2012.10.30

アサダ・アキラ・アカデミア「こんにちは美術 LIVE」

京都造形芸術大学大学院長/比較藝術学研究センター長・浅田彰の企画による先鋭的な公開講座『アサダ・アキラ・アカデミア』を開催します。
こんにちは美術 LIVE
福永信(小説家)× いとうせいこう(作家・クリエーター)
モデレーター 浅田彰(批評家、京都造形芸術大学大学院長)
日時:2012年11月16日(金)18:00-
場所:NA401教室
入場無料/定員120名(当日先着順 事前申し込み不要)
http://www.kyoto-art.ac.jp/hello_art.pdf

福永信(1972年生)は日本文学の最前線に立つ小説家ですが、京都造形芸術大学の出身で美術に深い関心をもち、小説や本もいわばグラフィック・アートのように構成する(三島賞候補になった小説のタイトルからして「一一一一一」!)という、普通の小説家とは一味ちがった領域横断的な創作活動を展開しています。その福永信が今年発表した『こんにちは美術』全3巻(岩崎書店)は、美術を子どもにもわかるように紹介・解説した魅力的な本で、ただの小説家でも美術家でもない著者ならではの資質を存分に発揮したものと言えるでしょう。その刊行を記念して、福永信を母校の教室に招き、『こんにちは美術 LIVE』と銘打つイヴェントを開催することとしました。
特別ゲストとして参加するいとうせいこう(1961年生)は、小説家・作詞家・ラッパー・俳優・TVパーソナリティといった多面的な活動でよく知られていますが、美術――とくにマルセル・デュシャン以降の現代美術に深い関心をもち、ゲーム的な観点から現代文学や現代美術を読み解く試み(「LIFE WORK」としての「55 NOTE」)も行っています。福永信とゲームをプレイするバイプレーヤーとして、これ以上の適任者はいないでしょう。
今回はこの二人に浅田彰が加わって、美術をめぐるさまざまな問題を語り合います。専門用語をちりばめた美術談義についていけない人も、ざっくばらんな議論を通して自然に美術と出会うことができる――これはそんな出会いを目指すオープンな入門講座なのです。美術の「プロ」や「通」を自任する人も、いちど子どもに還ったつもりで気軽にご参加ください。
福永信(ふくながしん)
1972年生まれ。著書に『アクロバット前夜』(2001年/新装版『アクロバット前夜90°』2009年)、『コップとコッペパンとペン』(2007年)、『星座から見た地球』(2010年)、『一一一一一』(2011年)。村瀬恭子との共著に『あっぷあっぷ』(2004年)。編著として『こんにちは美術』全3巻(2012年)。
いとうせいこう 
1961年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。編集者を経て、作家、クリエーターとして、活字・映像・音楽・舞台など、多方面で活躍。著書に小説『ノーライフキング』『見仏記』(みうらじゅんと共著)エッセイ集『ボタニカル・ライフ』(第15回講談社エッセイ賞受賞)など。また、近年の音楽活動ではロロロへの加入や、コクーン歌舞伎「佐倉義民傅」のラップ歌詞などがある。テレビのレギュラー出演に「シルシルミシルさんデー」(テレビ朝日)「ビットワールド」(Eテレ)「オトナの!」(TBS)などがある。 「したまちコメディ映画祭in台東」では総合プロデューサーを務め、浅草、上野を拠点に今年で5回目を迎えた。