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ランドスケープデザインコース

2022年08月31日

【ランドスケープデザインコース】佐々木葉先生 特別講義「風景はどこにあるか」

ランドスケープデザインコース業務担当非常勤教員の木村です。7/9(土)、外苑キャンパスにおいて、ランドスケープデザインコースの特別講義が行われました。
本講義では、早稲田大学創造理工学部社会環境工学科 佐々木葉先生をお迎えし、「風景はどこにあるか」と題し、ご講義いただきました。今回は、教室とオンラインのハイブリッド型で授業が行われましたが、聴講生計180名の参加がありました。

特別講義のようす



 

 

 

 

 

 

 

 

佐々木先生は、早稲田大学で「景観・デザイン研究室」を主宰されながら、主に土木の分野で風景とはなにか、といった原論的なアプローチから、具体的な空間デザインまで、様々な研究・調査・デザイン活動を行っておられます。本講義でも、風景論を振り返りながら、ご自身の実践事例を通じた風景のあり方、つくり方についてお話頂きました。

 

佐々木葉先生








風景はどのように捉えられてきたか


講義ではまず、これまで風景はどのように捉えられたり、論じられたりしてきたのかについて、まとめてお話されました。ここでは、中村良夫氏、ランディへスタ氏、オギュスタンベルク氏などの風景論などを紹介しながら、人間と環境との関係という大きな枠組みの中で捉える必要性を強調されました。

石巻南浜津波復興祈念公園の事例①(発表パワーポイントより)



 






風景の手がかりをどこに求めていくか


続いて、先生が関られた具体的な空間デザインの事例を取り上げ、その実践を通じて考えられたことを話されました。石巻南浜津波復興祈念公園の例では、津波で失われた元のまちの姿を、新たに描く線のよりどころとしたデザインが実践されました。そこでは、訪れた人々に何かを働きかけてくるようなランドスケープが実現しているのが伝わってきました。

 

石巻南浜津波復興祈念公園の事例②(発表パワーポイントより)



 




 

「ふと」を大切にするデザイン


佐々木先生は、最後に、風景が生まれ大切になっていくプロセスなどについてまとめながら、デザイナーの役割について論じられました。生き物、地球の営みまで意識を及ぼしながら、日常の「ふと」したときに感じられることを大切にするランドスケープの重要性を強調されたのが印象的でした。

 



風景とは何か(発表パワーポイントより)



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視覚のみならず、人々の日常に紐づく五感や時間、さらには自然の営みや地域社会をデザインしていくことの本質が多方面から紐解かれ、その大きな可能性を感じることができる時間でした。
皆さんもぜひ、ランドスケープデザインの世界をのぞいてみてください。

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