    05

    教員からのフィードバック
    (オンデマンド動画)

動画教材による学習や教員からの講評・フィードバックはいずれもオンデマンド配信のため、基本的にリアルタイムで受講する必要はありません。
なお、グループディスカッションについては、入学後1年前期はテキストベースで実施します。まずはじっくりと言葉を交わし合うことで、互いの考えや背景を丁寧に理解することを大切にしているからです。後期からは、これに加えてビデオ会議ツールの活用も許可され、表情や声のニュアンスを伴ったやりとりへと発展していきます。

基本的には週の前半を動画視聴、週末(金~日)をグループディスカッションの期間として設定します。学びの過程では、メンバー同士で時間を合わせ、リアルタイムに議論を重ねることもあります。互いの経験や視点がぶつかり合う刺激的な対話は、自分の思考を鍛え、学びを大きく深めてくれるはずです。

※演習科目の最終発表、研究科目の毎月のゼミナールおよび発表会は、リアルタイムの授業となります。日程は入学前ガイダンス(3月末)、ゼミガイダンス(2月末)に年間の日程を発表します。

年間のスケジュールモデル

(月) 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3

1年次

芸術文化論特論Ⅰ、Ⅱ(各2単位) 初回提出/中間講評/最終提出 初回提出/中間講評/最終提出
制作行為原論Ⅰ(2単位) 初回提出/中間講評/最終提出
学際デザイン特論Ⅰ-1、2(各2単位) レポート
提出
レポート
提出
学際デザイン特論Ⅱ-1、2(各2単位) レポート
提出
レポート
提出
学際デザイン演習Ⅰ~Ⅳ(各2単位) レポート提出 レポート提出

2年次

学際デザイン研究(8単位) 2日間 2日間 2日間 3日間 2日間 2日間 2日間 2日間 2日間 2日間

開講期は現時点(2025年10月現在)の予定のため、変更となる場合があります。

説明会情報

学際デザイン研究領域 説明会(オンライン)

学際デザイン研究領域のカリキュラム・学び方について教員が解説します。また、本領域の修了生をゲストに迎え、学生生活など貴重な経験談をお話いただきます。参加者はカメラ・マイク不要の視聴型説明会です。質疑応答コーナーでは、チャット機能で質問・相談ができます。

説明会の内容

  • 領域教員によるカリキュラム説明
  • 出願案内
  • 修了生ゲストトーク
  • 質疑応答

開催日程

  • 2025年10月23日(木)19:00-21:30
  • 2025年11月15日(土)10:00-12:30
  • 2025年12月7日(日)13:00-15:30

未経験の方も大学で基礎から学び、最短4年で修士取得できます。

大学、短期大学、専門学校等をすでに卒業している方は、京都芸術大学通信教育部(大学)に3年次編入学ができるため、最短2年間で専門分野の基礎を身に付けられます。大学入学から大学院修了まで、最短4年間で学ぶことができます。
また、通信教育部卒業生は大学院入学時に入学金10万円が免除されます。

未経験の方も大学で基礎から学び、最短4年で修士取得できます。

学際デザイン研究領域へ入学するために基礎から学びたい方は、本学通信教育部芸術教養学科がおすすめです。

関連リンク

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