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美術科

写真

PHOTOGRAPHY

作品としての写真をめざす。

「写真とは何か?」この永遠の命題に向けて思考し、直観し、作品を通じてその問いに応えてゆく。そんな真摯な創り手を生み出していきます。

コースの特徴

01ベーシックな内容から最先端の写真表現まで学べる。

写真の原理やデジタルカメラの扱い方といった基礎知識から、最先端の写真表現まで。芸術大学ならではの幅広く奥深い内容を、ひとつひとつ体験しながら、初心者にもわかりやすく学べます。

02撮る技術と選ぶ眼を鍛える。

学外での撮影実習などを通じて本格的な撮影技術を学ぶと同時に、「良い写真とは何か」を見抜く能力や知識を育んでいきます。

03「作品としての写真」をめざす。

技術だけでなく「作品づくりのための考え方」を学べるのが大学。自分にとっての写真を根底から見つめ直し、自分だけの作品世界の確立をめざします。

東京だけのスクーリングで卒業可
週末2日間 スクーリング
大学、短大、専門卒の方は、最短2年卒で卒業可

学びのポイント

一眼カメラ初心者も安心

初心者もいれば、セミプロもいる本コース。入学して初めて「デジタル一眼カメラ」を手にする方にも、扱い方を基礎からしっかり伝えていきます。先生や級友にも、どんどん質問しながら、学生生活のパートナーとなる愛機と仲良くなりましょう。

芸大ならではの講師陣

写真の世界で名を馳せる一流のアーティストを、スクーリングや特別講義の講師として迎えています。
※過年度ゲスト例:森山大道氏、伊藤俊治氏、港千尋氏、土田ヒロミ氏、鈴木崇氏、津田直氏

学びのステップ

STEP1

なぜ写るのか、なぜ写すのか。
まずは基本のことから「知る」。
これからはじまる学習のために、「自分にとって社会にとって写真とは何なのか」を考えつつ、デジタルカメラの扱い方をはじめ、写真の原理、カメラ、レンズなどの基礎知識を学習。実際に写真を撮ることを知っていきます。

 テキスト科目例 / クリエイティブ写真による表現とは何かを多角的に考察して、画像に表わしていく制作過程を学びます。

STEP2

さまざまな表現や
作品を「見る」ことで、
感性と技術を養う。
写真の名作や、その作品を生んだ写真家の足跡を通じて、知識や感性を養う姿勢を身につけます。それのみならず、「ファインプリント」「コラージュ」「カラーメカニズム」といった技術や表現手法についても習得していきます。

 スクーリング科目例 / 美術館研修「奈良市写真美術館」「川崎市市民ミュージアム」などで、写真家についての研究や研修、撮影実習を行います。

STEP3

表現を拡げ、視野を拡げ、
自分のなかの作家性に目覚める。
これまでの知識や技術をもとに、表現の手段を拡げ、同時に、写真の可能性に対する視野も拡げます。それによって制作の領域そのものを拡げ、自分だけの作品づくりをめざします。

 スクーリング科目例 / タイポロジー類型学にもとづく写真表現方法を学習して制作を行います。

STEP4

学びの成果と自分のテーマを、
ひとつのかたちに完成させる。
これまで学んできた成果と、コツコツとすすめてきた自分の制作・研究を集約し、ひとつのかたちあるものとして、卒業制作を完成させます。

 テキスト科目例 / 卒業制作プレゼンテーションツールとなるポートフォリオを完成させる、という卒業後の活動も視野にいれた制作を行います。

入学~卒業までのステップ

4年間で学ぶことがら

1年間の学習ペース

【1年次入学】専門教育科目の1年間の履修スケジュール例

【3年次入学】専門教育科目の2年間の履修スケジュール例

学費の目安

授業料 323,000円
スクーリング受講料 104,000〜128,000円
単位修得試験受講料 12,000円
1年間の合計金額 439,000〜463,000円

