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食文化デザインコース

2025年01月30日

【食文化デザインコース】小山薫堂先生の特別講義で200人の心に灯った発見

こんにちは。食文化デザイン研究室の麻生桜子です。

2025年1月10日、食文化デザインコース主催の特別講義で小山薫堂先生をお迎えし、食の幸福と企画にまつわるお話しをいただきました。

現地とオンラインあわせて200名を超える参加者が集まった、とても贅沢な時間となりました。



「いただきます」の向こう側

「いただきます」

――私たちが毎日何気なく口にするこの言葉。

単なる食事の挨拶だと思っている方は、少なくないかもしれません。

この日、小山先生はその「いただきます」という言葉に隠された意味を、まるで大切な宝物のように、そっと私たちの前に広げてくださいました。

 

熊本のたい焼き屋から始まった物語

「熊本の商店街にあったたい焼き屋さんの匂いは、今でも鮮明に覚えています」

そう語る先生の目が、ふと遠くを見つめます。

その瞬間、教室の空気が少しだけ温かく変わりました。記憶の中のたい焼きの香りが、私たちの想像の中でもふわりと広がっていきます。

先生はご友人と地元の高校生たちと一緒に、思い出のたい焼き屋「まるきん」を現代に復活させました。

懐かしい味を守ることは、未来への贈り物だったのかもしれません。

>> まるきんさんのたい焼きが気になる方へ、こちらにリンクを載せておきますね。

 

知識が広げる、食との出会い

「教養が出会いの幅を広げてくれる」

この言葉に、会場が水を打ったように静まり返りました。

なるほど、知識は単なる情報ではなく、新しい世界への道しるべなのです。

イタリアでの食体験から、純粋に人に喜んでもらうことが好きな店主のナポリタン、2025年大阪万博の「梅干しチケット」構想まで。

先生のお話は、私たちを美味しい冒険へと誘ってくれるようでした。



命のバトンを受け継ぐ

「食事は他の命をいただく行為です」

この言葉をきっかけに、普段何気なく過ごしている食事の時間が、新しい意味を持ち始めた方も。

20年のキャリアを持つ管理栄養士さんも、日本を離れイタリアで食に携わっていらっしゃる方も、人生の新しい季節を迎えた60代の方も、それぞれの立場で新鮮な気づきを得ていらっしゃったようです。

 

参加者の心に残ったもの

「感動で心が温かくなった」「こんなに人間味のある方だったとは」

講義後の感想からは、多くの気づきが聞こえてきました。

私たちの「食べる」という行為には、目に見えない大切な要素が隠れているのですね。

それは、感謝であり、記憶であり、人とのつながりなどでしょうか。

 

未来へつなぐ、食の物語

2024年、小山先生は大阪万博で「EARTH MART」というパビリオンをプロデュースされます。

「食を通じて、いのちを考える」という企画は、世界中の食卓をつなぐ挑戦です。

>> EARTH MARTのウェブサイトはこちら

ちなみに、2025年度は食文化デザインコースでも、関西・大阪万博に関連する特別講義をこっそりと計画しています。

 

言葉をつくる、という企画

最後に先生は「一食入魂」という言葉を贈ってくださいました。

何を食べるか、誰と食べるか、どう食べるか。

このような言葉をつくることで、不思議と自分自身やその言葉を知った人の意識や姿勢、ものの見方が変わるものです。

そして、学生さんにも自分と食との向き合い方を表現する言葉をつくっていただくミニワークも行いました。



言葉をつくることも、それをだれに、どのように伝えるか、ということも企画なのです。

 

小山先生がおっしゃった「食を通じて、いのちを考える」という言葉は、これからも食べ続けていきたい私たちにとって、大事な問いを投げかけてくれているように思います。

こちらを最後まで読んでくださった方も、この機会にぜひ、考えを巡らせてみてはいかがでしょう。

 

お知らせ
2025年度の出願受付が1月からはじまりました。
食文化デザインコースについてもっと知りたい方はこちらをご覧ください!



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