PHOTO

PHOTO

ランドスケープデザインコース

2018年07月30日

【ランドスケープデザインコース】古都ラリベラの風景をつくる

こんにちは。ランドスケープデザインコース・非常勤講師の木村です。

ランドスケープデザインコースの学生の中には、自主的に現場での実践活動や学習会を行っている方々もおり、私もそのサポートをしています。今回は、そうした活動のひとつとして、エチオピアの古都ラリベラを舞台にしたプロジェクト、「ラリベラ・デザイン・ミーティング」(以下LDM)の活動を紹介します。

 

ラリベラは、世界遺産となっている岩窟教会群など、12世紀から残された遺構と文化がいきづくまちです。しかし、近年になって観光地としての開発も盛んになり、無秩序な風景ができあがる事も危惧されています。LDMは、本コース所属で、長年、ラリベラでの植林活動を行ってきたNPO法人フー太郎の森基金代表の新谷香織さんが、ラリベラの世界遺産に相応しい風景づくりを行いたいと希望し、はじまりました。

参照:Lalibera Design Meetingホームページ

http://lalibela-design-meeting.strikingly.com/



具体的な活動としては、現役学生やOBの有志、外部協力者を含めたメンバーが定期的に集まり、高地特有の自然環境、市民のライフスタイルといった地域特性を勉強しながら、街路樹や小学校の緑化デザイン提案などを進めています。





街路樹の提案では、LDMメンバーが6種類のストリートのデザイン案を作成し、2017年11月に現地の市役所、小学校などでデザイン案をプレゼンテーションするとともに、実施プランを決める投票を行いました。その結果、ジャカランダの並木をつくるプラン(下図右下の案)を実施する事に決定しました。







2018年2月には、投票により決定した街路樹デザイナ案を実現するため、再び現地に赴き、ジャカランダの植樹会を実施しました。地域の住民たちが関わり、植樹されたジャカランダは、現在も周辺住民が水やりをするなどして、大切に育てられているようです。

 





現在、LDMでは、ラリベラ郊外にあるナクテラブ小学校の緑化デザイン提案など、新たな提案づくりにも、取り組んでいます。

 

こうした活動は、住民たちの自分の住む町への誇りを取り戻し、訪れる人々の心に残る風景をつくる事につながっていきそうです。これこそ、ランドスケープデザインの醍醐味のひとつですね。

ランドスケープデザインコース | 学科・コース紹介

 

この記事をシェアする