2022年2月3日
アクティビティ
2月2日(水)18:30より、文哲研オンラインセミナー「芸術研究の世界#10」をzoomにて開催いたしました。
芸術研究の世界#10
「ヒッタイトの鉄とは何か―失われた技術から見えてくるもの―」
講演者:増渕麻里耶(歴史遺産学科准教授)
日 時:2022年2月2日(水)18:30-20:00
参加者:38名(京都芸術大学教職員・学生)
*講演概要ほか詳細:http://www.kyoto-art.ac.jp/iphv/topics/4943/
【参加者感想(一部抜粋)】
*現代の科学が発達して逆に古い事実を再確認して正していくことにが大変興味深かったです。大変参考になりました。ありがとうございました。
*実際に検証したことのみから分析判断し、これまでの固定概念を外して物事を観る、という研究に対する姿勢がとても新鮮でした。アフリカの祭祀と製鉄の関係も驚きです。貴重なお話を伺うことができました。
*教科書で習うような考古学的な「常識」が、実際は、出土品の検証に依らず、文書や言説の検証だけで主張されていたという事実に驚きました。マジョリティが作った「常識」のフィルターを取り払い、科学的見地から物証を求める増渕先生の姿勢は研究者の鑑だと感じました。質疑応答も活発で、聞きごたえがありました。貴重なお話をありがとうございました。
*以前から紀元前400年以前の歴史は文書が限られているなかでどのように立証していくのか少し興味がありました。今回その疑問に触れられて勉強になりました。科学が進むと、歴史の曖昧さも明確になりやすいというのが新しい視点として見つけられたことは私にとって一番の収穫でした。また、疑問を持つことは大切ですが、結論を拡大解釈させる(意図的ではなくても)危険もあることも常に念頭に置く必要があると受け止めることができました。世の中知らないことだらけで面白いです。
*古い時代のことを、現代の技術を駆使して解き明かしていったり、文献にあたりながら解明するということの楽しさが、今回の講義から学べたと思いました。
現代とは、全く異なった価値観や考え方をもっていただろう古代の人々のことを、「鉄」から考えるのは興味深く、また、ロマンがあるなと感じました。
ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。
対面での開催が難しい情勢ではありますが、今後もzoom等を活用しながらセミナーや研究会などを開催する予定です。一般公開セミナー開催の際はこのホームページにてお知らせいたしますので、ぜひ楽しみにお待ちください。
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【文哲研オンラインセミナー「芸術研究の世界」】
このセミナーの講師は、文部科学省科学研究費(通称:科研費)の研究代表者である、11名の本学教員です。科研費は、人文・社会科学から自然科学まで、あらゆる分野の優れた研究を発展させることを目的として国から支給される研究費で、厳正な審査を経て採択され、数年間、申請した研究計画に沿って研究に取り組み、その成果を公表します。オンラインセミナー「芸術研究の世界」では、本学の教員が現在取り組んでいる芸術研究について、その研究を発想した経緯や研究の面白さ、難しさなども含めて存分に語っていただきます。セミナーでの質疑を通して、参加者の皆さんとともに、芸術研究の奥行きと拡がりに触れる機会となることを願っています。
【今後の予定】 (タイトルは科研の採択課題です。講演内容は追ってご連絡します)
3月2日 森田都紀 日本の芸能「能」の演奏技法の伝承過程に関する歴史的研究‐能管を中心に‐
※日程は講師の都合等で変更の可能性があります
2022年1月26日
出版・メディア情報
2022年1月25日付 京都新聞夕刊『現代のことば』に、齋藤亜矢のコラムが掲載されました。隔月連載の第16回目、タイトルは「かなしみの由来」です。
*ネットでもお読みいただけるようになりました(有料会員のみ)
2022年1月25日
アクティビティ
日程終了しました
2月2日(水)18:30より、文哲研オンラインセミナー「芸術研究の世界#10 ヒッタイトの鉄とは何か―失われた技術から見えてくるもの―」を開催します。
このセミナーは、一か月に一、二回の頻度で、実施します。
セミナーの講師は、文部科学省科学研究費(通称:科研費)の研究代表者である、11名の本学教員です。
科研費は、人文・社会科学から自然科学まで、あらゆる分野の優れた研究を発展させることを目的として国から支給される研究費で、厳正な審査を経て採択され、数年間、申請した研究計画に沿って研究に取り組み、その成果を公表します。
オンラインセミナー「芸術研究の世界」では、本学の教員が現在取り組んでいる芸術研究について、その研究を発想した経緯や研究の面白さ、難しさなども含めて存分に語っていただきます。セミナーでの質疑を通して、参加者の皆さんとともに、芸術研究の奥行きと拡がりに触れる機会となることを願っています。
芸術研究の世界#10
「ヒッタイトの鉄とは何か―失われた技術から見えてくるもの―」
講演者:増渕麻里耶(歴史遺産学科准教授)
日 時:2022年2月2日(水)18:30-20:00
対 象:京都芸術大学教職員、学生
【講演概要】
みなさんはトムセンによる三時代区分法をご存知でしょうか。
道具の材質に注目し、人類の歴史を石器・青銅器・鉄器時代に分けるこのシンプルな手法は、社会を読み解くヒントを与えてくれます。
私は大学4年の夏、はじめて古代遺跡の発掘調査に参加して以来、「ヒッタイトにとっての鉄とはいったい何なのか?」という研究を続けています。
世界史の授業で「鉄をはじめて利用した」と教わるヒッタイト文明ですが、出土遺物、粘土板文書、そして遺物の自然科学的分析から見えてくることは実はかなり複雑です。
本講演では、教科書には載っていない「ヒッタイトの鉄」の実際、考古学や歴史学にどのように自然科学的研究が貢献しうるのかについてお話していきたいと思います。
【講師略歴】
増渕麻里耶(ますぶち・まりや)
