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写真コース

2024年04月03日

【写真コース】学生が協働で取り組む作品展示 卒業制作展レポート

みなさんこんにちは。通信写真コースの片岡です。本日は先日盛況のうちに終了した、卒業・修了展を搬入日を中心にお届けします。

普段は遠隔(オンライン/リアルタイム)、京都、東京と様々な形でスクーリング授業で共に学んでいた学生たちが最後に集まることができる特別な期間でもありました。

WEB卒業・修了制作展

卒業展搬入の当日、少しずつ集まってくる学生たちはまず、壁面に設置されたご自身のお名前を探します。前日の夜、担当教員数名で水糸を引き、展示をするための目安をつけていました。壁面や作品と照らし合わせて、隣り合う学生を悩みながら一つずつ決めていった名前です。集まった学生と展示補助をする教員。それぞれの思いもありながら、これから作業をする前に朝礼と一言を交わします。

隣り合う作品は内容もさることながら、サイズに素材と実際の作品を見ることが大事です。前日に時間をかけて悩んで決めた隣り合う学生も、作品と照らし合わせて、フレキシブルに場所を移り変えて行きました。

事前に決めた作品の高さやレイアウト、順番はプランを立てたその通りにならないことがほんとに多いなと思います。展示会場には思ってもいなかった素材や距離(感)、光源、人の流れが存在している。さまざまなものを考慮して展示会場を作り上げていきます。

学生も前夜まで熟考している。どこかに落とし所があり「これでいこう」となんとか決めたひとも多かったはず。しかし、想像していたものが覆されていくことは、この一年や在学していた頃にずっと続けていたことだったようにも思います。

この日はとある学生の葛藤する姿が印象に残りました。写真コースに割り当てられた会場の中で、特に特殊な形状をした壁面を使って、静かに作品を展示しようと準備万端でこの日を迎えた学生でした。

新たに与えられた壁面は特別な形状や起伏のない構造となりました。教員のアドバイスも受け止めつつ、最後まで自分で考えようとする表情が物語っていたと思います。新たな壁面で縦横の流れを変えて展示されたその作品は、その場所での最適解として作品がスルスルと伝わってくるようにも感じました。

釘を打つ、手伝い合う。そんな姿がずっと続けられていました。誰もが率先して手を貸し合う様子は、この一年の制作を終えて、晴れやかな気持ちがあってこそと思います。写真の展示をストレートに行う者、独自の手法で展示をする者。方法に疑念を持つ作品は本当に少なく、そこには制作したそれぞれが自身の作品をよく理解している。それがあってこそではとも思いました。

先生たちも学生の陰で走り回る。卒展って不思議なもので、学生と先生の共同作業になり、手伝い合う形は同じ目線の制作者として場所(展示)を作ることを楽しんでいるようにも感じました。とても難しい展示プランもありましたが、確かに丁寧に、一つずつ釘を打ち額をかける先生の姿は皆さんにはどう映ったでしょうか?

搬入作業を終えた会場。それぞれが作り続けて来た作品がずらりと並ぶ。学生も教員も感慨深くその時間を迎えました。特に私の印象に残っているのは、とある教員が会場を見て最初に言ったこのひと言。

「展示めっちゃいい」。

これに尽きました。私も思いましたが、見応えがあるいい展示ができたと素直に思いました。

展示会期を終えて搬出が済んだ壁面と教室はがらんとして音を立てないでいます。

卒制授業が始まる頃「何を作ればいいのか」から始まった皆さんの作品はいま、鑑賞者とのコミュニケーションを生み出しています。すでに次の活動を始めている学生の姿も見え始めて、教員もとても嬉しく思っています。

また、新たな作品とお目にかかれることを楽しみにしています。お疲れさまでした。そしてご卒業おめでとうございます。

WEB卒業・修了制作展は以下こちらでアーカイブとしてご覧いただけます。

WEB卒業・修了制作展
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