卒業までの合計⾦額(4年間)
1,756,000〜1,852,000円

  • ※入学初年度は、上記に加えて⼊学・編⼊学選考料20,000円と、⼊学・編入学金30,000円、学生 教育研究災害保険料140円の合計50,140円が必要となります。
  • ※スクーリング受講料は、科目の種類や開講場所によって料金が異なります。
授業料 323,000円
スクーリング受講料 156,000〜192,000円
単位修得試験受講料 12,000円
1年間の合計金額 491,000〜527,000円

卒業までの合計⾦額(2年間)
982,000〜1,054,000円

  • ※入学初年度は、上記に加えて⼊学・編⼊学選考料20,000円と、⼊学・編入学金30,000円、学生 教育研究災害保険料140円の合計50,140円が必要となります。
  • ※スクーリング受講料は、科目の種類や開講場所によって料金が異なります。

教員メッセージ

勝又 公仁彦専任講師

世界の声に耳を傾け、
その秘密を開示する作品への第一歩を。

勝又 公仁彦
KATSUMATA Kunihiko
専任講師

静岡県生まれ。早稲田大学法学部卒業。多様な被写体のもとで「時間」「光」「場所」などをサブテーマに、常に写真の構造に触れるコンセプチャルな作品展開を続けている。主な受賞に日本写真協会新人賞など。東京国立近代美術館をはじめ国内外の主要なコレクションに作品が収蔵されている。あいちトリエンナーレなどの国際展、ライカ本社ギャラリーでの個展やアートバーゼル、パリフォト、AIPADをはじめとするアートフェアなど、海外での出品機会も多数。

「"Panning of Days" 3Days in 3Years」
「"Skyline" 101620」

このコースでは何を学べますか?
技術だけでなく、思考のプロセスを学べる。
写真コースでは、写真を記録と表現の両面から理解し、制作に取り組んでいきます。芸術系大学では数少ない写真専攻のひとつであり、写真について体系的にしっかり学ぶことができます。単なる技術だけでなく、写真についての思考を重視してカリキュラムを展開。そうした学習成果を積極的に世の中に発信していくすべについても学んでいきます。個展開催や写真集の出版など、実際に写真界で活躍し、注目されている作家を輩出しています。
どんなふうに学びをすすめられますか?
初心者にも、ベテランにも対応。
通信教育で学べるよう独自に組み立てたカリキュラムに沿って学習がすすめられます。そのため、初心者でも安心して学べる、分かりやすい内容となっています。また、限られた対面授業を活用するため、スクーリングではできるだけ多くのディスカッションを行っています。年齢層が幅広く、学習目的もさまざまな学生たちが集う本コース。だからこそ、できるだけひとりひとりの目標と到達点を把握し、それぞれに合った指導ができるようにと心がけています。
コースとしての新しい取り組みは?
デジタル中心に幅広い科目を用意。
カリキュラムは、時代に即したデジタル主体の内容となっています。もちろん、デジタルを学んだ上で、選択科目として銀塩写真も学べます。また、学習についての質問や相談が気軽にできる学習相談会や、パソコン操作が苦手な方のための「PCレッスン」により、すべての人がより充実した学びを得られる環境を整えています。
入学志望者へのメッセージを。
学んでこそ、写せる写真がある。
現代において、写真は最も身近で多様な表現のされているメディアであり、実用性と芸術性を兼ね備えた稀有な媒体です。良い写真を撮りたい、という気持ちはだれにでもあるでしょう。しかし、「良い写真」とは一体どういうものか、常に考え続ける必要があります。偶然に写ったベストショットを必然に変え、再現し再構成し展開できる能力と技芸を身につける。それがこのコースで学び、作家として自立する道を拓く第一歩となるでしょう。

一歩深める心×写真=

渡邉 真弓
写真コース(3年次編入学)
15年度卒業 北海道在住40歳

女性のための写真教室〝allô?〞のほか、facebookメンバー400人を超える「北海道カメラ女子の会」主宰。同じ本学卒業生とコラボした、女性むけフォトフェス「CuiCui」は2日間(2016年9月開催)で800組、約1000名の来場者があり話題となった。