2016 年 University College London(英国)Institute of Archeology 博士課程を修了。
”Diachronic Changes in Iron and Steel Production and Cultural Transitions in Central Anatolia, 1650-550 BC, in Light of a New Archaeometallurgical Investigation of Iron and Steel at Kaman-KalehoyukでPhD取得。
筑波大学大学院人間総合科学研究科世界遺産専攻(研究員)、(独)国立文化財機構東京文化財研究所文化遺産国際協力センター(アソシエイトフェロー)等の勤務経験を経て、2019 年 4 月より本学芸術学部歴史遺産学科に勤務。
トルコやイスラエルを中心とした西アジアの冶金考古学研究の他、文化財科学の専門家として日本、東南アジア、西アジア等のさまざまな文化遺産や文化財保護の基礎となる材質分析を行っている。
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【今後の予定】 (タイトルは科研の採択課題です。講演内容は追ってご連絡します)
3月2日 森田都紀 日本の芸能「能」の演奏技法の伝承過程に関する歴史的研究‐能管を中心に‐
※日程は講師の都合等で変更の可能性があります
日程 | 2022年2月2日 |
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時間 | 18:30 - 20:00 |
費用 | 無料 |
対象 | 京都芸術大学教職員、学生 |
申込方法 | 学内掲示板・学生専用サイト(通学・通信)をご確認ください |
主催 | 文明哲学研究所 |
2022年1月20日
アクティビティ
日程終了しました
2月5日、京都市動物園にて開催の「アートで感じる?チンパンジーの気持ち」成果発表会で、齋藤亜矢が講評をします。この発表会では、KYOTO STEAM-世界文化交流祭 の一環としておこなってきたプロジェクトの最終成果を発表し、今後の展開などについて話し合います。ご興味のあるかたは、ぜひご参加ください。
日程 | 2022年2月5日 |
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時間 | 14:00 - 16:00 |
場所 | 京都市動物園 レクチャールーム |
費用 | 無料(ただし、入園料は必要) |
対象 | 中学生以上 |
申込方法 | 京都市動物園ホームページをご覧ください |
2022年1月20日
アクティビティ
1月19日(水)18:30より、文哲研オンラインセミナー「芸術研究の世界#9」をzoomにて開催いたしました。
芸術研究の世界#9
「芸術するこころの科学:進化の視点からのアプローチ」
講演者:齋藤亜矢(文明哲学研究所 准教授)
日 時:2022年1月19日(水)18:30-20:00
参加者:50名(京都芸術大学教職員・学生)
*講演概要ほか詳細:http://www.kyoto-art.ac.jp/iphv/topics/4927/
【参加者感想(一部抜粋)】
*上下左右という認識は、かなり高度なものなのですね。試行錯誤の面白さがアートであり、そのアートが発達を新しい未知の方向に促す、アートはやはり創造の源なのだと感じました。興味深いお話を、ありがとうございました。
*絵の起源と人間の発達とことばの影響など、とても貴重で私自身も気になっていた内容のお話を聴くことができました。ありがとうございます。
*洞窟の壁画が岩の立体やヒビの跡を何かに見立てていることは私にとって新しい発見でした。今までなぜあんな描きにくい位置にわざわざ描いているのだろうと不思議に思っていたからです。私も幼児の頃、家にあるタンスや天井の木目を何かに見立てて想像することを遊びにしていたので、数万年前の人間が考えていたことと変わらないなと聞いていて面白かったです。
*入力したことがフィードバックされる、その面白さが絵を描きたい気持ちにさせられる、という感覚も、言われてみたらその通りで、いろんな理論や理屈抜きに、それがあるから次描きたくなるんだと、これが今回の一番の収穫でした。フィードバックされたものは自分が心(想像)や言葉で思ってたことと違うものが映し出されていて、それを「知らない自分の発見」として捉えて、面白いと感じる。この単純なことを改めて知る機会になりました。
ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。
対面での開催が難しい情勢ではありますが、今後もzoom等を活用しながらセミナーや研究会などを開催する予定です。一般公開セミナー開催の際はこのホームページにてお知らせいたしますので、ぜひ楽しみにお待ちください。
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【文哲研オンラインセミナー「芸術研究の世界」】
このセミナーの講師は、文部科学省科学研究費(通称:科研費)の研究代表者である、11名の本学教員です。科研費は、人文・社会科学から自然科学まで、あらゆる分野の優れた研究を発展させることを目的として国から支給される研究費で、厳正な審査を経て採択され、数年間、申請した研究計画に沿って研究に取り組み、その成果を公表します。オンラインセミナー「芸術研究の世界」では、本学の教員が現在取り組んでいる芸術研究について、その研究を発想した経緯や研究の面白さ、難しさなども含めて存分に語っていただきます。セミナーでの質疑を通して、参加者の皆さんとともに、芸術研究の奥行きと拡がりに触れる機会となることを願っています。
【今後の予定】 (タイトルは科研の採択課題です。講演内容は追ってご連絡します)
2月2日 増渕麻里耶 希土類元素に着目した古代鉄製品の非破壊製作地推定法の開発
3月2日 森田都紀 日本の芸能「能」の演奏技法の伝承過程に関する歴史的研究‐能管を中心に‐
※日程は講師の都合等で変更の可能性があります