写真の種を飛ばす花

「社会人の初ボーナスで、〝自分へのごほうび〞に買ったのがカメラでした」。何も知らず、見た目に惚れて手にしたポラロイドカメラ。じわじわと画が浮きあがるのが愛しくて、みんなですぐに見られるのが楽しくて。いつの間にか撮りたまった写真を見て、ある友人が写真展をすすめてくれたのがはじまりだった。小さな展示が次へとつながり、人が集まり、気づけば作家活動に加え、写真教室まで開いていた。「だけど、我流なので、伝えることがすぐに底をついて」本業をつづけながら本格的に学べる本学へ。その本業が大学職員だったこともあり、入学説明会で職員の大学愛に心動かされたという。「入学して、先生の添削の丁寧さ、カリキュラムの上手さにも感心しました」。

さらに驚いたのが、通信だからと期待していなかった出会いの豊かさ。フリーランスの学友たちに刺激され、入学3年目に写真家として独立を決心。「職員の仕事も好きだったので迷いましたが、思いきって新しい自分へ」。そんな渡邉さんにとって、コースの授業やテキストも、自己発見の連続だったという。「私の持ち味とは真逆の、社会的な題材や実験的な表現も、課題で取り組んでみると意外とハマって。新しい発見がありましたね」。さらに、卒業制作でも新たな気づきが。「先生や学友とディスカッションを重ねることで、自分の作品が進化する手応えを体感しました」。

他者と1年かけて作品を深める機会など、なかなか他では得られない。「卒業した今も、本当はもっと学びたい。やっと森の広さがわかり、一歩踏みだせたところです」。知れば知るほど、写真は深い。渡邉さんの写真教室も、ゆるく入って楽しみながら、気づけば深く学べる場へと進化した。「そうやって、皆がハマっていく姿を見るのがうれしい」。自身が有名になるよりも、みんなに写真の楽しさを広めたい、という渡邉さん。その作品のごとくゆるやかに、しかし凛として、地元である北の大地に、写真好きの種をまきつづけている。

やり残した課題×写真=

名古根 美津子
写真コース(3年次編入学)
10年度卒業 東京都在住 40歳

卒業後は国内外でつぎつぎと個展を開催。「どこかで私の写真を見てくれた方が、また新しい場所に呼んでくれる。作品が、わたしと人をつなげてくれます」。

自分を見つめる写真

〝この人に会ってみたい〞。個展の来場者からそんなコメントをよくもらう、と名古根さんは恥ずかしそうに打ち明けた。理由は、作品を見ればすぐわかる。2010年から撮りはじめ、いまや海外でも注目を集めつつある本シリーズ。40点以上におよぶ作品のすべてが、「顔を見せない」セルフポートレイトなのだ。その、最初の1枚を撮ったのが、本学での課題だった。

高校を出て就職後、何か技術を身につけようと通いはじめた専門学校で写真にはまり、NYに短期留学。本学に来たのは、再び渡米するために4大卒の学位を得るためだったという。「でも、学ぶうちにどんどん気持ちが変わりました。日本でも写真は撮れる。日本だから撮れる写真がある、と」。京都という地で伝統にふれ、それまで見ていなかった日本の魅力を知った。「自分のとらえ方ひとつで、周りがまるで違って見える。必要なのは、アート最先端の国にいることじゃなく、私自身のなかに新しい世界をつくること」。

新しい世界の入り口は、大学にいくつもあった。お茶など、京都ならではの科目。年齢も職業も住む地域も違う、クラスメイトの作品や本音の批評。そして、優れた写真家や批評家、ギャラリストなどからなる講師たちの指導。「カメラを教わるんじゃなく、写真を教わると思ってほしい」。そんな言葉をいまも覚えている。

卒業制作で選んだ「セルフポートレイト」という題材は、実は専門学校でも取り組んだ課題。しかし、満足できないまま終わらせていた。「だからこそ、ここで突きつめたくて」。とことんコンセプトを掘りさげ、表現を試行錯誤した作品は、学長賞を獲得。卒業後もつづくシリーズとなり、人から人へと紹介され、何度も海を越えた。見るたびに興味がわく。もっと見たくなる。それはきっと、だれよりも当の本人が、もっと見たいと願っているから。〝私はだれ?〞。このコースで、一生の課題と出会った名古根さん。その作品は、巧みに人の目をはぐらかしながら、じっと自分を見つめている。